パリ2024オリンピック開幕直前!快適さと情熱を込めた、五輪競技にまつわる“金メダル級”スニーカー5選

2024年7月18日(木)8時0分 JBpress

今や運動靴という枠組みを飛び越え、1つのカルチャーとしても世界中で愛されているスニーカー。その魅力である軽快な履き心地と個性豊かなデザインは、一流の革靴を日々の相棒とする読者諸氏をも魅了してやまない。ここでは“本物”を知る大人の男が選ぶべきスニーカーを提案する。

写真=青木和也 スタイリング=泉敦夫 文=TOMMY 編集=名知正登

「あなたの好きな剣豪は?」。

 そう問われ、歴史好きのみならず多くの人々が一番にその名が挙げるのが、江戸時代初期の剣術家・宮本武蔵。演劇・小説・漫画・映画など様々な創作の題材となっているだけでなく、剣術の奥義を著した兵法書『五輪書』は世界各国でベストセラーとなり、アスリートの愛読者も多いことで知られる。

 そして、そのタイトルにある“五輪”といえばアレ。1000年に1人の美少女と話題になった橋本環奈。100年に1度訪れるという大地震。50年に1度咲く花とくれば竜舌蘭。そして4年に1度の熱い夏。そう、世界最高峰のアスリートたちが競い合うスポーツの祭典、7月26日から17日間に渡ってフランス・パリで開催されるオリンピックの別名に他ならない。

 ちなみに五輪という言葉には、世界の5大大陸を表すだけでなく、“仏教の万物を構成する地・水・火・風・空のエレメントが揃う世界の最高の舞台”という意味も込められているそうだ。そんな世界最高の舞台に向けて、世界中で盛り上がるスポーツ熱とその余波に乗り、取り挙げるテ−マは“五輪競技にまつわるスニーカー”。

 どれも快適な履き心地と情熱が込められた金メダル級の5足がエントリー。13歳から29歳までの60余度の勝負において無敗とされる宮本武蔵よろしく、ここで紹介するモデルを履けば、この夏は当然負け知らず。

1. adidas Originals「PREDATOR 94」


名品スパイクの生誕30周年を祝い、タウンユースにアップデート

 パリ2024オリンピックは開会式の2日前、現地時間15時に行われるサッカー・男子一次ラウンド-グループCで幕を開ける。ゆえに本稿の1足目もサッカーにまつわるこちらがふさわしいだろう。

 1994年に開催された、FIFAワールドカップ アメリカ 1994 大会で、ゴールを量産すべく開発されたサッカースパイク「プレデター」。その最大の特徴が、キック時の威力とスピンを向上させるためにアッパーに搭載されたラバー製フィンとサメの歯を想起させる独特のスリーストライプス。

 その始祖たる初代モデルが今年で発売30周年を迎えるのを記念し、シュータンを脱着自在なフォールディングタンに、ソールは凹凸のあるグリップパターンへと変更し、タウンユース用にリデザインしたのが本モデルだ。この機会に、サッカーシャツを取り入れたブロークコアスタイルに挑戦してみるのも一興かと。

2. NIKE SPORTSWEAR「ATTACK」


“悪童”マッケンローが履いたあの名機を、レトロな色合いで

 四大大会の1つ、全仏オープンの会場として数々のドラマを見届けてきたスタッド・ローラン・ギャロスが舞台となるだけあって、例年以上の盛り上がりが期待されるテニス。ここで推すのは往年の名作。1980年代の男子テニス界をリードする一方、そのアグレッシブなスタイルから“悪童”としても世に名が知れ渡ったジョン・マッケンローのシグネチャーモデルなどいかがだろうか。

 2023年にライフスタイルカテゴリーで復刻され、有力コラボを連続で実現させて新定番の座を獲得した同作。こちらは爽やかなホワイトメッシュのアッパーにセイルカラーの補強を重ね、スウッシュやヒールにグリーンを配置。当時のデッドストックを彷彿させる褪色した色合いが、レトロな雰囲気を演出する。

 ファッション界においてもゴルフの次のトレンドとも噂されるテニス。エースを決めるためにも即チェックを推奨したい。

3. VANS「SKATE SK8-HI」


日本選手史上最年少メダリストが履くニュー・クラシックモデル

 東京2020大会から採用され、ストリートカルチャーとしての歴史を知らない一般層までも熱狂の渦に巻き込んだスケートボード。新たな時代の訪れを象徴するこの競技の面白いところが、選手が着用するシューズと同じモデルが容易に手に入る点にある。ここで紹介する「スケート スケートハイ」もそう。

 前回大会の女子パークで銀メダルを獲得し、日本選手史上最年少でのメダリストとなった開心那が着用して今大会に臨むということで、注目の1足。

 見た目こそ、伝統的なバルカナイズ製法で製造されるクラシカルな「スケートハイ」であるものの、耐久性とプロテクションを向上。独自のゴム配合材による高いグリップ力、同社トップクラスの衝撃吸収力と反発力を誇るクッショニングが長時間着用の疲労を軽減するようアップデートされている。当然、タウンユースにおいてもその効果は期待できるはずだ。

4. ASICS「GEL-QUANTUM 360 VIII PARIS」


先進的な履き心地に、パリの朝日をイメージした配色が映える

 古の時代から、オリンピック陸上競技の花形といえばマラソン。各社がこの世界的祭典に照準を定めて最新鋭モデルを投入する中、アシックスからは「ゲル クォンタム 360 VIII」をベースとした新作がエントリー。

 先進のトラスティック テクノロジーとバックカウンターが優れた安定性と快適性を支え、ディビジョンスペース テクノロジー搭載のミッドソールが軽やかなクッション性を実現。長時間の着用でも疲れ知らず。さらにクッショニング部分にサトウキビ由来のバイオベース成分を24%使用し、優れた反発性と環境への配慮も両立。

 これに“セレブレーションオブスポーツコレクション”と題し、乳白色のボディにオレンジとイエローをアクセントに添えることで、まるで光に包まれているかのような美しい仕上がりに。開催地・パリのエスプリとエネルギーを視覚と履き心地で表現した。

5. REPRODUCTION OF FOUND「GERMAN MILITARY TRAINER」


ミリタリー×バスケットボールという意外すぎる取り合わせ

 ラストを飾る競技は、八村塁や渡邊雄太といったNBA選手の活躍で、ここ日本においても注目度が高まるバスケットボール。といってもレイアップのような得点率の高いプレーではなく、やや難易度は高め。ブランドは“見つけ出して再現する”をコンセプトに、時代を超えた普遍的なミリタリープロダクトを現代的に再現するリプロダクション オブ ファウンドである。

 ベースこそ、同社を代表する背番号18こと「ジャーマンミリタリートレーナー」だが、変更されたアッパー素材に注目。その質感にどことなく見覚えがあると思いきや、実はNBA御用達・ホーウィン社のバスケットボール素材を使用した変わり種。

 世界中の様々なブランドがサンプリングしてきた傑作意匠に新たな魅力を加えるだけでなく、スタイリングの締めとして驚きも与える。まさにブザービーター的な一足といえよう。

筆者:TOMMY

JBpress

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