東京都がほぼ全ての繁華街で「みかじめ料」を罰則対象に 支払った店側にも罰則 都は北九州のように全面対決するつもりか

6月26日(水)11時0分 TABLO

八王子まで……(写真はイメージ)

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2020年のオリンピックを前にして、首都東京の治安維持を担う警視庁が暴力団との全面対峙を決意したのか?6月19日、東京都議会は指定された地域内で、いわゆる「みかじめ料」を受け取った暴力団と支払った店側、双方に罰則を下す条例が可決された。10月1日より施行される予定だ。

これまでの暴排条例でも、店側には「勧告」から始まる三段階を経て罰則を科すことが出来たが(実際の適用例はなし)、今回の改正ではそれらの段階をすっ飛ばして即座に罰則を与えることが出来る。1年以下の懲役または50万円以下の罰金ということだが、実際に厳しく適用されれば、店側にとっても順守せざるを得ないこととなるだろう。

今回、この条例に警視庁がどれだけ本腰を入れているかと言うのは、適用される地域の広さでもわかる。新宿や六本木、銀座などのメジャーな繁華街はもちろん、24区内を遠く離れた三多摩地区の中心地・八王子なども指定地域に入っている。その数は29の地区に及び、東京の繁華街のほぼすべてを網羅すると言ってもいい。

さて、この店側も罰する警視庁肝いりの条例だが、それが功を奏するかどうかは正直不透明な面もあると言えよう。その理由のひとつとして、これまで店側が良くも悪くも「必要経費」としての付き合いを容認してきた部分をすっぱりと断ち切ることが出来るか?があげられる。

もちろん、この不景気なご時世に少しでも出費を抑えたいというのは当然だ。だが、これまで「必要経費」を支払ってきたには理由がある。ひとつには恐怖心もあるだろう。また、店によっては“用心棒”的に利用したところもあるハズだ。これらを断ち切るのに、単なる罰則だけで済むのか。これは、北九州で福岡県警と工藤会が全面対決した例をもってみても容易ではない。そのためには、単にオリンピック対策だけではなく、将来にわたって継続的な警視庁の指導と対応が求められる。

そしてもうひとつ、というよりこちらのほうが問題となるが、現行法で暴力団に分類されない、いわゆる半グレにどう対処するかだ。

6月21日の時事通信によれば、同月港区・赤坂においてみかじめ料などを巡り暴力行為等処罰法違反で逮捕された男性6人のうち数人は、大阪ミナミでぼったくり店を経営していた半グレグループの元メンバーだったという。大阪の半グレが都内でみかじめ料を要求する……つまり、半グレの「広域化」が進んでいるわけで、地域ごとに対応する警察庁の対応は、すでに立ち遅れていると言えよう。

その背景を鑑みれば、暴対法、暴排条例により「暴力団」を徹底排除した影響が大きい。このような状況が続けば、いずれ半グレのかなりの部分を「準暴力団」として指定するさらなる条例が必要になるだろうし、そういう声もある。しかし、どこまでその網を広げるのか? 単なる不良とどう区別するのかなど、問題点は多い。店側からしてみれば、これなら暴対法以前の「管理暴力」のほうがマシだった……という意見も出てくるだろう。警察の自縄自縛はしばらく続きそうな気配だ。(取材・文◎鈴木光司)

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