【高校受験2022】都立高の学力検査…数・英・理で平均点アップ

東京都教育委員会は2022年6月23日、2022年度（令和4年度）東京都立高等学校入学者選抜学力検査結果に関する調査の報告書を公表した。教科別の平均点は、数学・英語・理科で前年度（2021年度）より上昇。国語・社会は前年度を下回った。

　東京都教育委員会は、都立高校入学者選抜学力検査結果に関する調査を毎年実施し、その結果を公表している。各教科・各問の正答および誤答を分析し、結果を提供することで、各学校の教科指導の改善に役立ててもらうことが目的。第1次募集・分割前期募集（2022年2月21日実施）において全日制高校を志願し、共通問題により学力検査を受検した者を調査対象とした。

　教科別の受検者数は、国語3万3,919人、数学3万3,918人、英語3万3,704人、社会3万7,950人、理科3万7,950人。各教科の平均点は、国語68.8点、数学59.0点、英語61.1点、社会49.2点、理科61.4点。平均点の前年比をみると、数学は5.7点、英語は7.0点、理科は13.6点上昇。一方、国語は3.7点、社会は5.4点下降した。

　もっとも平均点が伸びた理科では、得点分布のピークが前年度の28〜31点から96〜100点に移り、80点以上の受検者の割合が9.6％から27.7％に上昇。各領域の基礎的・基本的事項の知識および技能についてはおおむね定着している傾向がみられた。

　もっとも平均点が下がった社会では、得点分布のピークが前年度の55点〜59点から35点〜39点に移り、70点以上の受検者の割合が27.8％から19.0％に減少。国語は、分布のピークが前年度の80点〜84点から70点〜74点に移り、85点以上の受検者の割合が23.8％から12.8％に減少した。

　調査報告書は、東京都教育委員会Webサイトに掲載。各教科の「各問の内容および正答率並びに誤答分析」「まとめと指導の改善の視点」も分析している他、各教育現場で効果的に活用するためのポイントをまとめたリーフレットも公開している。