「勝手にお金が貯まる財布」の作り方

8月12日(日)20時30分 All About

「お金を貯めたいのだけど、いつの間にか財布がすっからかんに!」なんて、経験はありませんか? 今回は、無意識のうちに「勝手にお金が貯まる財布」の作り方を、心理学観点から考えてみることにしました

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苦労せずに貯まる財布の特徴とは?科学的に考えてみました

「お金を貯めたいのだけど、いつの間にか財布がすっからかんに!」なんて、経験はありませんか? こんなとき、「苦労せずにお金が貯まる財布があれば」なんて、夢を見ますよね。今回は、無意識のうちに「勝手にお金が貯まる財布」の作り方を、心理学観点から考えてみることにしました。

ズバリ、「勝手にお金が貯まる財布」はコレだ!

まどろっこしい説明はさておき。ズバリ、結論から言ってしまいましょう。さまざまな論文や書籍を参照した結果、「勝手にお金が貯まる財布」は、このようにすれば作ることができるでしょう。

「勝手にお金が貯まる財布」のレシピ
● 財布の色:赤ではない色
● 財布に入れてはいけないもの:赤いもの、クレジットカード
● 財布に入れておきたいもの:貯金を促すメモ書き、懐かしい写真

難しい工夫とかは、必要ありません。手元にあるもので、「お金が貯まる財布」は簡単に作ることができます。では、どうしてこの財布が、よいのでしょうか? これから、分かりやすく解説していきます。

「勝手にお金が貯まる財布」は、何色?

まず、気になるのは財布の色です。いろいろと論文を漁ってみましたが、「この色の財布を使うと、貯金の金額が増えました」という研究は見つかりませんでした。その代わりに、色選びに役立ちそうな心理学研究が見つかりました。具体的には、いくつかの論文を読んでみると、「赤い色を見ると思考力が鈍る」「赤い色を見ると出費が増える」ことが分かりました。

まず、米国のロチェスター大学の研究(文末参考文献(1))によると、IQテストの表紙を赤色に変えるだけで、知能テストの成績が落ちることが分かりました。これは、「赤はストレスを生み、論理的な思考を阻害する」のが原因だと考えられています。

次に、ヴァージニア大学の研究(文末参考文献(2))によると、ネットオークションに参加している人は、背景色が赤のときは、青のときよりも入札額が高くなることが分かりました。身近な例で言えば、マクドナルドの赤い看板や、楽天の赤いロゴが思い浮かぶでしょう。これらの会社が、ロゴやイメージカラーに「赤」を取り入れているのは、お客さんに沢山お金を使ってほしいからなのかもしれません。

以上の結果から、「赤いものを目に入れると、お金を使いやすくなる」と考えられます。ですから、お金を貯めたい方は、「赤いサイフ」だけは選ばない方がよいでしょう。

「勝手にお金が貯まる財布」に、入れてはいけないもの

財布の色が「赤ではない方がよい」ことは分かりました。しかし、大半の人が持っている財布は赤ではないでしょうから、この話で終わってしまっては、面白くありません。そこで、以降では、「お金が貯まる財布の中身」について考えていきます。

「お金が貯まる」ということは、「無駄遣いを減らす」ということでもあります。よって、「お金が貯まる財布」を作るには、出費につながるものを減らすことが大切です。たとえば、前述したように「赤色のもの」は、衝動買いを促進する効果があると考えられます。ですから、財布の中には、赤いものを入れない方がよいでしょう。

また、財布の中に入れない方がよいものとして、代表的なものは「クレジットカード」です。精神科医のデビッド・クルーガー博士の研究(文末参考文献(3))によると、クレジットカードを使うことで、支出が23%増えるのだとか。

しかも、クレジットカードを何枚も財布に入れておくというのも危険です。武庫川女子大学の研究(文末参考文献(4))によると、米国学生ローン大手の調査で、クレジットカードの所有枚数が多いほど、負債額が増えるということが分かっています。

よって、「お金が貯まる財布」を作るときには、財布に入れるクレジットカードの枚数を最小限に抑えるとよいでしょう。極論を言えば、すべてのクレジットカードを解約し、財布の中身は現金だけにするのがよいかもしれません。しかし、「クレジットカードを1枚も持たない」というのは、ちょっぴり不安かもしれません。そんな方は、財布にちょっとしたメモ書きを入れて、衝動買いを抑えるテクニックがあります。

「勝手にお金が貯まる財布」には、何が入っている?

ライス大学の研究(文末参考文献(5))によると、「毎日は同じことの繰り返しだ」という考えることによって、被験者の貯金額が増えたのだとか。ですから、「今お金を使うと、明日も使うことになるぞ!」とか、「今日、お金を貯めたら、明日も貯められるぞ!」のような、衝動買いを抑えつつ貯金をうながすメモを財布の中に入れておくと、お金が溜まりやすくなると期待できます。

また、他にも、 臨床心理士であるブラッド・クロンツ氏らの調査(文末参考文(6))によると、「ノスタルジーを感じる写真を見ることで、貯金をしやすくなる」のだとか。ですから、両親との写真や思い出の写真を財布に入れておくと、効果的でしょう。

どうせ貯金するなら、「ラク」にやりたい!

貯金をするのは大変です。「未来のための貯金をした方がよい」とは分かっていても、目先の娯楽に飛びついてしまう気持ちは、ぼく自身も、痛いほど分かります。もちろん、「節約しよう」という気持ちも大切なのですが、しかし、それが原因でストレスを抱えてしまったり、不健康になってしまったりしては、本末転倒です。

ですから、気持ちを抑えつけること以上に、「無意識のうちに勝手にお金が貯まる」ように、環境づくりに気を配ってあげるのがよいと思います。今回ご紹介した「勝手にお金が貯まる財布」は、その第一歩だと思います。この記事の内容を実践することで、すこしでも貯金がラクになってくれたら嬉しく思います。

参考文献
(1) 論文:Color and Psychological Functioning: the Effect of Red on Performance Attainment
(2) 論文:The Effect of Red Background Color on Willingness-to-pay: The Moderating Role of Selling Mechanism
(3) 書籍:デビッド・クルーガー著『「お金」のシークレット』
(4) 論文:大学生とクレジットカードをめぐる問題
(5) 記事:Psychology Today: Getting Sentimental Could Increase Your Savings
(6) 記事:Association for Psychological Science: Increasing Personal Savings, the Grounding Day Way

監修・文/中原良太(エビデンスに基づく資産活用の専門家)
(文:All About 編集部)

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