そのお金、ムダですよ - FPが教える家計の節約術

8月21日(水)13時10分 マイナビニュース

「貯蓄が必要なのはわかるけど、なかなかできない」「それほど無駄遣いしているはずはないけど、なかなか貯金ができない」と悩む方は、少なくなさそうです。収入も様々、考え方も様々、消費志向も様々な中、「ムダ」の部分も微妙に違うはずです。ある人にとっては「ムダ」でも、別の人にとっては「重要」というケースもあるでしょう。

また節約したいけれど、あまりに窮屈なのは避けたいと思うのはだれしも同じです。その人なりに無理なく節約して、少しずつでも貯蓄が増えるような健全な家計にするにはどうしたらよいでしょうか。
○自分たちの無駄の傾向を知ろう!

無駄遣いには、いろいろなタイプがあると思います。「付き合いを断れずに」、「つい、いい顔して奢ってしまう」、「何に使ってしまったかわからない」、「趣味の物を見つけると我慢ができずに」……といろいろでしょう。もともと、収入が少ないというケースもあるでしょう。しかしそのままでは、将来困ったことになりかねません。収入が少ないなら一層の工夫が必要なはずです。自分がどのようなところで、どのくらい無駄遣いしているかを、最初に数値で把握してみましょう。

いろいろな方法がありますが、1か月間レシートを必ず受け取って、あとから考えて節約すればよかったと思う項目に赤丸を入れて、1週間ごとにチェックしてみましょう。項目ごとに金額を集計してみるとより正確に把握できます。1か月過ぎたら全体の金額を把握してみましょう。自分の無駄の傾向がくっきり浮かび上がってくるはずです。合計金額にも驚くと思います。最初に、この数値で自覚することが大切なのです。

私は住宅のセールスをしていた時期があります。お客様との契約に際して、営業担当には所定の範囲で値引きの権限がありました。周囲は半ば慣習化してしましたが、なんとなくそれに納得せず、値引きせずにいれば、自分の営業報酬がどれほど増えるかを計算してみました。かなりの金額になったのに驚きました。
○節約へのご褒美を考えよう!

無駄な部分を理解したら、その分の金額を節約することによって得られる利益を考えてみましょう。ある意味で自分へのご褒美です。買いたかったものの資金にする、老後のための年金を増やす、目標貯蓄額への到達時期を早めるなど、明確に目標設定します。

前出の値引きをしない営業スタイルにするには、より一層自分を律することが必要となります。より満足が行く提案、無駄のないプラン、正確な見積もり、ゆとりのある返済計画など、お客様が確かにしっかりした仕事ぶりだと認めてもらえることが前提となります。特に見積もりは念入りにチェックしました。ご褒美は収入アップと、お客様の満足と、その結果の自分の満足です。ご褒美がそのまま目標設定となります。
○1か月節約練習

節約等がテーマのレポートの時は必ず、この「1か月間節約」を紹介しています。後の項目で述べますが、給与から天引きなどをしてしまうと、最初はなんとなく自由に使えるお金が少なくなり、窮屈感が伴うかもしれません。それを避けるために、支出にメリハリをつける必要があります。

窮屈なのは最初の1か月と割り切って、1か月間を徹底節約して過ごし、自分たちの最低支出額を把握します。下記の表は節約するためのチェックリストです。Bの項目のように、どうしても節約できないものもあります。Eの項目はあきらめるか先送りするだけですので、ポイントはCとDの項目です。

食費は工夫次第でやりくりしやすい項目です。食材が安いとき、比較的暇なときにいろいろ作り置きして冷凍しておくと、いつでも家に帰れば何かがある状態になります。そうすると「疲れて面倒になり、つい外食」という事態を避けられ、食材の無駄も少なくなります。

光熱費も意外に節約しやすいものです。東日本大震災の際には、首都圏でも停電になるエリアもあり、だれもが節電に努めたものです。我が家の停電はありませんでしたが、極力節電に努めました。その結果、電気代が驚くほど安くなっていました。多少暗くても極力照明を使わない、いつまでもPCを立ち上げておかない、家族は一室でそれぞれ好きなことをする、風呂の残り水の利用、入浴は家族が連続して済ます……などでかなり節約できます。

通信費はひと昔前であれば、ほとんど必要のないものでした。周囲にはいまだ携帯を持っていない人もあり、また固定電話を解約する高齢者も周りには意外に多く見られます。ひと昔から比べて生活の質は格段に向上し、大いに贅沢になっていることは認識する必要があります。不確実性の時代と言いつつ、片方で昔と比較すれば消費三昧ではあるのです。
○必要貯蓄を最初に天引きしよう

無駄遣いの傾向を知ることは大切ですが、改善するのに多少の時間がかかるかもしれません。手っ取り早いのが、先に貯蓄分を取り分けてしまう方法です。住まい取得の資金、将来の教育費、老後の生活費など必要と思う貯蓄は先に取り分けてしまいましょう。とは言っても、なかなかその分を最初に取り分けることはなかなかできません。財形に加入できるのであれば財形貯蓄で給与から天引きすると、住まいの取得や老後の資金に役立てることができます。また国民年金基金や確定拠出年金に加入する方法もあります。積立商品などもあります。強制的に保険料や積立金を支払っていく仕組みを作れば確実に貯蓄はできます。
○整理整頓は節約の第一歩

持っていたのに、同じような服をまた買ってしまうようなことはありませんか。食材やキッチンの消耗品なども、いざという時にないと嫌なので、とりあえず買ってしまうということはないですか。

先日、体調を崩した友人の住まいに、掃除を手伝いに行きました。あまり片づけが得意でないらしく、ゴミはないものの家財が散乱して、体調のこともあり掃除も行き届かない状態で、健康にもよくありません。塩や砂糖などのストック、ラップやアルミホイルなどのキッチン用品のストックなどは、箱買いしているような勢いです。トイレットペーパー12ロール入りも部屋のあちこちから出てきて、トイレに棚を2段作っても収まりませんでした。不用品を捨てて、使うところにまとめて収納すれば、無駄が一目瞭然になります。

整理整頓すれば、心の余裕もでき、無駄な買い物もなくなります。そのために最初に収納を工夫してみましょう。なによりも室内がすっきりして快適になります。
○あなたにとって、何が「ムダ」なのか

何が「ムダ」かは、人それぞれです。極端に言えば、最低生活費以外は全て無くても何とかなるものです。無くても何とかなるものは全て「ムダ」と言ってしまっては身も蓋もありません。そこは自分たちの価値観に合わせて優先順位をつける必要があります。節約するところは節約し、心豊かな生活のための出費は大いにご褒美としてメリハリをつければ「ムダ」はなくなります。

無駄をなくすのにご褒美は大切です。こまめに節約+こまめにご褒美のサイクルと強制的に天引きや積立の2本立てて節約に取り組んでみてください。

○■著者プロフィール: 佐藤章

一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。

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