東京都立高校入試、推薦対象枠や男女定員制緩和の拡大検討

2019年7月26日(金)14時45分 リセマム

東京都教育委員会

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東京都教育委員会は2019年7月25日、令和2年度(2020年度)東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告書を公表した。2019年度入試の検証を受け、2020年度入試では専門学科における推薦に基づく選抜の対象人員枠の拡大、男女別定員制の緩和の実施校の拡大などを検討する。

 東京都教育委員会は、2019年5月に検討委員会を設置。2019年度入学者選抜の検証を行う中で、これまでの入学者選抜方法の成果と課題を明らかにするとともに、2020年度入学者選抜以降の改善策などについて検討してきた。

 報告書における検証・検討項目は「推薦に基づく選抜の改善」「学力検査に基づく選抜の改善」「再発防止・改善策に基づく採点・点検の取組み」「その他の制度」の4点。今回の報告を踏まえて2019年9月、「令和2年度(2020年度)東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目」で詳細を定める。

 「推薦に基づく選抜」については、2013年度入学者選抜で改善を図って以降、集団討論、小論文、作文など、各検査のテーマ設定や評価方法・評価基準の設定について検証を重ね、自校の特色に合致した受検者を選抜できるよう改善が図られてきていると評価。2020年度入学者選抜では、専門学科、特に工業に関する学科の推薦に基づく選抜について、対象人員枠の拡大を検討する。

 「学力検査に基づく選抜」については、2019年度選抜で学校の状況に応じて分割募集の割合を設定したことで、分割募集実施校を志願する受検者をより多く選抜することができたと評価。その一方、自校の期待する受検者をいかに選抜していくかなど改善の余地があるとし、「今後も課題を整理し改善を図る」とした。

 男女別定員制の緩和は、2019年度入学者選抜において男女間の合格最低点を是正する点で一定程度効果があったことから、2020年度入学者選抜においても引き続き実施。緩和の割合を現行の1割から引き上げることや実施校の拡大についても検討する。

 「その他の制度」の項目では、インフルエンザなどの学校感染症罹患者らに対する追検査、本人得点および学力検査の答案の開示について有効と認め、2020年度以降も継続するとともに、中学校や高校および関係機関に周知徹底することを確認した。

 英語スピーキングテスト結果を学力検査の得点に加える方法については、学力検査の得点(100点)にスピーキングテストの結果を加えた得点を140点に換算する方法を軸として、引き続き検討する。英語スピーキングテスト結果を都立高校に提出する方法、やむを得ない事情で英語スピーキングテストが不受検となった生徒への対応などは、引き続き検討。導入する際は、原則として英語の学力検査を実施する都立高校の全校への導入を軸に引き続き検討するとした。

 東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告書は、東京都教育委員会のWebサイトから公開しており、誰でも閲覧できる。

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