ややジャンク系な「家」が欲しい時もあるという話【家そば放浪記】第227束:西友で買った柄木田製粉『信州大盛りそば』355円(1人前89円)
2024年7月5日(金)18時0分 ロケットニュース24
夏に向けて心機一転。フレッシュな面々をスターティングメンバーに起用しまくり、新風を吹かせようとしている感がある。
うまくいく采配もあるだろう。だが、あまりにもチャレンジしすぎて失敗するパターンもあると見た。
ついに来た、そば(そうめん含む)の季節。今がまさに「スーパーの干しそば棚が一番おもしろい時期」なのである。
そんな中、とりわけ存在感を誇っていたのが、今回のそば柄木田製粉『信州大盛りそば』である。
特筆すべきは、商品名の通り「一食あたりの量が半端なく多い」こと。
今回の商品は「120g×4束」、つまり1人前120gであるが、これ、かなりの大盛り。
一般的に干し蕎麦の1食分は80g〜100gが標準であると私は思う。体感的には80gが一番多い。
それに比べて120ときたら、通常の1.5倍の量=かなりの大盛りなのである。
調理中も、その迫力は垣間見えた。
デカい鍋にたっぷりの湯を沸かし……
4分半ほど茹でで……
うん、重い!
やっぱ大盛りだよこれ!
てな感じで、はい完成〜。
して、そのお味は──
これはもう、しょうがない。どうしても家。食べた瞬間、家。まずいわけではないけど、THE家そば。
つゆにくぐらせると蕎麦っぽくなるので、そこまで神経質になることはないが、家そばであることは間違いない。
何かに例えるとしたら、スーパーとかで売っている、パックの「割子そば」の蕎麦みたいな感じだ。
たぶんこれを少し乾かして、水気が切れたらアレ系の味になるとはおもう。
……でもたまに、それ系が欲しい時もある。
蕎麦でも、天丼でも、「それ系(つまり家 / もしくはジャンク系)」が欲しい時もある。
──その昔、「お持ち帰りの天丼」に凝っていた時期があった。
「高級な天ぷら屋さんのお持ち帰り天丼」や、「てんやのお持ち帰り天丼」や、「スーパーやコンビニで売っているグデ〜っとした天丼弁当」など、いろいろと食べ比べた結果、一番美味しいと感じたのは、なんとまさかの「スーパーやコンビニの天丼」だった。
それはなぜか?
上等な天丼になるほど、お持ち帰りした時、せっかく美味しい天ぷらが台無しになっている感があったからだ。
てんやもしかり。いや、てんやが最も中途半端な感じだった。店食いなのか、お持ち帰りなのか、どっちにも振り切れていない感。
でもスーパーやコンビニのやつは……。最初から「グデ〜ッ」っとなることを前提として作っているためか、1つの商品(食べ物)として非常に「完成」されていたのである。
天ぷらの具材に、庶民的な「紅生姜」とかが入っているところも高ポイント。
それ以来、私の中でのお持ち帰り天丼は、「あえてのスーパー」になった。
そういうのが食べたい時もある。
家そばを食べたくなる時もある。
なお、もしも私がこれを食べるなら、絶対に「ゆでたて」では食べない。
しばらく置いて、乾かして、固まらせてから食べると思う。
そういう楽しみ方も、ある。
執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24
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