天才的なIQを悪事に利用した10人の殺人犯

7月7日(土)20時30分 カラパイア

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 ここで紹介する人物は天才的な頭脳に恵まれながらも、それを血も凍る犯罪のために使った殺人者たちだ。

 スタンフォード・ビネー法(スタンフォード改訂増補版ビネー‐シモン知能測定尺度)を用いた知能検査によれば、IQ130〜144は天才であり、全体の2.3パーセントしかいないという。

 さらに1パーセント未満のIQ145〜160ならば、スティーブン・ホーキングやアルベルト・アインシュタインにも匹敵する大天才だ。

 以下の殺人者はいずれも狡猾かつ人心操作が巧みで、犠牲者を心身ともにおとしいれた。結局は捕まってしまうのだが、その高い知能ゆえに暗い衝動が趣味になってしまったのだろうか? それとも自分が捕まるはずはないと驕った結果だったのだろうか?

・10. ジョン・クリスティ(8人の女性殺害):IQ128

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References:John Christie - Murderer - Biography

 1940年代〜50年代にかけて、自分の妻を含む、少なくとも8人の女性を殺害した。若い頃は数学に天賦の才を示した。

 クリスティはもぐりの堕胎医を装った。望まぬ妊娠をした脆弱な若い女性が訪れると、調理用のガスボンベで失神させてから絞殺。遺体はロンドン、ノッティングヒル、リリントン・プレース10番地にある自宅の庭か、床下か、キッチンの壁のくぼみに保管した。

 事件以来、この建物は解体されたが、その犯行の記憶は薄れていない。

 最も有名なのはエヴァンス事件だ。1948年、エヴァンス一家がクリスティの住むアパートの上の階に引っ越してきた。

 その1年後、クリスティは妻ベリルと娘を殺害、その罪を夫ティモシーになすりつけた。若干24歳のティモシーは自白を強要され、処刑された。イギリスでは1965年に死刑が廃止となったが、そのきっかけとなった冤罪事件である。


・9. テッド・バンディ(30人を超える殺人を自白):IQ136

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References:“The Very Definition Of Heartless Evil”: The Story Of Ted Bundy

 アメリカを震撼させたシリアルキラー。1970年代、バンディは米国の7州を移動しながら、何の罪もない女性や少女の命を奪い続けた。自分の罪をずっと否定し続けた末に、30件の犯行を自白した。

 ワシントン大学の心理学科を優秀な成績で卒業し、1973年には数人の教授から推薦状をもらいユタ大学に進学。高い知能を有していたが、それは犯行を事故に見せかけたり、警察を欺くために使われた。刑務所に入れられてからも、2度も脱獄している。

 バンディの弁護士は彼について、「冷酷な悪そのもの」と評している。死刑を宣告され、1989年に電気椅子で執行された。


・8. ローレンス・ビッテイカー(ツールボックスキラー):IQ138

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References:Lawrence Sigmund Bittaker, one half of the 'Toolbox Killers,' has been rotting away on California's Death Row for past 34 years

 「ツールボックスキラー」と呼ばれた殺人鬼コンビの片割れ。ロイ・ノリスと組み、5人の犠牲者に工具で拷問を加えたのちに殺害した。

 標的となったのは10代の少女で、犯行には「マーダーマック」と呼ばれた黒塗りのバンが使われた。

 高い知能の持ち主だったが、学校では集中力に欠けていたようだ。17歳で高校を退学してから、犯罪でスリルを得るようになる。サンルイスオビスの刑務所に収監され、この時に暴行で服役していたノリスと出会った。

 心理学者の診断によれば、ビッテイカーは境界性精神障害で、ノリスは重度の統合失調症的人格であった。にもかかわらず、両者は仮釈放され、犯行が可能になってしまった。

 1979年、夏の3ヶ月にわたり連続殺人が行われ、その末に逮捕された。ノリスは無期懲役、ビッテイカーは現在死刑囚監房にいる。


・7. ジェフリー・ダーマー(ミルウォーキーの食人鬼):IQ145

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References:Jeffrey Dahmer Biography

