平塚のデカ盛りラーメン店『大黒庵』で2.2kgの「デカラン」を食べに行ったら4kgの「チョーデカラン」が出てきて気絶しそうになった!

2022年7月30日(土)10時50分 食楽web


食楽web

 平塚育ち、特に駅側の人なら誰もが知っているデカ盛りメニューのある店『大黒庵』。店頭のショーケースにある「チョーデカラン」は、他のサンプルを圧倒する大きさで、食べたことがない人でも「あ〜あれね」となる、インパクトの強いラーメン。平塚のデカ盛りと言ったらこれ! というメニューでもあります。

 ただ、一般人では到底食べきれない量だとは聞いている。なので今回は「チョーデカラン」のワンランク下のデカ盛りメニュー「デカラン」に挑戦すべく、店に向かいます。


店頭のサンプル。「チョーデカラン」に挑戦できる時間帯やルールの説明が。隣の「デカラン」なら普通の胃袋持ちでもいけるかも!?

『大黒庵』は、お蕎麦・うどんのお店なのですが「客の注文は9割ラーメンだね〜」と店主が話すほどラーメンが人気の店。醤油、塩、味噌ラーメンのほか、カレーラーメンやわかめラーメン、餅ラーメンなどもあります。

 そして、並サイズのラーメンの上に、ラーメン1杯半のボリュームとなる「中ラーメン」、2杯分の「大ラーメン」があり、さらにラーメン3杯分の「デカラン」、そして6杯分の「チョーデカラン」が。「デカラン」と「チョーデカラン」は基本シェア禁止ですが、小4以下の子供と分けて食べるのはOK。

 店の中に入ると、テーブルに「チョーデカラン」の挑戦ルールが書かれた紙が置いてあります。制限時間は1時間。注文できるのは月〜金の平日、13時〜14時と、17時〜18時半の間。1時間以内に完食で無料、食べきれなかったら2500円の支払いです。

 そして店の壁には歴代の完食者の名前や時間が。有名フードファイターの名前や、何度も完食した人の名前がある中、最短で食べ切った人は20分台! 平塚の人が多いけれど、東京や千葉、関西からなど遠くから食べに来た人も結構います。デカ盛り愛を感じるなぁ〜。

最大じゃないのに2249g! ナルトがとっても小さく見える「デカラン」


公式にはラーメン3杯分のボリューム「デカラン」1200円。ナルトの白さが際立つ濃いめの醤油スープ

 目の前にやってきたのは、チリチリの細麺が印象的な一杯。早速計測です。直径27cmの器に重さは2249g(器の重さを除く)。

「スープはしじみをベースに煮干し、豚ガラ、鶏ガラで抽出、タレはチャーシューを煮込んだタレと醤油を混ぜています。麺は自家製麺で、茹で前で350gを3玉。具はメンマ、ナルト、自家製チャーシューです」。と話すのは2代目店主の高橋信一さん。現在は息子さんである3代目と店を切り盛りしています。


しじみの旨みたっぷりのスープにはラードを入れている「ラードがすごくラーメンに合うんですよ」(店主)

 ちなみに麺の茹で加減は細かく指定することが可能。「チョーかため(『大黒庵』の口調ではチョードンパリ)」から「うんとやわら(『大黒庵』の口調ではチョーヤワラ)」まで8段階。

 さらにスープの辛さも「からめ(『大黒庵』の口調でカラ)」から「少し薄め(『大黒庵』の口調ではチョイウス)」まで4段階。

 この「『大黒庵』の口調」って何ですか? 「自分で考えたんだよね。混雑時、まとめて注文が入った時でもわかりやすいように」。と店主。常連さんになると「ドンパリでカラ」や「ヤワラでチョイウス」といった注文をする人も多いとのこと。博多ラーメンの「バリカタ」のように、お店独自の呼び方を店主が作り出した、ということですね。


おそらく神奈川で一番チリチリの細麺。チリチリでパリパリだから、中盤になっても伸びない。細いけれど力強い麺

 そして特徴のある唯一無二の麺! 他ではみないチリチリ、そしてパリパリ! 太麺で存在感を出しているところはいろいろあるけれど、細麺でこの存在感。ボリュームだけではなく、麺にもこだわりを感じさせてくれます。

「麺は特殊な機械・特殊な製造法で作っています。細かくは言えないですが、2度締めることによって、パリパリ感を作り出しているんですよ。太さやちりめん具合、全部調整して、作って乾燥させて。だから硬い麺が好きな人に特に好評ですね」。確かに! 

