小泉純一郎と加山雄三、2人に共通する「速歩き」の効果

8月20日(月)16時0分 NEWSポストセブン

寿命を伸ばす理想の歩き方

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 人間の一日の大半を占めるのは「歩く」「座る」「眠る」という動作だ。生きていくうえで欠かせない動きだからこそ、毎日特別な意識せず足を動かし、腰を下ろし、眠りにつく。


 だが、最新の研究で明らかになったのは、日常にありふれたこれらの動作こそが「寿命」を大きく左右するという事実である。


「あの人は年をとっても健康的だな」

「あの人はいつまでも若々しい」


 そんな羨望のまなざしを向けられる人々のふるまいは、いくつかの“条件”を満たしているというのだ。


 その一例に、小泉純一郎元首相(76)がいる。約2年前に小泉元首相とゴルフをした長尾クリニック院長の長尾和宏医師がこう振り返る。


「小泉さんは僕より10歳以上も年上ですが、ゴルフ場でのあまりの若々しさにビックリしました。フェアウエーの真ん中をライオンのように“ズンズンズン”と歩く姿がとても印象的で……追いつくのが大変だったほどです」



 同じく今なお溌剌とした印象の持ち主として名前が挙がるのが、80歳を超えてもライブハウスで大いに歌い、ヨットで海に出る加山雄三(81)だ。『若大将のゆうゆう散歩』(2012〜2015年、テレ朝系)では、悠然としながらも“ガシガシ”と街を歩く姿が印象的だった。


 有名人でなくとも、身近に「この人は老いても盛んだな」と感じさせる人がいるだろう。彼らの共通点は何だろう。


◆心臓病も、認知症も


 小泉純一郎と加山雄三の両氏には、「速歩き」という共通点がある。長尾氏はゴルフ場での小泉元首相の歩くスピードに驚いた。加山も、撮影のみならずプライベートでも歩く速度は速いのだという。加山が所有するボートに乗ったことがあるという知人の話。


「加山さんは私たちゲストがたじろぐような揺れの中でも、船内を悠々と歩き回ってお酒をついでくれるんです」


 彼らの若々しさを裏付けるかのように、世界中の研究が「速歩きこそが健康に直結する」と示している。


 2011年に発表された米国の研究では、男女3万4485人を対象に、歩行速度と余命の関係を集計している。


 その結果、65歳の人の場合、速歩き(時速5.76km)の人の余命は約32年だった。65歳の米国人男性の平均余命は19.2年(米疾病対策センター、2011年)なので、速歩きの人は平均よりも約12年余命が長いということになる。


 また、豪シドニー大学が約5万人の英国人について調査した研究では、ゆっくり歩く人に比べて速足で歩く人の死亡リスクは24%低かったとの結果がでている。



 速く歩くほど寿命が伸びるメカニズムを、東京都健康長寿医療センター研究所の谷口優氏が解説する。


「速歩きをして適度な負担を心臓に与えると、血流の低下を防いで血栓を押し流すことにつながり、心筋梗塞など心血管疾患のリスクを減らすと考えられます。対してゆっくり歩きは心臓に負荷を与えられず、寿命を伸ばす効果は期待できません」


 歩行速度は、脳の機能低下とも関係する。米ボストン・メディカルセンターのカマルゴ博士らが平均年齢62歳の健康な男女約2400人を11年間にわたって追跡調査したところ、調査開始時に歩く速度が遅かった人は、速かった人に比べてその後の認知症の発症リスクが1.5倍高かった。


「他の研究でも、歩く速度の遅い人は脳梗塞を起こしたり、前頭野の萎縮や脳機能障害が疑われる例が報告されています」(谷口氏)


 では、どのくらいの速歩きをめざせばいいのか。谷口氏は、心拍数120〜140程度で「ややきつい」と感じる程度のスピードを勧める。


「一緒に歩いている人との会話が何とか継続できる程度の速さが目安です」


※週刊ポスト2018年8月31日号

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