 17人の青少年を虐殺し、「ミルウォーキーの食人鬼」との異名をとるようになった。犠牲者を自分の奴隷とするために、頭に穴を開けロボトミー手術を試みるという凶行に及んだこともある。

 若い頃から動物に高い興味を示し、交通事故に遭った死体を集めては、その骨で遊ぶことに病的な執着を見せていた。

 高校ではIQ145という高い知能で注目され、1978年にはオハイオ州立大学に入学し、経営学を専攻する。しかしアルコール依存症のためにわずか3ヶ月で退学。

 次いで軍に入隊し、衛生兵として訓練を受けるようになる。それから間もなく、兵士2名からダーマーに襲われたと報告があり、名誉除隊となった。

 アルコール依存症はさらにダーマーの精神を蝕み、それからの10年も殺人が続いた。だが犠牲者の1人が命からがら逃げ出して警察に駆け込んだことで、犯行が明るみになる。

 警官がダーマーのアパートに踏み込むと、遺体と切断された犠牲者のポラロイド写真が大量に発見。検死官は後に、「犯罪現場というよりは、誰かの博物館を解体するような感じだった」と語っている。

 ダーマーは自白し、無期懲役刑を言い渡されたが、1994年、ウィスコンシン州ポーテージにあるコロンビア連邦刑務所のシャワールームで、懲役者であるクリストファー・J・スカーヴァーに51センチの鉄の棒で撲殺された。


・6. エドモンド・ケンパー(母親を含む10人を殺害):IQ145

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References:Edmund Kemper - Murderer - Biography

 母親と祖母を含む、10人を殺害した。知能だけでなく、身長206センチ、体重113キロと体格にも恵まれ、犠牲者を知力・体力ともに圧倒した。子供の頃より動物虐待を行なっており、飼い猫をナイフで刺したり、生き埋めにしたりした。

 これを更生させるべく、母親はケンパーを父方の祖母に送り、一緒に暮らしてもらうことにした。だが15歳のとき、祖母と口論になったケンパーは彼女を銃で撃ち、さらに帰宅した祖父も射殺。これによりアタスカデロ州立病院に入院させられ、妄想型統合失調症と診断される。

 その知能で精神科医を欺き、早期の退院を実現した。1972年5月から73年2月までに少なくとも6人の女性ヒッチハイカーなどを殺害。

 その1人は自身の母親で、ハンマーで撲殺したのちに、首を切断している。それから母親の友人を招き、絞殺。翌日警察に自首し、犯行を自白した。


・5. アンドリュー・クナーナン(大富豪やデザイナーを殺害):IQ147

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References:Inside the mind of the serial killer who murdered Gianni Versace

 1997年7月15日、クナーナンは有名デザイナーのジャンニ・ヴェルサーチをマイアミビーチの邸宅で射殺した。

 10歳までには百科事典を丸ごと暗記できるほど賢く、学校の知能テストでは147を記録。将来を期待されたが、大嘘吐きとの評判もあった。自分の父親をイスラエルの富豪だと公言し、反社会的人格障害の兆候が見られた。

 贅沢なライフスタイルを実現するために、クナーナンは裕福な年上の男性たちに近づく。そして、ついに富豪のノーマン・ブラックフォードの許に転がり込むことに成功し、高級車に乗ったり、南フランスでバケーションを楽しんだり、さんざん贅沢を楽しんだ。

 しかし結局クナーナンは捨てられる。犯罪プロファイラーによると、この出来事で彼は味をしめ、「自尊心は人生の素敵なものや(人々が)彼にしてくれることに結びついた」という。

 この負のスパイラルの果てに、シカゴの大富豪リー・ミグリンやジャンニ・ヴェルサーチを含む、少なくとも5人を殺害するに至った。

 1997年6月、FBIの10大最重要指名手配リストに掲載された449人目の人間となった。7月、マイアミビーチのハウスボートで彼の遺体が発見。自分で頭部を銃で撃ち抜いていた。享年27歳である。


・4. キャロル・コール(少なくとも16人を殺害):IQ152

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References:Carroll Edward Cole | Murderpedia, the encyclopedia of murderers

 1948〜80年にかけて少なくとも15人の女性と1人の少年の命を奪った連続殺人鬼。これにより処刑されたのだが、14歳のときにはじき出した152というIQがあれば、別の運命を歩むこともできたろう。

