天守閣はキリシタンの名残か!? 江戸城の黄金十字架の行方と裏日本史の関係とは?

2023年7月2日(日)14時0分 tocana

 日本とキリスト教の歴史的な関係は、そこまで深くはないと思われている。しかし、歴史を深堀りすれば、そこにはなぜか隠された日本とキリスト教の関係性が表れてくる。それらは何を意味するのか。


——天守閣がキリスト教と関係あるんですか?


神ノ國ヲ:三田元鐘という人が書いた「切支丹伝承」という本があるんです。昭和16年の発行ですから、第二次世界大戦の真っ最中1941年です。そんな時期に、わざわざ切支丹を扱う本が出版されていること自体が奇妙です。著者の三田元鐘は、どうやら朝日新聞の記者だったようですから、もしかすると何かしらのスパイ活動をしていた人かもしれません。


 まず三田は、物集高見(もずめ・たかみ:1847-1927)を引いて、織田信長が「近江に安土城というを築きて、城の中央に天主と名づけたる櫓を設けたり……天主閣とはもと天主というを祀りたる櫓閣にして、天主とは西洋諸国にて祀る神の名にて、其の神を説く宗門を天主教ともまたは切支丹宗とも呼べり」と、信長の安土城がそもそも切支丹風だったことを指摘しています。


 本丸に大天主と小天主を祀ったとされており、大天主は父なる神、小天主がキリストや聖母マリアだったといわれています。「屋上には金色の十字架が燦と輝いていた。これは勝利と火災、水難、盗難除けの秘呪を意味した」といわれます。つまり天守閣は、天主キリストの神を祀る楼閣、それによって勝利を呼び、厄難を祓う術的な結界だったという説です。


——しかし徳川時代には禁教扱いですよね


神ノ國ヲ:ところが奇妙な記録が残されています。あくまで都市伝説ですが、明治維新の際、いよいよ江戸城を明け渡すときとなった。幕府側の陸軍兵士たちも情勢をみて、あとは引き上げるしかないと決断しましたが、ある兵士たちは、幕府が開いて以来、開かずの間となっている場所を守るように配置されていた。このままでは、どのみち維新軍が来て荒らされてしまう。どうせ逃げるなら、何か金目のものでもなかろうかと、その開かずの間を何人かで開いてみた。すると、そこには、まばゆいばかりに輝く黄金の塊が出てきた。しかし、それは、なんと黄金の十字架だった。もしかすると、この黄金の十字架は、安土城の天守閣に掲げられていたものだったかもしれません。巨大な天守閣に掲げられる十字架ですから、それこそ相当に巨大な金塊です。


——まさか徳川埋蔵金と関りが?!


神ノ國ヲ:私は何も言ってませんよ。ただ可能性は否定できないですよね。江戸城を明け渡したときに、そのまま行方不明となった幕府御用金400万両、現在の時価総額にして20兆円ともいわれる大金は、どこへいったのでしょうか。それと、安土城の天守閣に飾られ、江戸城において開かずの間に隠され続けていた巨大な黄金の十字架は、どうなったのか。真相は歴史の闇の中です。


——まさに裏日本史ですね


神ノ國ヲ:たとえば、渡辺修二郎『内政外教衝突史』には、「日本の築城法は、切支丹伝来当時、わが国に伝えられたもので、現に[シロ]なる語はドイツ語Schlossを移した言葉なるべく、その以前には[キ]といった」と記されています。もっとも日本的なものともいうべき侍の時代、世界遺産にもなっている日本の城郭は、そもそもキリスト教伝来と深く関わっているという指摘です。


 江戸城の他にも、あの名古屋城のシャチホコが、実は切支丹の印だという説もあります。ローマ帝国の迫害下において、キリスト教徒は「イエス・キリスト・神の子・救い主」の頭文字をとって魚を意味する「イクソス」、つまり魚のかたちを土に書くことで、互いの信仰を確認する暗号に使用した事実があります。つまり名古屋城のシャチホコは、切支丹の秘術を結界として利用するために天守閣に掲げられたというわけです。


——結界術の核となる黄金の十字架はどこへ?


神ノ國ヲ:このように戦国時代以降、日本の武将たちは、実はキリシタンの秘呪を利用しようとしてきました。そして、その一つの現れが、名古屋城のシャチホコであり、行方知れずとなった安土城のクルス、そして江戸城の開かずの間にあったとされる黄金の十字架です。ちなみに消えた黄金の十字架は、歴代日本の支配者が所有していたことになりますよね。現在まで、その黄金の十字架を含む徳川埋蔵金を探すプロジェクトはみな失敗に終わっていますが、もしかすると以外なところに、つまり地方のどこかの田舎のさびれた教会などに、金の十字架がひっそりと眠っているのかもしれません。そして、その教会は、実はある有名政治家の親族が代々所有し、宮内庁が共同管轄していて……いや、ちょっと喋り過ぎましたね。あくまで都市伝説ですから。


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