牛めしの松屋でダイエットできる! “神やせダイエット”の石本哲郎が教える松屋の「やせる注文法」とは?

2023年6月25日(日)10時50分 食楽web


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●外食しながらダイエットもアンチエイジングも叶えたい!そんな我儘な願いを叶えるべく、ボディメイクのプロ・石本哲郎さんが「若返りやせ飯」の選び方を伝授する人気連載。今回のテーマは、牛めしをはじめ、カレー、定食など豊富なメニューで人気の『松屋』です。

松屋の牛めしVS吉野家の牛丼! どちらがダイエットに向いている?

『松屋』の定番といえば、やはり「牛めし」。吉野家の牛丼と双璧をなす人気メニューですよね。「吉野家」における若返りやせ飯については前記事でふれたので、気になる方はそちらもぜひチェックしてみてください。→記事はこちらからチェック!

「吉野家も松屋も同じようなもんでしょ?」と思われるかもしれませんが、実は全然違うんです。松屋の牛めし(並盛)と吉野家の牛丼(並盛)の栄養成分を比べてみましょう。


成分比較表。※牛丼はほとんど食物繊維が摂れないので炭水化物量=糖質に近い

 食事において大切なのは、たんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、糖質(Carbohydrate)からなる三大栄養素のPFCバランス。ダイエット中のおおよその目安としては、総カロリーの約半分を糖質で摂り、脂質はたんぱく質の量を超えないことが大切です。

 ただ、丼物はどうしても糖質が多くなってしまうので、三大栄養素の中でも“若返りやせ”にもっとも重要なたんぱく質をしっかり摂ることを第一に考えましょう。そして糖質を多く摂る代わりに、脂質は少なめを目指してください。たんぱく質の目安は、1食あたり女性なら20〜30g、男性なら30〜40gになります。

 ところが松屋の牛めしは、たんぱく質が17.9gと少なめなのに、脂質がなんと29gもあるんです! 実際食べてみるとわかりますが、吉野家に比べ松屋のお肉は結構、脂ギッシュ。そこがおいしさの秘密なのかもしれませんが、脂質の多い肉を使ってるということは、ダイエット的にはマイナスな要素になります。

 なぜなら、たんぱく質と糖質は1gあたり4kcalなのに対し、脂質は1gあたり9kcal。つまり脂質の比率が高い食事は、カロリーもグンと上がる。その結果、同じ並盛でも吉野家と松屋とでは100kcal近くも差がついてしまいます。ダイエットで体重を落としたい時は、1食のカロリーを500kcal前後にするのが理想です。正直、牛丼だと超えてしまうことが殆どですが、せめて800kcal以内には抑えておきたいところ。どうしても松屋で牛めしを食べたいなら、並盛に。もしくは小盛を頼んで、サイドでたんぱく質を補強するのがベストです。

「牛めし小盛」にたんぱく質を補強する最強サイドメニューは?

 牛めしの小盛は527kcalで、たんぱく質13.5g、脂質22.8g、炭水化物63.8gという栄養配分。小盛は並盛より30g以上炭水化物量を減らせるため、高たんぱくメニューと組み合わせることで、かなりPFCバランスのいいメニューに仕上げることができます。では早速、松屋の高たんぱくメニューを見ていきましょう。


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 松屋はサイドメニューが充実しているため、豊富な選択肢の中から選べるのが大きな魅力。卵、納豆、冷奴、焼鮭は、どれも高たんぱく・低脂質なため、文句なくOKです。ただ、ソーセージエッグだけが微妙で、高たんぱく・高脂質になっちゃってます。実はソーセージは、ダイエット中の摂取には気をつけたほうがいい食品なんです。

手軽なたんぱく源「ソーセージ」の落とし穴とは?

 ソーセージ、ベーコン、ハムなど、手軽にたんぱく質を摂れる肉の加工食品は、日常に欠かせない食材。でも、このうちダイエットにOKなのはハムだけなんです。ハムは基本的に脂質が少ないため、ダイエットやボディメイクにも使い勝手の良い食材。一方、ベーコンやソーセージは脂質が多め。朝食のたんぱく質源としてガッツリ食べちゃうと、脂質を摂り過ぎることになるので注意が必要です。「ソーセージは危険!」という知識は持っておきましょう。


サイドメニューの「ソーセージエッグ」

 ただ、松屋の場合は「ソーセージエッグ」。卵もついているので、そこまで悪くはありません。卵は「準完全栄養食」とも言われるほど栄養バランスの優れた食品。ビタミンCと食物繊維以外の全ての栄養が入った、マルチビタミンミネラル的存在です。その卵の栄養がプラスされるのと、ソーセージが1本と控えめなことを考え合わせると、まあOKかなという感じではあります。正直、ハムエッグだったら文句なくおすすめなんですけどね……。

 というわけで、上記に挙げた高たんぱくなサイドメニューなら、どれを選んでもOK。好きな物を食べて食事の満足度を上げたほうがストレスも少なく、ダイエット的にもプラスです。

最強の“若返りやせ飯”が叶う松屋の定食はこれ!

