夏休み中の「親の見ていない隙」に注意を ベトナム人少女・リンちゃんが殺害された現場を歩く|八木澤高明

8月8日(木)15時30分 TABLO

ベトナム国籍の少女レェ・ティ・ニャット・リンちゃんが、通っている小学校のPTA会長・渋谷恭正被告に殺害されるという事件が起きたのは、今から二年前のことだった。

2017年3月24日、登校途中だったリンちゃんは渋谷被告の車で連れ去られた。暴行を加えられた末に殺害。我孫子市内の用水路に遺棄されたのだった。行方不明から二日後、リンちゃんは全裸の遺体で発見された。顔には殴られた痕があり、死因は首にも絞められたことによる窒息死であった。

リンちゃんの遺体が発見された用水路は我孫子市の北新田という場所を流れている。

用水路に着くと、周囲は見渡す限り田畑が広がっていて民家はない。私が訪ねた日はよく晴れた日ということもあり、農作業に勤しむ人々の姿が見えた。ただ、日が暮れれば、人の気配は無くなり、寂しい空気に包まれることは容易に察しがついた。

遺体が発見されたのは用水路にかかる橋の下である。その場所には、小さな祭壇が設けられていて、リンちゃんの写真や生花が供えられていた。リンちゃんの父親にも以前インタビューしたことがあったが、彼は今も月命日には遺体発見現場に足を運び手を合わせていると言っていた。おそらく花は、父親が手向けたものだろう。

リンちゃんの事件から遡ること15年前の2002年5月19日、この現場から2キロほど離れた場所でフィリピン人のハーフで当時9歳の女の子が行方不明になっている。彼女の行方は未だに知れない。

さらに、用水路のすぐ近くを利根川が流れているが、その上流の茨城県五霞町では、2003年7月に、東京都足立区に暮らしていた女子高生の遺体が発見されている。その事件もやはり未解決のままである。

利根川流域において、女性が被害者となり、未解決のままの事件が目につくのは、なぜだろうか。

リンちゃん事件は幸いにも犯人逮捕に至ったが、現場を歩いてみてわかったことは、人家も少なく、不審者が容易に行動できてしまうことが、悲惨な事件を生み出す要因のひとつであることは間違いない。

ちょうどこの原稿に取り掛かっている時、神奈川県川崎市で小学生の女児が男に刺殺されるという事件が起きた。治安が良いという日本のイメージは、すでに崩壊したといっていいだろう。(文・写真◎八木澤高明)

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