3300万円の家を購入して貯金は70万円。独立開業や子どもも欲しく頭がパンパンに

8月6日(火)20時5分 All About

マンションを購入したばかりの20代女性。子どもも欲しいし夫は独立を考えていてこれからの資金プランをどうしたらいいのか苦慮しているといいます。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

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子どもをそろそろと考えてますし、独立の件、老後と頭がパンパンてす

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、マンションを購入したばかりの20代女性。子どもも欲しいし、夫は独立を考えていて、これからの資金プランをどうしたらいいのか苦慮しているといいます。

ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

相談者

かえるちゃん さん(仮名)
女性/パート/24歳
持ち家(マンション)

家族構成

夫(24歳)

相談内容  

こんばんは。これからどういうふうに貯金をしていけばいいか、子どもができたときにどうやっていけばいいのか等の不安がありますので、相談させていただきました。

貯金がないことが不安でたまりません。結婚して夫婦で賃貸に住んでいましたが、マンションを購入し、家具家電なども買ったため貯蓄がなくなってしまいました。

子どもができて私が働けなくなっても生活レベルを極端に落とさなくていいよう、夫の月収とボーナスで毎月やりくりをしてきました。

しかし、購入したマンションに入居してからは、夫のお給料だけではやっていけなくて私の給料からも補填しています。子どもは欲しいのですが、なかなか踏み込めない状況です。

外食は極力控えていますが食べる量が多く、これ以上は減らせそうにありません。また、光熱費は夫にあまりしつこく言うとお互いストレスがたまるので多い月これぐらい必要になります。

貯金から月1万円はつみたてNISAをしています。こちらは私が働いている間は頑張って続けたいと考えています。また最近、夫は30歳になったら独立を考えていると相談を受けました。まだ決定ではないのですが……。学生時代に開業費に1000万円はいるといわれています。

子どもは来年からそろそろと考えていますし、独立の件、老後と頭がパンパンになり、相談させていただきました。これからどうしたらいいのでしょうか。お願いいたします。

家計収支データ

相談者「かえるちゃん」さんの家計収支データ

家計収支データ補足

(1)収支について
生活費の足りない分は、ボーナスから賄っています。

(2)住宅費について
・借り入れ時期:2019年
・物件価格:3380万円
・諸費用:120万円
・頭金:0万円
・借り入れ期間:35年
・金利のタイプ:固定金利、初5年1.2%、6年目以降1.450%
※フラット35でできない分は変動金利です。

・毎月の返済額:10万300円
・ボーナスの返済額:0円
・マンション管理費:毎月1万500円

固定資産税はまだ支払ったことがないので、どれくらいかわかりません。固定資産税は確定申告で持ち家でしたらいくらか返ってくると言われたので、それで支払う予定です。

(3)加入保険について
[本人]
・生命保険(終身タイプ、死亡保障なし、医療特約入院5000円、入院一時給付金7万円、通院3000円)=毎月の保険料3376円
・本人/ガン保険(終身タイプ、死亡保障なし、医療特約通院5000円、がん診断、月15万円、抗がん剤月30万)=毎月の保険料1840円

[夫]
・生命保険=毎月の保険料2487円
・ガン保険=毎月の保険料2020円
※保障内容は、私と全く同じです。私は女性特約があるため少し高くなっています。

・個人年金=毎月の保険料1万円

[義母]
・共済(終身タイプ、死亡保障なし、入院5000円)=月額5960円

相談者コメント「主人の母は離婚していて、金銭面がかなり心配だったため保険はかけるとこちらから言いましたが、60才からでしたのでかなり手薄です。こちらから言い出したのでやめることはできません」

(4)ボーナスについて
ボーナスの主な使い道は、毎月の生活費です。多い時30万円を6カ月で割って生活費に充てています。先月は15万円でしたので、貯蓄から15万円引き出しました。

(5)投資について
投資8万円はNISA分。今8万円かかっていますが、確認したところ7万8000円とマイナスです。やめたほうがいいのでしょうか?

(6)今後について
相談者コメント「子どもは2人欲しいが、1人でいいかなと思っています。高校まではどうにかして公立に行ってほしいです。大学は本人の意思に任せたいです。貯蓄があれば少し学費を出せればな、と思います。

私としては子どもの大学費用よりも自分達の老後の資金を優先したいです。老後の金銭面については子どもに迷惑がかからないようにというのを優先したいと思います。

また、今後の働き方ですが、私は体が人より弱いので正社員やフルタイムではできません。ですが、35歳あたり子どもが少し大きくなれば、自分で社会保険をかけて6時間程働こうかなとは考えてはいます」

(7)ご家族について
相談者「義父母は県内に住んでいますが、すぐには行けない距離です。義母は62歳。義父は、金銭面は大丈夫のように感じます。義母は金銭的に厳しそうで年金ももらえるかわかりません。夫は一緒に住むとは言っていませんので、今後どうなるかわかりません。ただ病気などはなく、まだアルバイトを掛け持ちして生活しています」

(8)奨学金について
教育費の1万5000円は主人の奨学金返済。

・借用額:288万円
・利子込:367万2102円
・2016年から返済

FP深野康彦の3つのアドバイス

アドバイス1:毎月とボーナスの家計管理をきちんと分けて考えよう
アドバイス2:独立開業は借金が増えすぎてしまうので計画の見直しが必要
アドバイス3:現状と今後を整理してご夫婦でよく話し合って

