「ムダ使いをしない」と思いながら、つい余計なモノを。ミニマリストYouTuberが教える<物欲>との上手な付き合い方とは?「一瞬立ち止まって…」
2024年8月1日(木)18時0分 婦人公論.jp
(写真提供:Photo AC)
持ちモノをできるだけ減らし、必要最小限で暮らすライフスタイル「ミニマリズム」が近年話題になっています。「ミニマリズムを取り入れたことで、人生が変わったと言えるほど生活が一変した」と語るのは、看護師として働きながらYouTubeでミニマリズムの暮らしを発信しているミニマリストのmai minimalismさん。今回は、maiさんの初の著書『がんばらないミニマリズム モノ・時間・暮らしのゆとりをつくる』から一部引用・再編集し、「物欲との付き合い方」についてご紹介します。
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自分の物欲がどこから来ているのか
「お金のムダ使いはしたくない」と思いながらも、我慢できずに余計なモノを買ってしまうことがあります。
お店やネットで欲しいモノを探しているときはすごく楽しいのに、買って満足してしまって大して使わなかったり、なんで買ってしまったのだろうと後悔することは、誰しも経験があるのではないでしょうか。
ストレスがたまると無性に買い物がしたくなる、という方もいるはずです。
物欲は、欲しいと思ったモノを手に入れることで達成できてしまう、私たちには切っても切り離せない“欲”です。
必要の有無にかかわらず、モノを買っただけで簡単に満足できてしまう、その手軽さゆえに生活を切り詰めてでもモノを買い続け、物欲を満たそうとしてしまうことがあります。
しかし、物欲を満たすためだけの買い物を続けていると、家が不要なモノで溢れかえり、家計も圧迫してしまいます。
そもそも物欲とはどこからやってくるものなのでしょうか。
物欲の正体は「他人の影響」
私は物欲の正体を、多くは「他人によって影響されているもの」だと考えています。
「他人から認められたい」という気持ちが物欲として現れた場合、他人から良く思われるかどうか、という基準でモノを買ってしまいます。
そして、周囲の人と比較して自分が劣っていると感じた場合は、それを克服しようと周りと同じようなモノが欲しくなります。
友達やインフルエンサーが持っているモノを見ては、興味や憧れを抱いて「私も欲しいな」と思ったり、広告やSNSなどのメディアで目にした新商品やトレンド情報の影響で、モノを無計画に買ってしまうこともあります。
もちろんこの他にも、周りからの承認にかかわらず、自分が本当に好きだから欲しいと思うモノや、セール価格でものすごくお得だったモノ、数量限定で特別感のあるモノなど物欲が刺激される理由はさまざまあると思います。
しかし、他人からの影響で物欲が刺激されてモノを買う傾向が強い場合、モノを買って物欲が満たされたことで自分自身が満足できるのは一瞬です。
「欲しい!」と思ったモノを手に入れられたらもっと幸せになれると思いがちですが、実際は買っても買っても満足することはできません。
「他人という軸の定まらない基準」で欲しいと思うがままに買い物をし続け、すぐ飽きては手放すという悪循環が生まれてしまうのです。
物欲との付き合い方
現代において、人がモノを買わないで暮らしていくことは難しいでしょう。
ミニマリズムを取り入れたとしても、生活をしている限りモノを手に入れては手放すというサイクルが生じます。
(写真提供:Photo AC)
その時に、物欲に振り回されて不要なモノまで買ってしまわないように、常に自分の物欲と向き合っていかなければなりません。
物欲と上手に付き合うためには、自分の目的に合ったモノを手にすることが大切です。
たとえば、「快適にヨガをするために、ヨガマットが欲しい」、これは目的を達成するために必要なモノです。
「欲しい!」という目的のために買うのではなく、「モノを手に入れたことでこうなりたい」という目的を達成するために買うのです。
そのモノが手に入ったことで何が果たされるのか、ほんの一瞬でも立ち止まってみると良いです。
「欲しいモノリスト」に入れてみる
物欲のボルテージが上がり、衝動買いをしそうになったときは、欲しいと思ったモノを「欲しいモノリスト」に入れてみることをおすすめします。
ネットショップではお気に入りマークをつけて、実店舗では写真を撮っておきます。
しばらく経ってから見返してみると、不思議なことにそこまで欲しいと思わなくなっていたり、自分の興味・関心がほかのモノへ移っていることが多いのです。
私の場合、ピアスが欲しくて、似たようなデザインのモノを何個も「欲しいモノリスト」に入れて迷っていました。
そして決めきれずにいる間に、欲しいという衝動も消え、結局いまでもアクセサリーは1つも持たずに生活しています。
物欲は無理に抑え込もうと我慢するのではなく、その物欲がどこから来たのかを知り、目的をはっきりさせることが重要です。
他人の目や流行に左右されることなく、自分の目的に合ったモノを手にしたときは、その後も満足感が長続きしやすいと感じています。
※本稿は、『がんばらないミニマリズム モノ・時間・暮らしのゆとりをつくる』(祥伝社)の一部を再編集したものです。
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