同じ激辛タンメンでも全然違う! セブン「中本」vsローソン「トナリ」を徹底比較

2019年8月18日(日)12時0分 Jタウンネット

マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界第十一回 「蒙古タンメン中本」「東京タンメントナリ」 文・写真:オサーン


カップ麺ブロガーのオサーンです。「ご当地カップ麺」を食べて紹介していく連載の第十一回目。今回は、コンビニで買える激辛カップ麺、セブンプレミアムの「蒙古タンメン中本」と、ローソン限定の「東京タンメントナリ」のカップ麺を食べ比べていきます。


「蒙古タンメン中本」と「東京タンメントナリ」のカップ麺

激辛カップ麺の「ライバル」?


「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」は、2008年に初登場したセブンプレミアムのカップ麺で、製造は日清食品が担当しています。種類が豊富なセブンのカップ麺の中でもよく知られている商品で、セブンプレミアムの枠を超え、激辛カップ麺の代名詞的な存在と言えるでしょう。


一方の「東京タンメントナリ監修 辛激タンメン」は、「ローソン名店シリーズ」の商品で、製造は明星食品。17年に初登場しました。セブンの「中本」を意識して開発された商品だと思われます。


どちらもコンビニ大手のセブンイレブンとローソンが販売する激辛カップ麺ということで、両商品がライバル関係にあるのは言うまでもありません。


そして、両者とも東京を中心に展開するタンメン専門店が監修しており、東京の激辛タンメンという共通項があります。両商品は、東京激辛タンメンとしてもライバル関係にあると言って良いでしょう。


「蒙古タンメン中本」(左)と「東京タンメントナリ」(右)の内容物

どちらも、スープ粉末とかやく、そして別添小袋がついていて、構成はよく似ています。両者とも粉末とかやくがたくさん入っていて、麺が見えません。


中本は豆腐とキャベツの多さが多く、「トナリ」は中本には入っていないチャーシュー、ニラ、もやしが入っています。


スープの違いは...


どちらも野菜の甘みがしっかりした激辛タンメンスープです。別添袋に入ったオイルやペーストによって辛味の調節が可能なことも共通しています。両者似ている部分が多い反面、それぞれに違った特徴もありました。


「蒙古タンメン中本」カップ麺

中本は、唐辛子の強さとタンメンらしい野菜の甘みがある激辛タンメンスープを、まろやかな豚脂のコクと香ばしいガーリックを加えて仕上げています。特にガーリックは中本カップ麺の大きな特徴で、他の激辛カップ麺と違いを作っています。


「東京タンメントナリ」カップ麺

一方のトナリは、激辛スープに生姜を強く効かせているのが特徴。中本に比べると野菜の甘みや豚脂のコクは強くなく、唐辛子と生姜がストレートに感じられるキリッとした味に仕上がっています。


中本は豚脂のまろやかさとガーリック、トナリは生姜のパンチの強さが特徴で、同じ激辛タンメンでも大きく印象の異なる味になっているのが面白いところ。中本はやわらかい味、トナリはキリッとしたスープでした。


「中本」はストレート麺、「トナリ」は縮れ麺


激辛のタンメンスープに合わせるのはどちらの商品も中太の油揚げ麺ですが、形状や食感は両者大きく異なっており、それぞれに特徴がみられます。


「蒙古タンメン中本」の麺

中本の麺は、やや平打ちのストレート。カップ麺で使われる油揚げ麺は縮れ麺が多い中、ストレート麺が本格的な食感につながっています。


お店の麺ほど太くはないものの、麺にガーリックなどしっかり味が練り込まれており、スープとよく馴染んで一体感がありました。スープとのバランスをよく考えられています。


「東京タンメントナリ」の麺

トナリの麺も中太の油揚げ麺ですが、強く縮れた麺が使われていて、中本のストレート麺とはだいぶ形状が異なっています。カップ麺らしい縮れの強さで、本格感よりもカップ麺らしさを追求しているように見えます。


中本の麺より厚みがあるため、もちもちした弾力がありました。厚みがある上、スープと馴染むような麺への味付けが強くないため、麺とスープの一体感では中本に軍配が上がります。


具にも大きな違いが


どちらもタンメンらしく野菜が中心で、かなり具だくさんです。キャベツ、キクラゲ、ニンジンなどの共通の具も入っていますが、スープや麺と同様、同じタンメンでも大きな違いがみられました。


「中本」の具は豆腐とキャベツが多い

中本の看板メニューである「蒙古タンメン」には、ラーメンの上に麻婆豆腐がかけられていて、カップ麺でもその特徴を踏まえて豆腐が入っています。あまり麻婆豆腐らしさはないものの、ほろほろ崩れるやわらかい豆腐がたくさん入っていておいしいです。


また、キャベツの量が多く、具のボリューム感ではトナリを圧倒しています。キャベツの甘みがスープにまろやかさを加えていました。キリッとしたトナリの味との大きな違いを生んでいます。


「トナリ」はチャーシューやニラなど種類が豊富

一方のトナリは、ボリュームこそ中本に見劣りするものの、具の種類で上回っています。


中本には少ししか挽肉が入っていないのに対し、トナリにはチャーシューチップがたくさん入っていました。カップ麺で肉が欠かせないなら、文句なくトナリが良いでしょう。


他にも、ニラやもやしといった中本にはない野菜が入っていて、具の種類で中本を圧倒しています。豆腐とキャベツでボリュームのある中本に対し、トナリにはチャーシューと野菜の種類の豊富さが強みで、両者に大きな違いがありました。


食べ比べてみるのが面白い


セブンの「蒙古タンメン中本」とローソンの「東京タンメントナリ」のカップ麺を食べ比べてきました。


蒙古タンメン中本が最初に発売された当時こそ、その激辛は圧倒的な存在でしたが、現在では他にも多くの激辛商品が発売されており、両者ともトップクラスに辛いというわけではありません。辛味以外の味を感じ取るには最適な辛さと言えるかもしれません。


それぞれ単独で食べても十分においしいですが、同じ激辛タンメンであっても両者それぞれに強みが違うので、食べ比べて自分の好みを探すのも面白いのではないかと思います。


筆者:オサーンカップ麺ブロガー。十数年前に出会った「日清麺職人」のおいしさに感激したことがきっかけでブログを開設。「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」で毎週発売される新商品を食べて毎日レビューしています。豚骨スープとノンフライ麺の組み合わせがお気に入りですが、実はスープにごはんを入れて食べるのが最も至福の時です。Twitter(@ossern)


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