 コールは子供時代、母親によって女の子の格好をさせられ、学校では女の名前であると揶揄われていた。コールの最初の犠牲者は実はクラスメートなのであるが、犯罪ではなく、事故として片付けられた。

 やがて軽い窃盗を行い、そこから更に凶悪な犯罪に手を染めるようになる。

 1960年、車の中でカップルを襲撃し、女の首を絞める妄想に取り憑かれていると警察に自首。反社会的人格障害と診断され、精神病院で過ごすが、わずか3年で退院が決まった。

 殺人はアメリカの州を移動しながら行われた。コールは9年間で14人の女性を手にかけたと証言しているが、実際の犠牲者数は分からない。

 彼には犯行のときに酒を飲む習慣があり、その全員を覚えていない可能性があるからだ。1985年、ネバダ州の刑務所で薬物による死刑が執行された。


・3. シャーリーン・ギャレゴ(性奴の殺人鬼):IQ160

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References:Gerald and Charlene Gallego

 裕福な実業家の娘として生まれ、学生時代は非常に優秀な成績を収めているが、2度の結婚に失敗し、ジェラルド・ギャレゴに出会ったことから冷血な殺人鬼に変貌してしまった。
 
 ジェラルドとともに、10代から20代前半の女性に狙いを定めると、銃で脅して車で誘拐した。犠牲者はジェラルドによって性的な拷問を加えられ、最後に銃殺か絞殺された。犠牲者はまだ生まれていない赤ちゃんを含め、11人で、「性奴の殺人鬼」と呼ばれた。

 1978〜80年に3州で連続殺人を犯した末に、誘拐を目撃され、車のナンバーを通報されたことで逮捕された。ジェラルドは死刑が宣告されたが、シャーリーンは司法取引に応じて16年しか服役していない。現在、シャーリーン・ウィリアムズという名で生活を送っている。


・2. セオドア・カジンスキー(爆弾殺人犯):IQ167

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References:Ted Kaczynski - Wikipedia

 通称「ユナボマー」。
 アメリカの無政府主義テロリストで、数学者でもあった。

 小学5年生時のIQは167で、16歳にしてハーバード大学に進学し、さらにミシガン大学で数学の博士号を取得。10年後にはカリフォルニア大学バークレー校で助教となった。ところがやがて職を辞し、テロ行為を行うようになる。
 
 モンタナ州の山小屋に引きこもり、1978〜95年にかけて小包爆弾を送りつけ3人を殺害、23人を負傷させた。

 ワシントンポスト紙に送りつけた匿名の犯行声明では、「(爆弾は)極端だが、大組織を必要とする現代技術に必然的に伴う人間の自由の浸食に注意を向けさせるために必要だった」と述べられている。

 これを読んだ実弟が自分の兄の論調に似ていると感じFBIに通報。これにより逮捕され、仮釈放なしの終身刑となった。


・1. ロドニー・アルカラ(デーティングゲームキラー):IQ170

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References:Rodney Alcala - Wikipedia

 そのIQは167〜170あると推定されている。1977〜79年にかけて、若い女性を4人と12歳の少女を1人を殺害した。

 アルカラはたびたび判決を覆してきたが、2000年代初めに新しいDNA検査法が登場したことで状況は変わる。法律を熟知し、弁護士もつけずに自ら弁護を行う彼であったが、結局死刑が宣告され、現在カリフォルニア州の刑務所で執行を待っている。

 「デーティングゲームキラー」という異名がある。連続殺人を犯しているその傍らで、大胆にもABCテレビの人気出会い系番組に出演したからだ。


Serial Killer Rodney Alcala TV Gameshow Appearance

 アルカラとのデートを勝ち取った女性は、幸いにも彼の薄気味悪さに感づき、連絡先の交換をしなかった。

 新聞のインタビューで女性は、「だんだん気持ち悪くなって。凄く不気味だったのよ。だから申し込みは断ったわ。もう二度と会いたくないと思った」と語っている。おかげで命拾いできた。

追記(2018/07/07):本文を一部修正して再送します。
written by hiroching / edited by parumo

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