「電車で酒臭い息を吐きながら、フラフラ揺れる老サラリーマン。何度もぶつかられた若者がついに立ちあがり...」(神奈川県・50代男性)
2022年8月26日(金)11時0分 Jタウンネット
シリーズ読者投稿〜目撃!親切な誰かさん〜 投稿者:Tさん(神奈川県・50代男性)
その夜Tさんは、家に帰るために小田急線に乗っていた。時間は20時で、車内は混雑している。
そんな車内でつり革に捕まり、酔っぱらってフラフラしているサラリーマンがいた。彼は前に座っている男子学生のパソコンに何度も何度もぶつかって......。
<Tさんの体験談>
もう、10年ほど前の出来事です。私は、平日20時過ぎの小田急線・小田原行に乗車していました。
車内は満員と言うほどではないですが、シートはすべて埋まり、つり革もほとんど空きがない状態です。私も立って乗っていました。
私の横には、代々木上原駅で乗り込んできた60歳くらいに見えるサラリーマンが。彼はちょっと酒の臭いがする息を吐き、そして電車の揺れに合わせて前後左右に揺れていました。
ぶつかられた学生は立ち上がり......
ユラユラ、フラフラ。半分眠っているようなその人は、時々ぶつかってきます。
私たちの前にはノートパソコンを広げた男子学生が座っていて、そのパソコンには揺れるたびに当たってしまっていました。
彼も迷惑だろうな、と思ったその時。学生が突然ノートパソコンを畳んで立ち上がり、酔っている男に話しかけました。
私は「ちょっとヤバイ状況かな......」と感じたのですが、学生はただ、席を譲ると申し出たのです。
酔っている男が「いやいや、座ると寝過ごすから」と断ると、学生が「おじさん、どこまで行くの?」。
そして、相手が相模大野駅で降りると分かると、
「俺は、伊勢原まで行くから。町田に着いたら起こしてあげるから、座りなよ」
と言って、席を譲ったのでした。
私は途中の新百合ヶ丘で降りて、家路を急いだのでその後どうなったのかはわかりません。でも、隣で2人のやりとりを聞いていて、清々しい気持ちになりました。
街で見かけた「やさしいあの人」、どんな人?
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