所得の低さは“美徳”なのか 日本人は考え方を変える必要がある

7月29日(月)5時30分 文春オンライン


『日本人の勝算 人口減少×高齢化×資本主義』(デービッド・アトキンソン 著)


 ゴールドマン・サックスの金融調査室長として磨かれた抜群の分析力と、在住30年という日本への深い愛。そこから繰り出される手厳しくも温かい日本社会への批判は、政策にも影響を与えるという。そんな人気著者が、海外のエコノミストの論文を豊富に参照しながら、日本人の〈勝算〉を語り尽くす。より広範な視点から書かれた内容が、従来の著作以上に好評だ。


「『人口減少への対応』『資本主義のアップデート』『海外市場の獲得』『最低賃金の上昇』『人材育成の重要性』といった、今の日本経済を考える上で大切な論点となるキーワードがすべて入った本になりました。というか、本書がそうした議論を深める空気を醸成できたのかもしれないです。読者から〈アトキンソン節〉とも評される、英国風の辛口な書きぶりは、やはりインパクトが強いのかなと」(担当編集者の桑原哲也さん)


 政策提言書であると同時に、個人にも響く部分が。


「日本では未だ、人口増加時代に適応した思考の枠組みで発想する人が多いです。変化の時代を生き残るには、個人も変わる必要があります。たとえば、所得の低さを『美徳』と見なすような考えを変えるとか。最初から目指したわけではないのですが、結果的に、政策提言から一歩踏み込んだ、そんな内容まで書いたからこそ、広く手にとっていただけたのかと」(桑原さん)



2019年1月発売。初版1万5000部。現在5刷7万部





(前田 久/週刊文春 2019年7月18日号)

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