災害時の連絡、中高生保護者の6割は「チャットアプリ」
2019年8月19日(月)12時45分 リセマム
「『防災の日』に向けた家庭の防災に関する実態調査」は、小学1年生〜高校3年生の子どもを持つ栄光モニター会員(栄光ゼミナール・大学受験ナビオ・栄光の個別ビザビに通塾する保護者)を対象に2019年7月10日〜24日、インターネットで実施。812人から有効回答を得た。
「災害に関して考えるときや子どもと話すとき、どのような災害を想定しているか」との問いには、99.8%が「地震」と回答。「台風」39.5%、「豪雨」32.3%、「火災」23.4%、「河川の氾濫」19.8%、「津波」11.8%と続いた。東日本大震災で津波の被害にあった宮城県・茨城県・千葉県に住んでいる保護者にしぼると、「津波」と回答した保護者は22.9%に上昇した。
子どもと災害時の対応について話した経験について、「ある」と回答したのは小学生の保護者89.9%、中高生の保護者90.9%。話をしたきっかけは、「災害の報道があったとき」がもっとも多く、小学生の保護者64.5%、中高生の保護者68.0%、ついで「学校や地域で防災訓練があったとき」が小学生の保護者51.2%、中高生の保護者39.8%。「進学などで子どもの環境が変わったとき」「塾や習い事を始めたとき」など、子どもの行動範囲が広がる機会に災害時の対応について話をする家庭も多かった。
災害時に備え、家庭で実践していることは、「非常持ち出し品・家庭内での備蓄品を用意している」がもっとも多く、小学生の保護者64.0%、中高生の保護者63.7%。ついで「避難場所・経路を決めている」が小学生の保護者52.3%、中高生の保護者54.4%。このほか、「家族の連絡方法、連絡先を決めている」「家具などの転倒・落下防止の工夫をしている」「自治体などの防災情報メールに登録している」がいずれも4割を超えた。
「災害時の連絡方法、連絡先を決めている」と回答した保護者に子どもへの連絡方法を尋ねたところ、「子どもの携帯電話にかける」が最多で、小学生の保護者75.2%、中高生の保護者71.7%に達した。「子どもの携帯電話にメールする」は小学生の保護者51.5%、中高生の保護者54.3%。LINEなど「チャットアプリを利用する」は、小学生の保護者29.7%に対し、中高生の保護者は59.5%にのぼり、いずれも前年の調査時より増加傾向にあった。
子どもが保護者に連絡を取る方法では、「保護者の携帯電話にかける」がもっとも多く、小学生89.7%、中高生83.8%。「保護者の携帯電話にメールする」は小学生46.1%、中高生48.0%。LINEなど「チャットアプリを利用する」は、小学生27.3%、中高生57.8%と、保護者から子どもへの連絡と同様に前年より増えていた。
塾や習い事、学童保育など、学校以外の子どもの外出先の大人に対して災害時に備えて実践してほしいことは、「災害発生時に避難が必要となった場合、適切に安全な場所に子どもを誘導してほしい」が、小学生の保護者74.8%、中高生の保護者71.5%ともっとも多かった。
なお、栄光では全教室に災害用備蓄品を設置。生徒に毎月配布している「教室スケジュール」には災害時の緊急避難場所と指定病院を記載し、災害などで休講が決まった場合は休講メールを配信するなど、災害に備えているという。