「努めて」の意味と使い方 - 「務めて」「勤めて」との違いも解説

8月30日(金)17時2分 マイナビニュース

報告書に「問題解決に努めております」と記載しようとしたら、「つとめて」の選択肢に「務めて」「勤めて」という文字が。ん? 問題解決につとめる場合って「努める」で合ってる?

そこで今回は、使い分けに迷う言葉「努めて」について解説します。
○「努めて」の意味と例文

努めては、「努力するさま」「可能な限り力を尽くしてことを成すさま」という意味の言葉で、「勉めて」と書くこともありますが、「努めて」の方を使用するのが一般的です。

昨年出産し、今春から育児と仕事の両立に努めています。
問題の早期解決に努めてはいますが、もう少し時間がかかりそうです。

○「努めてまいります」の使い方と例文

今現在努力している場合には「努めています」という言い方をしますが、これから「努力していきます」「力を尽くします」という意志を示す場合には、「努めていきます」になりますね。しかしながら、大抵の場合、「努力していきます」という意志を示す相手は目上の人であり、そうなると、謙譲語を用いる必要があります。

「努めていきます」の謙譲表現は、「いきます」を謙譲語の「まいる」に変換し、丁寧の助動詞「ます」を組み合わせ、「努めてまいります」とするのが適切です。

再犯防止に努めてまいります。
これまで培ったスキルを活かし、御社に貢献できるよう努めてまいります。
微力ではございますが、○○の後任として誠心誠意努めてまいります。
ご期待に応えるべく努めてまいりますので、ご指導の程よろしくお願い申し上げます。

○「努めてまいります」の類語表現

「努めてまいります」のように、目上の人に対して「力を尽くします」「頑張ります」といった意志を示す言葉はほかにもあります。ここで、「努めてまいります」の類似表現を紹介しましょう。
○励んでまいります

励むとは、「熱心に事を行う」「力や気持ちを奮い起こして物事をする」という意味の言葉で、「努めてまいります」と同様に、目上の人に対して「頑張ります」という気持ちを伝えたい場合には、謙譲表現の「まいります」を付けて「励んでまいります」とするのが一般的です。

監督の言葉を胸に、より一層練習に励んでまいります。
新薬の開発に、日々励んでまいります。

○尽力いたします

尽力(じんりょく)とは、「ある目的のために、力を尽くすこと」「ほねおり」といった意味を持つ言葉です。力を尽くす決意を目上の人に対して述べる場合には、「尽力いたします」と表現します。

お客様に喜んでいただけるよう、尽力いたします。
ご期待に添えるよう、尽力いたします。

○精進してまいります

精進(しょうじん)とは、「一つのことに精神を集中して励むこと」「一生懸命に努力すること」という意味の言葉です。この言葉をよく耳にするシーンといえば、相撲界での新横綱誕生の時ではないでしょうか。「一層稽古に精進してまいります」「相撲道に精進します」など、横綱の口上でよく登場するフレーズですね。

ビジネスシーンでも同様に、自分のやる気を表明する際に「精進してまいります」と表現することができます。

社長のご期待に応えるべく、より一層精進してまいります。
優勝という結果に甘んじることなく、今後も精進してまいる所存です。

○精励する所存にございます

精励(せいれい)とは、「仕事に精を出すこと」「勉学に励むこと」といった意味の言葉で、主に仕事と勉学を対象としています。

一日も早く戦力となれるよう、一所懸命精励する所存にございます。
弁護士資格の取得を目指し、今まで以上に精励する所存にございます。

○「努めて」「務めて」「勤めて」の違い

「つとめて」という言葉を漢字に変換する際、どの漢字を使用するべきか、迷うことはありませんか? 「つとめて」の同音異義語としては、「努めて」「務めて」「勤めて」が挙げられますが、どのように使い分ければよいのでしょうか。例文とともにみていきましょう。

努めては、「努力するさま」「可能な限り力を尽くしてことを成すさま」という意味の言葉で、文字通り、努力する意志を示す場合や、努力でもってことを成す場合に用いるものです。

務めては、「役割や任務を引き受けて、その仕事をする」ことを意味し、責任や任務を果たそうとつとめる場合に用います。

勤めては、「会社などに雇用されて働く」ことです。つまり、勤務することを指します。使い分けに迷う場合には、努めては「努力」、務めては「任務」「責務」、勤めては「勤務」「通勤」といった熟語とともに覚えておくと良いでしょう。

(例文)

目標達成に向けて、より一層努めてまいります。
学業と部活の両立に、一所懸命努めます。
新プロジェクトのリーダーは、○○さんに務めてもらうことにしました。
議長としての務めをしっかりと果たします。
私の母は、看護士として病院に勤めています。
以前は、電機メーカーに勤めておりました。

日本語には、漢字の選択に迷うような言葉が多く存在します。しかしながら、漢字自体が持つ本来の意味を理解していれば、大抵の場合、選択を誤ることはありません。誤った漢字を使用して、相手に別の意味で伝わってしまうことのないよう、気を付けたいものですね。

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