 なので食べ進めていき、中盤を超えても麺が伸びていない。ラード効果で中盤以降も中から湯気が出てくるけれど、それでもしっかりコシをキープ。ツルツル食べるというより、ワシワシと食べ進めていく感覚です。

これぞラスボス! 圧倒的なボリュームの「チョーデカラン」3871g


「チョーデカラン」2500円。1時間以内でスープまで完食できたら無料。なんだけれど、約4kgを1時間以内って!

 店主が「せっかくだから」とご好意で作ってくれたのが、デカランの上、麺6玉分で作る「チョーデカラン」。重さは脅威の3871g(器の重さを除く)。器ごとだと6kgぐらい? すっごいずっしり感です。

「デカラン」の時は、スープや麺が器の中に収まっていたけれど、「チョーデカラン」になると麺は器の縁より上に。そしてスープは運べる限界の水位? 縁から1cm下ぐらいの高さです。


直径27cmの器で高さ約15cm。チリチリでパリパリ麺は茹で前で700g(3玉)。咀嚼を続けるアゴ力も、もしかしたら必要かも

「『チョーデカラン』はね、15人挑戦して1人食べられればいい方。完食できる人はね、体がデカいとかじゃない。おそらく胃や腸の長さが違うんじゃないかなぁ」とにっこり。3871gを1時間で食べ切るには、胃や腸のポテンシャルもだけれど、食べるスピード、吸引力もきっと必要だと思います。

 壁に張り出されている完食者の名前を見て、こんなにいるんだから自分もいけるんじゃね? と思ったら危険。大間違いです。だって3871gだから。普通の胃や腸をもつ人ではまず無理。そして胃や腸が許容量高めだとしても、60分啜り続けるパワーとか、噛み続けるパワーがないと、60分以内での完食はおそらく難しいと思われます。


「趣味はスーパーカー。この辺をしょっちゅう走ってるよ。ランボルギーニーは今5代目だね」(店主の高橋信一さん)

 創業62年のそば・うどんのお店だけれどラーメンが人気で、しかも最大4kg近くのボリュームまである『大黒庵』。実は味噌ラーメンも人気で、複数の味噌をブレンド、味に深みがあるとのこと。「うちは日本そばの店だけれど、そばは1割、そばも美味しいんだけれどね。でもお客さんはラーメンを食べにきてくれる。昔ね、麺が硬いからって、茹でてないのを出しやがって! ってクレームが来たこともあったよ。だからね、うちに食べに来てくれる人には、うちの麺は硬いよ、って前もって知っていてほしいね」。初めて食べたお客さんが勘違いするほどのパリパリの麺。だから2kg超えのボリュームでも伸びにくくって美味しい。これってすごいことだと思う。

 現在店では「お持ち帰りラーメン」も販売中。1個780円、2個1500円。なので、「デカラン」や「チョーデカラン」を家で再現することも可能です。しじみの効いたキリッとしたスープに唯一無二のチリチリでパリパリ麺。たとえ遠くても、平塚まで行って食べる価値、アリですよ!

(取材・文◎いしざわりかこ)

●SHOP INFO

店名:大黒庵

住:神奈川県平塚市紅谷町4-21
TEL:0463-21-1335
営:11:00〜15:00、17:00〜20:00(L.O.)
休:なし

食楽web

「チョー」をもっと詳しく

「チョー」のニュース

「チョー」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