100年超で現役も 全国「超ご長寿観光列車」の世界

8月21日(水)16時0分 NEWSポストセブン

高松琴平電鉄(ことでん)のレトロ車両

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 2021年に引退する高松琴平電鉄(ことでん)のレトロ車両は1925年製で、四国最古の現役電車だ。しかし、引退せずこれからも活躍を続ける「長寿観光列車」は、まだまだ健在だ。本線用蒸気機関車として最長寿の車両は、JR九州が1988年に復活させた58654だ。客車は1970年代に製造された車両をレトロ風に改造したものだが、牽引機関車の「ハチロク」は大正レトロの古い1922年製。100歳を目前にした今も「SL人吉」として熊本・人吉間を元気に走っている。


 1976年から運行する大井川鐵道の「かわね路号」は、1930〜35年に開発された蒸気機関車が戦前から戦後にかけて製造された客車を引く。蒸気機関車全盛時代に使用された客車がほとんど改造されることなく使われており、往年の汽車の雰囲気を存分に味わえる。昭和を舞台にした映像作品のロケーションとして使われることも多い車両だ。


 路面電車にも「長寿観光列車」がある。1942年から運行する広島電鉄650形電車は、原爆投下を経ても走り続ける被爆車両として知られる。広く平和学習に利用され、修学旅行生が乗ることも多い。被爆70年の2015年から、原爆投下前と同じ色に塗装された「653号」が8月6日前後に数日間特別運行している。


 函館の路面電車「箱館ハイカラ號」はなんと明治時代の1910年からある車両だ。旅客車として走った後、1937年には除雪車に改造され、1992年まで使用された。そして翌1993年に再び旅客車に改造され、今も函館の街を走っている。人生100年時代を迎える中、電車もまた100年現役で駆け抜けている。


 双子の100歳姉妹・きんさんぎんさんは「きんは100シャア! ぎんも100シャア!」とCMで元気に叫んでいたが、電車にもそんな時代がやってきた。


取材・文■戸田梨恵


※週刊ポスト2019年8月30日号

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