揚げ物だらけの『かつや』でもダイエットできる!? “神やせダイエット”の石本哲郎が教える太らない“かつや”のメニューの選び方

2023年7月30日(日)10時48分 食楽web


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●外食しながらダイエットもアンチエイジングも叶えたい!そんな我儘な願いを叶えるべく、ボディメイクのプロ・石本哲郎さんが「若返りやせ飯」の選び方を伝授。今回のテーマは、リーズナブル&ボリューム満点の人気チェーン店『かつや』です。

塩分、カロリーを抑えつつ、たんぱく質を摂るべし!

 今回は『かつや』で若返りやせ。正直、かなりむちゃぶりなお題ではあります。なぜなら、基本的に揚げ物に大量の白米という時点で、どう考えてもダイエットには不向き。また、若返りという点でも、重要な栄養素である魚やナッツに含まれる良質な脂質、食物繊維、発酵食品、ビタミンミネラルなどがどれも壊滅的だから。そのため、どれだけ無傷で『かつや』を楽しめるかという視点で挑むことが大事になってきます。

『かつや』で必要以上にダメージを受けないために唯一できることは、たんぱく質をしっかり摂り、塩分やカロリーを摂り過ぎないこと。ただ、同店はカロリーを公表していないので、ある程度予想で立ち回ることになります。基本、何も考えずに食べていたら1000kcalは超えてると思ったほうが無難ですね。

 男性をメインターゲットにしているお店なので、普通盛りでもごはんの量がかなり多め。揚げ物の脂質に追い打ちをかけるようにして、糖質でもカロリーが加算されているため、女性の場合、ごはん少なめにしてカロリーを少しでも減らしたほうがいいかもしれません(値段は変わらないけどね)。

『かつや』で選ぶべきは“ヒレ肉”一択

『かつや』にはヒレカツ、ロースカツ、メンチカツの3種のカツがありますが、ダイエットに向いているのは絶対的に「ヒレ」! ヒレ肉のみであれば、プロテイン並みにたんぱく質しか入ってないので、ダイエットに効果的と言えます。ただし揚げてあるため、性能がダウンしちゃってるのが残念なところ。しかし、脂質の多いロースのフライに比べたら断然優秀です。


たんぱく質豊富で脂質の少ないヒレ肉

 もっとも選んじゃいけないのは、メンチカツ。メンチやコロッケはたんぱく質が少ないうえ、めっちゃ油を吸うんです。そのため、かなり高カロリーの可能性があります。もしかしたらロースカツのほうが高カロリーかもしれませんが、どちらかと言えばメンチカツを避けるべき。それくらいたんぱく質が少なく、栄養バランスが悪いと思ってください。

「余計なものを加えず、シンプルに食す」のが大切

 ヒレカツメニューでのイチオシは、「ヒレカツ定食」です。


ヒレカツが3枚ついた「ヒレカツ定食」

「ヒレカツ定食」はソースをかける量を自分で調節できるため、塩分摂り過ぎを防げるのが良い点。ただ、ヒレカツが3枚もついてくるため、女性にはちょっとたんぱく質が多めかもしれません。1食あたりのたんぱく質量は女性は20〜30g、男性は30〜40gが目安。そのため女性の場合、ヒレカツ2枚が付いた「とん汁定食」を選んでもいいでしょう。『かつや』はどの定食にも「とん汁」(根菜入りで食物繊維も摂れます!)が付いてくるのがポイント高いですよね。


ヒレカツ2枚にとん汁(大)がついた「とん汁定食」

 ヒレカツメニューには「おろしヒレカツ定食」があります。「大根おろしがのっているので体に良さそう」と思う人も多いと思いますが、ぶっちゃけ関係ありません。大根おろしに含まれる酵素が脂質や糖質を分解してくれるなど、よく言われていますが、それはあくまで研究レベルの話。ちょっと食べたくらいで健康になるなんてことはあり得ないので、気にしなくていいです。それよりも、大根おろしにポン酢をかけることでムダに塩分を摂取してしまうことのほうが問題です。

 また「ヒレカツカレー」は、かつ丼にカレーがのってるようなもの。どう考えてもダイエットやボディメイクとは相容れないメニューです。カロリー的にも相当ヤバいと思うので、これはやめておきましょう!

 折角『かつや』に来たんだから“やんちゃしたいな”というのであれば、「海老・ヒレカツ定食」までならギリセーフです。

海老は低脂質食。しかし衣が多い「海老フライ」は要注意!


