「『こんなことも知らんなんてキミは日本人か』と言って在日外国人児童を泣かせた私。後で家まで謝罪に行ったら...」(東京都・50代男性)

2023年6月28日(水)11時0分 Jタウンネット

シリーズ読者投稿〜忘れられない「あの人」と〜 投稿者:Sさん(東京都・50代男性)

30年ほど前、駆け出しの塾講師だったSさんは小学生のクラスで国語を教えていた。

ある日、ある慣用句を知らなかった児童を授業中に泣かせてしまい......。

<Sさんの体験談>

塾講師をしています。恥を忍んで、駆け出しの頃の大失敗談をお話します。

僕がこの業界に入ったばかりの頃、今から約30年前の話です。

小学生のクラスで国語を教えていた僕は、あまりに基本的な慣用句を知らなかった子にひどい言葉を投げつけてしまったのでした。

「私は日本人ではありません」と涙

「こんなことも知らんなんてキミは日本人か」

私の言葉にその子は嗚咽し始め、途切れ途切れに「私は日本人ではありません」と答えました。

慌てて座席表を見ると、彼女の苗字は、一目で在日外国人と分かる東アジア系のものでした。

僕は講師室に帰り、クビを覚悟で、上司に正直に報告しました。

すると上司は「直ぐに謝りに行くぞ」と言って、僕をタクシーに乗せました。

飲食業を営んでいるその子の家に到着すると、上司がご家族に経緯を説明。その後、2人で深々と頭を下げました。

「これからは、言葉を放つ前に...」

お母さんは静かに「正直に詫びに来てくださってありがとうございます。慣れているから大丈夫ですよ」とおっしゃいました。そして僕にこうも言ってくださったのです。

「これからは、言葉を放つ前に、一度心の中で呟いて吟味してください。娘は先生のことが大好きだって言ってましたよ。自信を持って」

僕は流れる涙を拭うこともせずひたすら頭を下げ続けました。

あれから、お母さんが言われたことを守って生きてきました。

僕にとっては間違いなく恩人です。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度〜)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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