 牛めしの小盛を高たんぱくにカスタマイズするのもいいですが、松屋にはそのままでも最強な「若返りやせ飯」が存在します。それがこちら!

 モーニングメニューの「焼鮭朝定食」です。鮭はお肉と違って良質な脂質が含まれ、高たんぱく。高い抗酸化力でアンチエイジングに役立つアスタキサンチンも豊富なので、若返りやせにうってつけの食材なんです。

 朝定食はミニ牛皿、納豆、冷奴、とろろの中から小鉢をひとつ選べるんですが、先述した通り、松屋の牛肉は脂質が多め。とろろはたんぱく質量が少ないため、納豆か冷奴をつけましょう。最強「若返りやせ飯」にするには納豆がイチオシ!

若返りやせ飯の小鉢には「納豆」を

 発酵食品である納豆は抗酸化力が高く、腸内環境を整えるなど、健康や美肌へのメリットが大きいのが魅力。また、納豆に多く含まれる大豆イソフラボンは、加齢と共に減少する女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることで、アンチエイジングにも役立ちます。

 さらに、納豆には食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、実はこの比率が腸内環境を整えるのに大切なポイント。不溶性食物繊維が多過ぎると、人によっては便が固くなってしまい、便秘を引き起こすこともあります。水溶性と不溶性の食物繊維が理想のバランスで入った納豆は、めっちゃ優秀食材と言えます。

 そんな良いとこだらけの鮭と納豆がタッグを組んだ焼鮭納豆朝定食は、まさに最強! 栄養バランス的にはカロリー623kcal、たんぱく質24.9g、脂質11.9g、炭水化物100.2gという、これぞ高たんぱく・低脂質の見本という感じです。

 ごはんの量があるため、炭水化物が多くなるのは避けられないところ。また、味噌汁や漬物などがセットになる定食はどうしても塩分が高くなりがちです(焼鮭納豆朝定食も塩分は4.4g)。ただ、糖質(炭水化物)も塩分も、活動する際に使われるもの。食後にエネルギー消費が見込める日中に食べるなら、そこまで気にしなくても大丈夫です。

【お役立ちコラム】ダイエットに朝たんぱくが重要な理由とは?

 実は、モーニングではない通常メニューにも「焼鮭定食」があり、こちらも悪くないというか、結構良い! 鮭とミニ牛皿のセットになるため、たんぱく質は24.2gを確保。脂質は22.3gで、鮭のおかげで抑えられています。「せっかく松屋に来たんだから、やっぱ牛肉も食べたい!」という人にはおすすめですね。

 こちらのモーニングを推したい理由は、「朝こそたんぱく質をしっかり摂るべき」だから。たんぱく質を摂ると血液中のアミノ酸が増えるのですが、このアミノ酸が多いほど筋肉は増えやすく、また落ちにくくなります。そして筋肉が増えれば代謝は上がり、エネルギーを消費しやすい体になります。

 血中アミノ酸濃度は食べた瞬間上がりますが、その後は下がり続け、約6時間後にはマイナスゾーンに突入します。実はたんぱく質は摂り溜めができないため、食事の間隔が空くと筋肉がどんどん落ちやすくなってしまうのです。例えば19時に夕食を摂り、翌朝7時に朝食を摂るとなると、12時間も空くことになりますよね。たんぱく質が補充されない状況は、筋肉にしてみればまさに生存危機。人間が寝てる間も、筋肉は休みなくたんぱく質を欲しているのです。

 つまり朝は、筋肉がもっともたんぱく質を欲しがってる時間帯。食欲ないからパンとコーヒーで済ますなんてことしてると、筋肉も代謝もどんどん落ちてやせにくい体になっちゃいますよ!

結論

 松屋の牛めしは、脂の乗った牛肉を使用しているため、肉の量をコントロールすることが要になります。単品であれば並盛まで。たんぱく質量が少ない小盛には、高たんぱく・低脂質なサイドメニューをプラスしましょう。並盛単品よりも、低カロリーでPFCバランスも理想的な形に近づきます。


牛めしの小盛に高たんぱく・低脂質な納豆をプラスして、栄養バランスアップ

 実は、松屋はモーニングが優秀! 若返りやせに役立つ鮭と納豆の両方で摂れる“焼鮭納豆朝定食”は、朝のたんぱく質チャージにうってつけのメニューです。朝たんぱくで、代謝の高い状態をキープすることで、エネルギーがどんどん消費される体になりますよ。

(語り◎石本哲郎、インタビュー・撮影◎酒詰明子)

●プロフィール

石本哲郎

女性専門のパーソナルトレーナー。東京や神奈川にて、女性専門パーソナルジムリメイクや女性専門フィットネスショップリーンメイクを数店舗運営。女性のダイエットに関わる医学、栄養学、トレーニングメソッドについての豊富な知識と、自ら意図的に太ってやせる「減量」実験の成果から編み出した独自のメソッドで、のべ1万人以上の女性の体づくりを指導し、成功へと導く。ダイエットに悩む一般女性の指導をもっとも得意とし、「健康的かつきれいに女性の体を変える技術」には定評がある。代表作『神やせ7日間ダイエット』などを含め著書累計20万部を超える。

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