「頭の中ずっとこれ」「わかりすぎる」　時間を決めて生活できない人の「頭の中」に共感集まる

まずは、こちらのイラストをご覧いただきたい。

この図は、ニコニコ動画やユーチューブでボカロP（音声合成ソフト・VOCALOIDなどで楽曲を制作する音楽家）として活動する「YM」（＠YM_yoshiya）さんが2021年9月2日、

「きちんと時間決めて生活できる人すごい
俺はいつもこんな感じ、、、」

というコメントとともに投稿したイラストだ。

生活を自分でコントロールできる人は、何時から何時まで何をして......という、キチッとした「時計」を持っているだろう。

YMさんの場合は、そうではないようだ。時計の枠こそ使っているが......。

項目ごとの境界線が、うねっている。しかも、ほとんどが「腹減った」「これやりたい」「ツライ」といった感情ばかりで、グチャグチャだ。

それにある程度具体的な行動は、深夜0時から2時あたりの「作業」くらい。およそ規則正しい生活とは、かけ離れている。

なんて滅茶苦茶な......、とは思うものの、このイラストに共感する人は多い。ツイッターには、

「心の底から共感」
「あああわかるわかりすぎる」
「すげぇ、まじこれ。共感者も多いみたいだ」
「おれの頭の中これ」
「仕事中頭の中ずっとこれやわ笑」

といった反応が寄せられ、24万3000件を越える「いいね」が付いている（8日夕時点）。

Ｊタウンネット記者は3日、YMさんに話を聞いた。

「こんなにも共感してもらえて何だかホッとしました」

ボカロPやベーシスト、イラストレーターなどの肩書を持つ自営業のYMさん（30代男性）。いわばフリーランスで、普段から在宅で仕事をしている。

話題になった図には、「いろんな感情があって単純には区切れない」という意味が込められているという。

「私生活が本当に不規則で、寝る時間はもちろん食事や働く時間も決まっておらず、ふと僕のこの生活スタイルを、いわゆるスケジュール円グラフで表すにはどうすればいいんだろう？と考えたのがきっかけで制作しました」

図には、日ごろの行動や思考、感じていることを散りばめているだけで、「大きさや色に、特に意味はない」。強いて言うならば、「なんとなくイメージに近いところに配置するよう意識しました」とのことだ。

朝方は眠く、午後になるいろんなことへのやる気が出てくる。そして夜が更けてくると「やらなきゃ」という思いが膨らんで......という感じだろうか。

モヤモヤとした頭の中を表現した図が多くの共感を集めたことについて、YMさんは次のように語った。

「ツイートした時にはこんなにも反響があるとは夢にも思わなかったので、ただただ驚きました。
僕の目線では世の人々は仕事や学校といった定められた時間に活動しつつ、それに加え家族など関わりある人たちとの折り合いをつけながら睡眠や趣味などの時間を調節して生活している人ばかりだと思っていたので。こんなにも共感してもらえて何だかホッとしました」