この手があったか...! 「絶対に忘れ物をさせない」という気概を感じるトイレに反響→その効果も凄かった
2021年8月30日(月)6時0分 Jタウンネット
あるサービスエリアのトイレの設計が、秀逸だとツイッターで話題を呼んでいる。
こちらは、あるツイッターユーザーが2021年8月23日に投稿した写真。
「SAのトイレで見たけどこれ考えた人頭良いんだろうなって思った。ドアを開けるには小物を取る必要がある鍵を兼ねた小物置き」
と、呟いている。
たしかに、これならドアを開けるときに必ず小物置きと隣の傘かけが目に入るから、忘れて出ていってしまうことがない。
まさに天才の発想......!
Jタウンネット記者は27日、写真のトイレがある砂川サービスエリア(北海道砂川市)を管轄する、NEXCO東日本北海道支社を取材した。
忘れ物が多すぎてスタッフの負担大きく...
このよくできた製品は、その名も「忘れ物防止トレイ」。見ての通り、鍵と小物置きが一体化しているため、トレイに置いたものをどかさないと鍵を開けられない仕組みだ。
忘れ物で多そうなのは傘だが、傘かけもセットになっているので自然と視界に入り、置き忘れなくてすむ。
取材に応じたNEXCO東日本北海道支社の広報担当者によると、この忘れ物防止トレイは、NEXCO東日本(本社=千代田区)と建築金物メーカー・ベスト(同)が共同開発したもの。現在は伊藤忠建材(中央区)から販売されている。
開発のきっかけについては、次のように語った。
「(サービスエリアの)休憩室内にあるトイレで忘れ物が近年増加しており、利用者からご連絡がある度に、スタッフが毎回確認に向かっていました。それが大きな負担となっていたので、どうにか業務効率化できないかと考え、開発に至りました」(広報担当者)
18年8月から、一部のサービスエリア・パーキングエリア内のトイレで試行的に導入された。
その後も改良を重ね、21年8月現在は、NEXCO東日本北海道支社の管轄下にある全てのサービスエリア・パーキングエリア内の男子トイレ・女子トイレともに、同製品が導入されている(ドアの構造上、設置が不可能な箇所を除く)。
その効果は、驚くべきものだった。
伊藤忠建材の公式サイトでは、室蘭管理事務所管内における、トイレ設置前後の忘れ物件数を発表している。
設置前の17年8月10日〜18年3月31日の約半年間で、小物類の忘れ物は54件あったのに対して、設置後の18年8月10日〜19年3月31日では、なんと0件だったのだ!
やっぱり、ドアの鍵付近に小物や傘を置けば、忘れる人はまずいないようだ。
このすごいトイレに、ツイッターのリプライ欄では
「ナイスアイデアですね!」
「考えた人賢い」
など感心する声が寄せられている。
もう、日本中のトイレを全部これにしてほしい。