ヒレカツ2枚に海老フライ2本ついた「海老・ヒレカツ定食」

 海老は脂質がほぼ0の高たんぱく・低脂質な食材。ヒレ肉と同様、非常に栄養バランスの優れた食材です。ただ、やはり揚げてしまっているため、性能はダウン。加えて、外食の海老フライは衣が分厚くて、中の海老自体は小っちゃいことも多いですよね。『かつや』は結構大きめの海老を使ってると思いますが、衣でごまかしてるような海老フライだと、たんぱく質を摂ったつもりでも実は摂れていないというケースも。そのため、付け合わせに1〜2本くらいならまだしも、海老フライがメインなものは気をつけたほうがいいでしょう。カロリーが高い割にたんぱく質が稼げてない、ということも多いです。

カツ丼は+サラダで抗うべし

 カツ丼もロース肉を使った通常の「カツ丼」ではなく、ヒレ肉を使った「ヒレカツ丼」を選びましょう。


ヒレカツが3枚入った「ヒレカツ丼」

 たんぱく質(Protein)、脂質(Fat)、糖質(Carbohydrate)のPFCバランス的には、「ヒレカツ定食」とさほど変わらないと思われます。定食にはキャベツやとん汁が付きますが、丼ものだと食物繊維が摂れるものがないので「サラダ」を足しましょう!


水溶性食物繊維を摂取できる海藻サラダ

 外食で出てくるミニサラダは栄養素が期待できないことがほとんどなのですが、『かつや』のサラダには海藻が入っているのでおすすめ。海藻は少量でも水溶性食物繊維がしっかり摂れるんです。そのため、ダイエットに不向きなメニューでも、サラダを足すことで少しでも抗える可能性が出てきます。

『かつや』で食べたら運動のチャンスと思おう!

 本来、ダイエット中で体重を減らしたい時期なら、1食あたり500kcalが理想で、多くても700〜800kcalには抑えたいところですが、おそらく『かつや』ではどんなに頑張ってもその範囲に納めることは難しいでしょう。

 そこでちょっと参考になるのが、ダイエット中にも関わらず、たくさん食べてもいい「チートデイ」という考え方。これはダイエットでカロリー制限を続けていると、体が少ないカロリー内で動けるように省エネモードに入り、やせにくくなってしまうのですが、その停滞期を打破するためのもの。敢えてたくさんカロリーを摂ることで、脳に「カロリーが十分ある」と勘違いさせ、カロリーをムダ使いさせるのです。そして、このムダ使いのときに運動量が多いと、さらにムダ使いしてくれると言われています。

 例えば、1時間ウォーキングするにも、おなかが空いてるとあまり歩けませんよね。でも、ちゃんと食べているとパワーが出てガンガン歩けるし、体温も高い状態を保てるため、普段以上に消費カロリーが増えます。つまり、たくさん食べたときは、いつも以上にカロリー消費を期待できるチャンスでもあるということ。

 もちろん、摂ったカロリーは余れば脂肪として蓄えられるため、カロリーの摂り過ぎは決しておすすめできません。でも、『かつや』などでちょっとカロリーを摂り過ぎたなと思ったときは「食べた日とその翌日は運動をめちゃくちゃ頑張る」という感じでやると、予想以上に早く相殺できることも。「揚げ物1個につき1駅歩く」など、自分なりのルールを決めておくのも有効ですよ。

結論

『かつや』に行ったら「ヒレカツ」を頼もう。ヒレ肉って淡白であまりおいしくないイメージを持ってる人も多いかもしれないけど、そんなことありません。実は僕も『かつや』が好きでよく行きますが、マジでめっちゃ旨い! ソースはかけないのがベストだけど、かけたければ気持ち程度にして塩分の摂り過ぎを防ぎましょう。


ソースをかけない「ヒレカツ定食」がベスト

 若返りやせは1日にしてならず。『かつや」に行くけどヒレカツを選ぼうとか、『かつや』で食べたら運動しようなど、ダメージを最小限におさえる食習慣を身につけることがなにより大事です。外食でも0点をとらない、そういった日々の積み重ねが、5年後10年後の若々しい自分を作ってくれるはずです。

(語り◎石本哲郎、インタビュー・撮影◎酒詰明子)

●プロフィール

石本哲郎

女性専門のパーソナルトレーナー。東京や神奈川にて、女性専門パーソナルジムリメイクや女性専門フィットネスショップリーンメイクを数店舗運営。女性のダイエットに関わる医学、栄養学、トレーニングメソッドについての豊富な知識と、自ら意図的に太ってやせる「減量」実験の成果から編み出した独自のメソッドで、のべ1万人以上の女性の体づくりを指導し、成功へと導く。ダイエットに悩む一般女性の指導をもっとも得意とし、「健康的かつきれいに女性の体を変える技術」には定評がある。代表作『神やせ7日間ダイエット』などを含め著書累計20万部を超える。

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