「新幹線に乗ってきたパンチパーマの怖そうな男。私の隣席に座るなり『何で一人で乗ってるんだ』」(大阪府・50代男性)

2023年9月3日(日)11時0分 Jタウンネット

シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Kさん(大阪府・50代男性)

中学2年生だったKさんはその日、母のお墓参りのため新幹線で鹿児島へ行った。

帰りの車内で、パンチパーマの乗客がKさんの隣に座ってきて......。

<Kさんの体験談>

今から40年ほど前、私が中学2年生の春、母が癌で亡くなりました。

大阪に住んでいましたがお墓は母の故郷の鹿児島にあったので、夏休みに1人でお墓参りに行きました。

「母親がいなくても...」

中学生で学割が使えたので、国鉄で鹿児島へ。行きは寝台電車、帰りは在来線と新幹線で大阪に戻ることにしました。

博多から乗った帰りの新幹線が小倉駅に着いた時、隣の座席の人が乗って来ました。パンチパーマの少し怖そうな人で、席に着くと、私に話しかけてきました。

「中学生か?なんで1人で新幹線にのってるんだ?」

母が亡くなって1人で墓参りに行った帰りという話をして、その場は終わりました。

しばらくするとワゴン販売が来て、その方が弁当を2つも頼みまして。そして、1つを私に渡しました。「まあ、食えや」と言って。

隣の人も中学の時に母親を亡くしたそうです。同じように1人で墓参りに行って、1人で新幹線に乗って地元に帰った話をしてくれました。その時の光景が私とダブったようでした。

そして、こう言われました。

「母親がいなくても、しっかりと生きていけ」

私は、頷く事しかできませんでした。

その方は岡山で降りて行きましたが、当時の私はしっかりとしたお礼も言えませんでした。

「あの時はお弁当をありがとうございました、しっかり生きています」と伝えたいです。

誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!

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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)

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