アドバイス1:毎月とボーナスの家計管理をきちんと分けて考えよう

家計データを拝見しましたが、大変厳しいと最初にお伝えしなければなりません。

というのも、まずはマイホーム。手取り収入に占める住居費の割合が4割にもなっています。それだけで厳しいうえに、6年後にご主人は独立を考えているとのこと。そしてお子さんも欲しい。大きなお金が必要なライフイベントをたくさん計画しています。

奨学金の返済も始まったばかりでまだまだたくさん残っているうえに、貯蓄もほとんどない状態の家計状況で、頭金もなしに住宅を購入してしまうとその後のいろんな計画が非常に厳しくなります。

現状の家計データの収支を見ると毎月2万円残ることになっていますが、貯蓄はなぜか6万円していることになっていますね。4万円はどこから出ているのでしょうか。

たぶんボーナスでつじつまを合わせているのだと思いますが、まずはそのあたりをきちんと分けて家計の管理をすることから始めてください。毎月の収入からいくら使っていくら貯蓄しているのか、ボーナスからはいくら貯めているのか、それぞれきちんと把握できるように分けて考えましょう。

毎月の家計から見直しができる費用は、まず通信費。プランなどを見直して2人で5000円程度になるよう支出をカットしましょう。そして趣味娯楽費、家族の小遣い、美容費、雑費で4万8000円支出しているので、ここも見直して1、2万円ぐらい削減しましょう。

支出の見直しを行い、今行っている貯蓄と合わせて、少なくとも年間50万円は貯蓄できるようにしたいところです。つみたてNISAは始めたばかりでしょうが、中断しましょう。今は現預金を貯める段階ですので、投資にお金を回す余裕はありません。

ご主人が30歳で独立しようと思ったら、あと6年しかありません。50万円ずつ貯蓄したとしても6年後には300万円、プラス今ある60万円を足して360万円しか貯蓄ができません。いざというときのために200万円程度は残しておきたいと考えると、独立のために使えるお金は150万円程度と考えておくべきでしょう。

アドバイス2:独立開業は借金が増えすぎてしまうので計画の見直しが必要

開業費用に1000万円必要とのことですので、独立するならそのほとんどを借金に頼るしか方法がありません。住宅ローンの返済が現段階で手取りの4割近くになる上にさらに借金をすると返済負担は5割を超えてしまう可能性が高いでしょう。

事業資金の借り入れは返済期間も短いものが多いので、年間50〜100万円は返済していくことになるでしょう。もちろん独立して収入が大幅に増える見込みがあるなら借金して開業するということもありですが、継続的に一定以上の収入が確保できるかどうか、冷静に考えてみてください。

すでに厳しい家計状況に加えて借金をして開業もとなると、お子さんをもうけるのは非常に難しいといわざるを得ません。私の立場からはおすすめできません。独立するのか子どもを優先するのかご主人と一度よく話し合ったほうがいいでしょう。

せめて自己資金で開業できるのならなんとか考えられなくもないですが、金銭面からみると両方は無理といわざるを得ません。

子どもを優先したいと考えるなら、ご主人は今のままお勤めを継続すればなんとかやっていけるでしょう。その場合もすぐにと考えず、もう少し貯蓄ができてからにしましょう。

そうすれば児童手当や出産前後の給付もあるので、一時的に費用がかかったとしてもなんとか賄えます。大学費用までは出せないかもしれませんが、高校まで公立に進むなら教育費も大丈夫でしょう。

アドバイス3:現状と今後を整理してご夫婦でよく話し合って

いまさらになってしまいますが、本来、開業するなどの計画があるなら、住宅購入など大きな買い物は控えるべきでした。賃貸なら家賃の安いところへ引っ越して貯蓄を増やすこともできましたが、ローンを組んでしまったら身動きがとれなくなってしまうからです。

固定資産税の支払いについても住宅ローン控除をアテにしているようですが、これは払った税金のなかから戻してもらうものなので、あまり税金を払っていない人はそもそも戻ってくる税金も少ないのです。

かえるちゃんさんのご家庭では配偶者控除など控除もあるでしょうから、そもそも税金はそんなに払っていないはずです。ですから、そこから戻ってくる税金で固定資産税分を払えるかどうかもきちんと確認してください。

義理の親のこともご心配なようですが、今のうちにできれば現状把握しておきたいですね。万が一、一緒に住むという話になるなら、お金を出してもらわないとやっていけません。

とにかく様々なことが重なって混乱していると思いますので、一つ一つ状況を整理してみて優先順位をご夫婦で確認したうえで実行されてください。

厳しいことをいろいろと言いましたが、かえるちゃんさんおひとりで抱え込まず、ぜひご夫婦で一緒に読んで一緒に考えていただきたいと思います。

相談者「かえるちゃん」さんから寄せられた感想

ご回答ありがとうございました。もう一度、主人と今後どのようにしていくのか話し合っていきたいと思います。私自身も考えることが多かったので、2人で整理していきたいと思います。ありがとうございました。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。

取材・文:堀内玲子
(文:あるじゃん 編集部)

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