虫歯リスク減らす新型入れ歯「ノンクラスプ式」の利点

7月7日(木)7時0分 NEWSポストセブン

ノンクラスプ式の入れ歯

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歯科治療において本当に歯を抜かなくてはいけない時でも、きちんと「選択肢」が提示されているとは限らない。部分入れ歯にしても、両端に固定するための金具(バネ)のついたものがまず思い浮かぶが、違うタイプも存在する。


 金具のついた入れ歯の場合、金具が触れる部分などに虫歯のリスクが生じることはままあるが、そうした不都合を減らせる「新しい入れ歯」もあるのだ。


「私も使っているんですよ。ここなんですけど、見た目じゃ入れ歯って全然わからないでしょ?」


 そう語るのは歯科医の大神京子院長(ウエストデンタルクリニック、東京・新宿)だ。 大神院長が使っているこの入れ歯は「ノンクラスプ式」と呼ばれるものだ。


 従来の部分入れ歯についている金具がノンクラスプ式にはない。その代わりに「フィンガー」と呼ばれる、歯肉にあたる部分が両隣の歯の出っ張りに引っかかり固定される。


「一般的な入れ歯は(土台部分が)硬くて分厚いけど、ノンクラスプ式は非常に柔らかくて薄い。入れ歯を使う人が一番嫌がる『口中の違和感』が小さく、慣れるとつけているのを忘れてしまうくらい。素材も変わり、よくある“ガムや が入れ歯にくっつく”といった悩みもほとんどありません」


 このタイプの部分入れ歯は日本でも10社以上から発売されており、代表的な「バルプラスト」は50年以上前に米国で開発された。世界100か国以上に普及、日本でも2008年から供給されている。非常に薄くて軽く、金属アレルギーの心配もない。


 大神院長が使っているのは、日本で開発された「ウェルデンツ」。世界初のポリプロピレン素材のノンクラスプ式入れ歯で、吸水性が低く、衛生的で匂いがつきにくい。「お手入れは一日一回、外してブラッシングするだけ。装着したまま寝ても大丈夫です」(ウェルデンツジャパン山田邦博社長)


 バルプラスト社の製品の場合、専用の洗浄液につけるなど手入れの仕方は製品によって異なる。


 もちろん、ノンクラスプ式の入れ歯にも「柔らかい素材なので細かな傷が入ってプラーク(歯垢)がつくことがあるので、ブラッシングや研磨などの手入れが定期的に必要になる」(山田社長)といった注意は必要になるが、金具の部分に食べ物が詰まり、そこから虫歯になるリスクは解消される。


●レポート/岩澤倫彦(ジャーナリスト)


※週刊ポスト2016年7月15日号

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