いざという時の「秘密兵器」まで... トイレへのこだわりが強すぎるラーメン店「一蘭」に、その実態を聞いた
2021年7月16日(金)18時0分 Jタウンネット
「意味不明すぎて最高」
そんな一言を添えて、ツイッターユーザーのみなみちゃん(サブ)さん(@tokyo____2323)が2021年7月4日に投稿したとあるトイレの写真が注目を集めている。

何ということだろう......金ぴかのトイレットペーパーホルダーが、壁に12個も設置されている。
そして、右上スミの1個だけは、紙を使い切ったのか中身がない。
そもそも、座った状態でこの高さのトイレットペーパーに手が届くのだろうか......?
Jタウンネット記者は13日、このトイレが設置されている店舗を運営する一蘭(本社=福岡市)を取材した。
「最大で『28個』設置されています」

みなみちゃんさんが投稿したトイレの写真と「緊急時のお知らせ」という貼り紙の写真は、いずれも彼女の母親が「一蘭 中野店」(中野区)で撮影し、送ってきたものとのこと。
貼り紙を見てみると、一蘭からは以下のような説明がなされている。
「私たちは決して紙を切らすことが無いよう、複数のトイレットペーパーを設置しております。(中略)
それゆえ、絶対にトイレットペーパーを切らさないという自信がございます」
この衝撃的なトイレは、一蘭の代表によるアイデアのようだ。いったい、このトイレットペーパーへの執着はどこから来るのだろうか。
取材に応じた広報担当者によると
「遊び心溢れすぎる代表の吉冨が考案したもので、『ご来店くださったお客様に驚きと楽しさを感じて頂きたい!という想いが込められています』」
とのこと。
トイレットペーパーホルダーが多すぎるトイレが初めて導入されたのは、08年のこと。福岡市にある「那の川店」がリニューアルした際に始まった。それから、他の店舗にも同様のトイレが導入されていったのだ。
そして「緊急時のお知らせ」という貼り紙は、16年に初めて、総本店で掲示し始めたという。
「その後一部の店舗から順を追って導入しておりました。2017年10月初めに、ほぼ全店舗に掲示いたしました」(広報担当者)
実は、このトイレと貼り紙は17年にも複数のメディアで取り上げられており、当時も大きな話題になった。あれから4年。その後、何か変化はあったのだろうか。
「SNS などで多くの方がご投稿くださり、話題にしていただくようになりました。現在では海外店舗を含め、ほとんどの新店舗で導入しております。
※一部商業施設の店舗を除きます」(広報担当者)
一蘭の「スタンダード」である、異常な量のトイレットペーパーホルダー。
おそるおそる、いちばん多いところで何個設置されているのか聞いてみると、
「新宮店(福岡県)が最大で『28 個』設置されています」
という回答が。
話題になった写真の「12個」の倍以上だ......。
「秘密兵器」もあるぞ!
ちなみに、「緊急時のお知らせ」の最後には、以下の文章が書かれている。
「『それでもトイレットペーパーが切れてお客様にご迷惑がかかったらどうするのか?』と弊社代表があまりにもしつこいので、秘密兵器を用意いたしました。
もし、万が一にもトイレットペーパーが切れていた場合には、こちらの紙をお破りください」
まさか、貼り紙で代用?!......というわけではないだろうが、この「秘密兵器」とは一体なんなのか。
残念ながら、「緊急時のお楽しみとして、公式には非公表とさせていただきたい」とのこと。
広報担当者は
「緊急時には、このPOPを破っていただけるとお客様に安心していただけるような仕掛けです」
と、コメントした。
この、謎に包まれた秘密兵器まで使う人は本当にいるのだろうか。
「破ってご使用になるお客様はほぼいらっしゃいませんが、店舗によっては稀に使用されていることもございます」(広報担当者)
一蘭で食事した後トイレに行きたくなっても、紙の心配だけはしなくてよさそうだ。