これだけはNG!初心者が知っておきたい401k運用のタブー

8月13日(日)18時30分 All About

すでに440万人がチャレンジしている確定拠出年金の資産運用。初心者に教えてあげたい「こんな運用はNG!」をいくつかご紹介しましょう。

写真を拡大

401kの運用は自己責任だからこそ「NG!」な運用は避けたい

確定拠出年金(日本版401k)の資産運用は自己責任です。どのような運用方針であっても、自分で決めなければなりません。うまくいかなかった場合、自分の退職金額が下がることになります。

このとき、「こんな運用はNGだ!」といえるようなタブーを避けられれば、運用の失敗を避けられる可能性が高まります。しかし、会社や金融機関はそういうNGを分かりやすく教えてくれません。会社や金融機関も法律のしばりがあって、あなたに運用について断言することができないからです。

そこで、「こんな運用はNGだ!」というようなパターンをいくつかご紹介します。投資教育のテキストには書いてないけど、役立つ情報をお教えします。

NGその1:リスク偏重の運用はNGだ!

投資信託等の元本割れする可能性がある商品をたくさん組み入れると、上昇相場においては大きく資産が増える可能性もあります。2011年の夏まではリスクを取った人がマイナスで、定期預金100%の人がプラス(といってもごくわずかだが)でした。今では投資信託を資産の10〜20%でも組み入れていた人が大きく資産を増やしています。

どれくらいリスクを取るかは難しいところです。しかし、リスクを取り過ぎることについては留意が必要です。具体的にいえば、株式投資、外国への投資(外国株式、外国債券)、その他の投資(不動産投資等。この選択肢がないこともある)については値動きが大きく、大きく上がることもあれば大きく下がることもあります。

これに対し、定期預金や保険商品等の元本確保型の商品、国内債券運用の商品については堅実な投資商品です。元本確保型商品は元本割れすることがありませんし(満期まで保有した場合。中途解約時にはペナルティの状況により元本割れの可能性あり)、国内債券運用の場合はせいぜい数%のマイナスにとどまります。しかし、リターンのほうも数%くらいしか期待できず、年10%を超えるようなことはほとんどありえません。

リスクの高い投資信託をどれくらい組み入れるかは難しいところですが、国の年金運用ではおよそ3分の1くらいです。民間の企業年金でも5割くらいです。もし、あなたの投資信託保有割合(国内債券投資分を除く)が5割を超えているのなら、自分がリスクを高く取っている状態です。

チャレンジできる自信があればかまいませんが、「えっ、国の年金運用よりリスキーなの?」と驚いているなら管理ができていないということです。ちょっとNGだと思いますよ。

NGその2:ノーチェックの運用はNGだ!

次にNGとして挙げてみたいのは「ノーチェックの運用」です。これはかなり多くの人が陥っている危ない運用状態です。

確定拠出年金はいつでもWEB経由で自分の資産残高や運用状況をチェックできる仕組みになっています。また、年に1回以上は紙の運用状況レポートが送られてきます。今までの退職金・企業年金は実際にどれくらいのお金があるかよく分からない仕組みだったので、これはとても嬉しいことです。

しかし、こうしたチャンスも活かさずに、ノーチェックで何年もほったらかしの人がたくさんいます。これはとても危ない運用状況です。車を運転していて、足元の路面状況や雨の強さも無頓着にスピードを出して飛ばしていたらどう思うでしょうか。しかも、自分がどこあたりを走っているかも分からずにエンジンを吹かしているとしたら、「それはNGだよ!」と誰でも思うはずです。

自分の運用状況をノーチェックのままでいるのは、とても危険です。「チェックして『今のままの運用でいいんじゃないかな』とそのままにした」というのと「よく分からないのでノーチェックのまま、そのままにした」というのはまったく状況が異なります。

特にこの数ヵ月は株価も為替も大きく変動しています。数ヵ月前はマイナスであった人の多くがプラスに転じています。今後の運用状況を検討するためにもまずは「ノーチェック」から脱出してみてください。

NGその3:リスクゼロの運用はNGだ!

最後に指摘してみたいのは、「リスクゼロの運用」です。リスクと付き合うのは怖いし、よく分からないので、投資信託は1円も購入しないという人がいます。どうしても投資したくないという人はそのままでもかまいませんが、「実は投資したほうがいいと思っているのだけど、忙しくて……」というように先送りしているならNGの疑いが濃厚です。

リスクを取らない、つまり元本確保型の商品のみ購入していると、確かにマイナスになる可能性はありませんが、現在の超低金利の利息しかつきません。お金を増やすスピードは時間調整をしている各駅停車の状態です。

会社によっては、「年○%くらいの運用をしてくれれば、401k導入前の退職金額と同じ水準は確保できるよ」というモデル運用利回りを示していることがあります。想定利回りと呼ばれますが、年2〜2.5%を示していることが多いのです。最近では1〜1.5%というところも多いのですが、いず0.0X%のような定期預金ではこれをカバーできません。

仮に毎月1万円を40年積み立てたとします。0.1%の利息で運用した場合は40年後の受取額は489.7万円ですが、2%の利回りを得続けた場合、734.4万円になります(いずれも手数料控除後の実質利回り)。250万円近くにもなるこの大きな差は、運用の利息の積み重ねによって生じるものです。数%であっても、運用の利回りをある程度の利回りを確保しておかないと、大きな差がついてしまうわけです。

せっかく株価の回復傾向が見えてきたわけですし、投資について学ぶならいいチャンスだと思います。今勉強してリスクゼロを卒業できれば、きっと大きなメリットがあると思いますよ。

401kは意外と“NG運用ができない”仕組み

個人の資産運用においては、実はもっとNG運用が挙げられます。例えば自信過剰になってムダな売買を毎日何度も繰り返すのはNGとか、借金して運用をするのはNGとか、老後の資産形成でレバレッジをかけるのはNGというようなパターンが挙げられます。しかし、実は401kにおいては、そうした運用はできないような仕組みになっています。初心者も多いことを考慮し、うまく仕組みを作ってあるわけです。

であれば、確定拠出年金の世界において、個人がNG運用を回避するのは実はそう難しいことではありません。自分がしっかり管理できる範囲で、自分にちょうどいいリスクとの付き合い方を考えてみてください。
(文:山崎 俊輔)

All About

この記事が気に入ったらいいね!しよう

年金をもっと詳しく

BIGLOBE
トップへ