【大学受験2023】京大入学者、半数以上が近畿出身者に

2023年8月14日(月)19時45分 リセマム

2023京大入試状況 一般選抜 出身地別割合

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SAPIX YOZEMI GROUPによる京大合格を目指す受験生のための総合情報サイト「京大研究室」は、2023京大入試状況「一般選抜 出身地別割合」を公表した。近畿の志願者が増加し、再び半数以上の入学者が近畿出身者となった。

 2023京大入試状況「一般選抜 男女別割合」は、2023年度の京都大学一般選抜について、志願者や合格者の男女別割合などをまとめたもの。

 京都大学一般選抜における志願者の出身地別割合は例年、地元近畿がもっとも高く、50%弱を占めている。2022年度、近畿の割合は−2.8%と低下し、2009年度以降でもっとも低い数値となったが、2023年度は近畿の志願者が増加。大阪(1,247人)や兵庫(724人)、京都(695人)を中心に、+0.8%とやや上昇した。ただし、上昇はしたものの、2022年度についで低い割合となっている。

 近年上昇傾向がみられる関東の割合は、2009年度以降の最高値を更新した2022年度からはわずかに低下したものの、過去2番目に高い結果となった。関東で最多の志願者数を占める東京は、2022年度に3年連続の減少から増加に転じたが、再び減少した。

 入学者の割合も、おおむね志願者と同様の比率となっている。2023年度の近畿の割合は50.6%と再び50%を上回り、入学者の半数以上が地元近畿出身者という結果になった。入学者最多の大阪は2022年から減少したが、大阪につぐ兵庫や京都は増加。京都出身の入学者は、過去5年ではもっとも多くなった。また、志願者の割合が「関東>中部」であるのに対し、入学者の割合では「中部>関東」となっているため、中部から力のある受験生が多く挑んできていることがうかがえる。

 出身地別の入学状況を学部別にみると、学部によって出身地の割合は異なっており、例年近畿の割合が低い傾向がみられるのが、総合人間学部や文学部。2023年度は、総合人間学部では近畿が34.7%、ついで関東が28.0%、文学部では近畿が41.5%、ついで関東が25.0%で、他学部と比べて近畿出身者が少なく、関東出身者が多いことがわかる。

 一方、例年近畿の割合が高い傾向にあるのが、医学部医学科。今年度は78.7%と圧倒的に近畿の割合が高く、入学者の8割近くが近畿出身者で、過去10年ではもっとも高い割合となった。工学部も近畿が54.1%と、他学部・学科と比べるとやや高めになっている。

 学部別に志願者における近畿出身者の割合をみると、入学者と同様、総合人間学部が低く、医学部医学科が高くなっている。これについて京大研究室は、総合人間学部は他大学では同様の学部が一般的に設置されているわけではないことなどから、地元以外の地域出身者にとっては魅力的に見える可能性を指摘した。一方で、医学部医学科は全国に医学部を有する大学が存在するため、一定の地域的すみわけが成立しているとも考えられる。また、志願者の割合よりも入学者の割合が非常に高くなっていることから、特に医学部医学科では近畿出身の力のある受験生が集まっていることがうかがえた。

 出身地別の合格率(入学者数÷志願者数)では、近畿・中部が高い傾向。志願者数で半数近くを占める近畿だが、その中でも地元の高学力層が数多く京大に挑戦していることがうかがえる。また、過去3年ではもっとも合格率が高かった中国・四国は、2023年度は低下し、近畿・中部につぐ形となった。

 一方、志願者が2番目に多い関東は他地域と比較すると合格率が低く、受験生が苦戦しているとみられる。2023年は、比較的志願者が多い千葉・埼玉の合格率が、2022年から大きく低下。京大研究室は、学力最上位層は東大を目指し、それにつぐ層が京大にチャレンジするという図式になっていることで、合格率が低めであるとも考えられると分析。

 ただし、関東の中で最多の志願者である東京の合格率は上昇傾向で、受験者層にやや変化が生じているとみることもできるという。また、2023年の場合、2年後に新課程入試への変更を控える中で、安全志向で東大から京大に志望変更した受験生もいたのではないかと考えられ、それが合格率に影響した可能性も示唆している。

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