とろろ変化球【家そば放浪記】第238束:コープ(CO・OP)で買った東亜食品工業『兵庫県推奨優良特産品 出石皿そば 山芋とろろつなぎ』278円(1人前93円)

2024年7月16日(火)18時0分 ロケットニュース24

私は仮面ライダーが「出たな、ショッカー!」と言うような感じで「出たな、兵庫県推奨優良特産品!」と叫んでいた。

当連載の愛読者様もまた、同じように「出たな! 兵庫県推奨優良特産品!」と身構えたことだろう。

第210回でも指摘したが、なぜか兵庫県の干し蕎麦には、やたらと「兵庫県推奨優良特産品」と書いてあるのだ。

兵庫県推奨優良特産品は、今回を入れて4回目。一応羅列しておこう。※()内は当連載の格付け評価

1回目は第84回:髙尾製粉製麺『兵庫県推奨優良特産品 出石そば』(家)。

2回目は第113回:髙尾製粉製麺『兵庫県推奨優良特産品 髙尾製粉製麺 謹製 播州そば』(家)。

3回目は第210回:マルツネ『兵庫県推奨優良特産品 播州の糸 そば』(家)。

そして今回238回:東亜食品工業『兵庫県推奨優良特産品 出石皿(いずしさら)そば 山芋とろろつなぎ』が4回目の登場となる。

兵庫県、優良特産品を推奨しすぎだろ! しかも全部「家」の評価。決して家が悪いわけではないのだが、兵庫県の優良特産品基準は甘い気がする。

それはさておき……今回の評価は?

デカい鍋に湯を沸かし……

5分ほど茹でて……

ハイ完成!

して、そのお味は──

前回に引き続き、これまた正直むずかしい。

とろろ感に関しては、そこそこある。食感的な “ざらつき” などもある。

しかしながら、その「とろろ」という変化球のキレがイマイチ甘い。

──比べるわけではないが、いつぞやか、ものすごい「とろろ(という変化球)」を投げるピッチャーがいた。

第191回:北舘製麺『八幡平やまいもそば』だ。

──思い出すのは、かつて(1989年ごろ)ヤクルトスワローズにいた加藤博人というピッチャーだ。

彼の代名詞といえば「カーブ」であり、とんでもない軌道(落差)を描くことから “魔球” とまで言われた。

北舘製麺『八幡平やまいもそば』は、まさに「加藤のカーブ」に例えられるくらいの “とろろ感” だった。

──もう1人、とろろを武器に勝ち続けた投手(と言う名の干し蕎麦)がいる。

かつてはランキング内、現在は殿堂入りになっている児玉製麺『白梅とろろ入り 出雲そば』だ。

この選手は「とろろ変化球」を使いますよと見せておきながら、強烈な足腰の強さから繰り出される豪速球ストレートでバッタバッタと三振を量産していったパワー系ピッチャー

野球に例えてきたが、『白梅とろろ入り 出雲そば』に関しては相撲取りのほうが近いかも。四股を踏んでる感のある強靭な足腰(コシ)は、今でもハッキリと覚えている。

それらを体験してしまった身としては、この今回の『出石皿(いずしさら)そば 山芋とろろつなぎ』は、まだまだ “普通のストレート” に近いようなピッチングに思えてしまうのだ。

運が悪ければホームランを許してしまうような、いわゆるひとつの、甘い球

「家そば」か「外そば」かなら……うーむ、これまた難しい。球審も悩むコース。ギリギリ外……なような気もするが、やはりチョイキビ採点で家かと思う。

もしかして「置きそば」で活きる系では……と思い、やってみたが、

いや、ちがう。粉っぽさが増してしまった。やめたほうがいい。

となると、そのまんま “とろろそば” で食べるのが良いのでは……とやってみたところ、

あれ? なんで? なぜかそんなにスイングしないぞ……。とろろと合わせた感じは、前回、東亜食品工業『北野 HOKUYA 本場播州 とろろそば』の方が断然よかった。

一体どのようにすれば、この選手(蕎麦)を有効に使いこなせるのか……。

悩んでいるうちに、食べ終えてしまった。

執筆:干し蕎麦評論家・GO羽鳥
Photo:RocketNews24

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