エスカレーターを降りた先に、まさかの「滝」 ゲリラ豪雨が生んだトラップが初見殺しすぎた
2021年8月25日(水)20時0分 Jタウンネット
何も知らなければ絶対に食らってしまうような攻撃や仕掛けを「初見殺し」と呼ぶ。
主にゲームの中のものだが、2021年8月23日、現実世界——JR東船橋駅(千葉県船橋市)のホームに、過酷すぎる「初見殺し」が出現した。
この写真は2021年8月23日、ツイッターユーザーのハナゲノビタンダー(@hanagenobitanda)さんが
「こんなん初見殺しもいいとこよ」
とコメントを添えて投稿したものだ。
電車のホームに向かうくだりのエスカレーターを降りてすぐのところに、滝のようなものが見える。
雨漏りにしては、激しすぎる。そのまま進めばびしょ濡れになってしまうこと間違いなしだし、見た感じ避けるところもなさそうだ。
この投稿にツイッターでは
「下向いてスマホいじってたらそれはもう一巻の終わり」
「プールから出た後のシャワーがなぜ駅に...」
「こんなアトラクション見たことある」
「横スクロールシューティングみたいだ」
といった反応が寄せられている。
当時はゲリラ豪雨の真っ最中
Jタウンネット記者は24日、投稿者の「ハナゲノビタンダー」さんを取材し、当時の状況を聞いた。
この写真を撮影したのは23日9時15分。このとき、駅周辺ではゲリラ豪雨が降っていたとのことで、
「降り始めてから10分も経たない間の出来事でした」
と説明。また、エスカレーターについては、「私がエスカレーターに乗ったすぐあと駅員さんが停止していました」とのことだった。
エスカレーターに乗ってしまっていた人々はこの初見殺しを、どうやって攻略したのだろう。
「傘をさしてカニさん歩きで横を通りました。みなさんもそうしてました」
とハナゲノビタンダーさん。それでもずぶ濡れにはなってしまったそうだ。やはりこの量を完全に避けるのは難しかったらしい......。
記者は25日、JR東日本千葉支社の広報を通じ、東船橋駅にも同じく当時の状況を取材した。
そもそもこの滝のような水は、雨漏りではないそう。広報担当者は
「突然のゲリラ豪雨により、ホームの屋根の設計上の排水量を越えてしまい、排水設備から水が溢れ出てしまったものと考えられます。この後、屋根の設備を点検しましたが特に異常などは確認されておらず、通常の想定雨量であれば排水できる状態になっていたとのことです」
と話す。
気象庁の公式ウェブサイトによれば、23日の船橋市内の9時から10時までの降水量は25.5ミリとかなり多い。しかも9時台前半に一気に降ったもののようで、千葉県内では道路冠水や停電も相次いだ。あまりの大雨に、排水が追いつかなかったのだろう。
なお投稿者の「ハナゲノビタンダー」さんのコメントにもあった通り、当時、駅としては水が溢れている間はエスカレーターを止め、客が立ち入れないようにすることで、対応していたそうだ。