「全裸監督」バブル時代を再現!“歌舞伎町”巨大セット&衣装の秘密が明らかに
2019年7月28日(日)15時0分 シネマカフェ
これまで様々な役を演じてきた山田さんが、強く、たくましく、奔放に昭和の最後を駆け抜けた“放送禁止のパイオニア”村西とおるという強烈なキャラクターに挑んだ本作。クセは強いが不思議な魅力のある独特なスタイルと前例のない大胆不敵なアイディアで旋風を巻き起こした村西と、その仲間たちの生き様と絆を描き出す。
世界を意識した日本流バブルファッションの秘密!
まず目を引くのは、“時代を映す鏡"とも呼ばれるそのファッション。映画『キル・ビル』や、日本を舞台にしたアリシア・ヴィキャンデル主演、小林直己共演のNetflixオリジナル映画『アースクエイク・バード/Earthquake Bird』(原題)など国際的な作品で活躍する衣装デザイナーの小川久美子は「日本的に面白くても世界から見たら変に感じるかな? というところは多少デザイン的に大人しくしたりしています。日本の不思議なところとか面白いところはまだ海外に出てないと思う」と、全世界で配信されることを意識したと告白。
続けて、山田さん演じる村西とおるの衣装に関しては「ポロシャツのサイズ感も大きすぎないものにしていましたが、(山田さんが)やっぱりちゃんと体を近づけているからかっこいい人にちゃんとなる。あくまで“山田さんの村西とおる”が必要だと思った」と語り、あくまで実在の人物をそのまま再現しているのではなく“山田孝之が演じる村西とおる”のオリジナル性を尊重したという。
「全裸監督」オリジナル!歌舞伎町巨大セットと細部へのこだわり
「全裸監督」を語る上で鍵となるのが、“新宿・歌舞伎町”。今回、その一角をなんと屋内に巨大セットとして作りあげた。美術を担当した清水剛は、「実際の歌舞伎町はあまり起伏がないが、村西たちの志向が上を向いていて、ゼロどころかマイナスからの出発ということを表現したかった」と街並みを再現するだけではなく、「全裸監督」ならではの歌舞伎町を作りたかったと明かす。
加えて、80年代という背景を映し出すのに欠かせない小道具については「貴重な道具や機械は残っているが、普通の生活の場を作ろうとするとなかなか道具が集まりにくい。ただよく見ると当時の木材を使っていたり、サファイア映像にはパンダの電話が置いてあったりする」。
「美術は誰か一人の発想だと狭くなってしまいますが、今回はみんながいろんな考えを持って集まったことでとてもよく出来たと思います」と、当時の生活用品や家電などを集める苦労と、多くの人々の意思が細部にまで詰まっていることを明かした。
「全裸監督」の華やかに彩られたバブルの世界は、たくさんの人々の想いでできているのだ。
Netflixオリジナルシリーズ「全裸監督」は8月8日(木)よりNetflixにて全世界独占配信。