「3密回避」で楽しむ奥入瀬渓流オープンバスツアー

9月4日(金)12時0分 JBpress

奥入瀬渓流沿いを走行し十和田湖へ向かう、往復約75分の新しいツアー。写真=星野リゾート

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写真・文=のかたあきこ


日本初の渓流オープンバスツアー

 青森県十和田市の星野リゾート 奥入瀬渓流ホテルでは2020年10月31日まで、オープンエアの2階建てバスによる「渓流オープンバスツアー」を行っている。360度の景色が広がり開放感抜群。2階建ての高い座席位置から渓流を遠くまで眺められ、同時に間近に背の高い樹木を感じられるなど、新たな目線で奥入瀬渓流を楽しむことができる。

 オープンエアに加えて、座席の間引きをしてソーシャルディスタンスを確保。三密回避の上、車内消毒、乗務員とスタッフのマスク着用、消毒アルコールを設置するなど衛生管理も徹底している。

 十和田湖畔の子ノ口(ねのくち)から焼山まで、約14kmにわたる奥入瀬渓流は、十和田八幡平国立公園内に位置し、国立公園の特別保護地区、天然記念物および特別名勝に指定されている。

 ガイドの説明によると、奥入瀬渓流はU字型の渓谷で、バスが走る車道や遊歩道は谷底にある。それゆえ渓流沿いの樹木は太陽の光を求めて背を高くのばし、中には樹高30mにおよぶものもあるという。渓流オープンバスツアーでの「森のトンネルを進む感覚」は、このためである。

 渓流沿いには、三段に屈折して流れ落ちる落差20mの「雲井の滝」や渓流最大規模の「銚子大滝」、大きな一枚岩の「石ヶ戸(いしげど)の瀬」をはじめ、見所が点在する。

 マイナスイオンや木漏れ日、野鳥のさえずりを感じながらのツアーは、ガイドの説明「渓流の中に森があるイメージ、湿潤が生み出す生物多様性の世界」がよくわかる。雨天はレインコートを無料配布し走行するそうだ。

 星野リゾートでは3密回避を徹底した新たな旅の楽しみ方を検討。コロナ期の苦境の中で生み出したのがこのバスツアーだ。東京で「スカイバス東京」を展開する日の丸自動車興業株式会社と提携。2階建てオープントップバスを借り受け、運行は地元のバス会社である十和田観光電鉄株式会社へ委託している(バスツアーは宿泊者限定で事前予約制)。

 奥入瀬渓流ホテルの髙橋伶央(れお)総支配人はこう話す。

「地域の観光産業が一体となって、長期化する「withコロナ時代」を乗り越えたい。お客様にはぜひ、奥入瀬渓流の豊かな自然の中でリフレッシュしていただければと思います」


泊まって楽しむ温泉宿の美食フレンチ

「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」は奥入瀬渓流を眺める唯一のホテルだ。客室数は全187室。東西に翼を広げたようなロッジ風のリゾートホテルが、渓流と緑の木々を背に建っている。

 2019年7月にフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」がグランドオープンし、ホテルの新たな魅力となった。絶景のもと、現代的なフランス料理と銘醸ワインのマリアージュを楽しむひととき。泊まってこそ堪能できる至福の時間である。

 ディナーは、渓流沿いのテラスで食前酒やおつまみを楽しむアペリティフからはじまり、その後、レストランでコース料理を堪能する。例えば夏は、冷前菜に鮪のタルタルとパプリカのあわせ。独創的なソース仕立てのいちご煮に続き、魚料理や肉料理、デザートまで、マリアージュも楽しい。

 フレンチのほか、夕食は2020年7月から「新ノーマルビュッフェ」を掲げて再開したビュッフェレストラン「青森りんごキッチン」もある。安全対策をしたビュッフェの再開要望がファミリー層を中心に多かったという。たくさんの種類の料理から、好きなものを好きなだけ味わえるのがビュッフェの楽しさ。3密回避の徹底、抗菌素材導入や小皿提供をはじめ、衛生管理を強化している。


八甲田山から湧き出る温泉を堪能

 奥入瀬は温泉も魅力だ。眼下に渓流が広がる「渓流露天風呂」は開放感抜群。八甲田山から湧き出る単純温泉が注がれ、硫黄の香りが漂う。大浴場はまだ不安という方は温泉付きの客室滞在はいかがだろう。中でも、そばまで渓流が流れる客室「渓流和室 露天風呂テラス付」がオススメだ。木造りの広めの浴槽にゆっくり浸かり独占。温泉に身を委ねることで日頃のストレスが軽減されるはずだ。

 温泉成分のおかげで血行促進され、体のめぐりがよくなり、夜は熟睡できて目覚めがすっきりしている。朝は自然の息吹が聞こえるほど静けさの中にある奥入瀬渓流。朝日で川の瀬がきらきらしている。空の青に映える山の緑や雲の白。空気が澄みきって気分爽快だ。


1日1組限定のプライベートツアー

 個人的に、旅先でネイチャーガイドと歩くツアーが大好きだ。北は有珠山から南は屋久島まで機会を見つけては参加した。奥入瀬渓流でもガイドツアーを体験している。

 初回は日本一のブナの巨木ツアー、2度目は苔ガールは宿泊プランのため、「苔さんぽ」あるいは、「苔を観察するツアー」、3度目は冬限定・氷瀑ライトアップツアー、そして4度目となる今回は「1日1組限定・奥入瀬渓流三密回避の安心プライベートツアー」で、奥入瀬渓流銚子大滝、蔦温泉ブナの2コースある(1組(1名〜4名まで)22,000円)。

 コロナ禍で観光客のいない奥入瀬渓流をガイドと歩いたのは2020年7月中旬のこと。生きるヒントをいろいろともらった気がする。取材メモ帳を見ると、「樹上着生、受容、多様性、湿潤、菌根、冬虫夏草、自然撹乱、自然淘汰、輪廻転生、共生・・・」などのワードが並ぶ。紙幅都合で「奥入瀬渓流三密回避の安心プライベートツアー」詳細はまたの機会を見つけて紹介できれば嬉しい。

 奥入瀬渓流は魅力的だな、温泉旅行って素晴らしいなと、旅を振り返るごとに思えて幸せな気持ちになるのだ。

筆者:のかた あきこ

JBpress

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