水の事故、救助救急技術を争う  豪州トップ選手が南紀白浜でデモ

9月10日(月)17時48分 OVO[オーヴォ]

海水浴場などで救助技術の向上を目的とした活動「ライフセービング・パトロール・コンペティション」で世界のトップレベルにあるオーストラリアから選抜チームが来日し、9月9日、和歌山県白浜町で開かれた「第18回オーシャンサーフチャレンジin白浜2018」で、デモンストレーションを行った。基本的なライフセービング技術に加え、救助、救急、救命という側面が重きをなし、救助活動をスポーツのレベルまで高めたのがパトロール・コンペティションの特色だ。 昨年は千葉県の南房総市で大会を予定していたが、台風のため中止になった。


今回は白浜町のイベントでデモンストレーションを行うことになった。来日したのは、全国選手権の個人優勝者でリーダーのマイケル・ホワイトさんら6人で、自らライフセービング活動の経験がある大阪オーストラリア総領事館のデビッド・ローソン総領事も白浜町に同行した。チームは、おぼれた人を3人で救助するレスキューチューブレスキューに特別参加。ローソン総領事がおぼれ役になったが、久しぶりというローソン総領事が救助用具を身につけるのに戸惑い、惜しくも上位は逃した。感想を聞かれ総領事は流ちょうな日本語で「素晴らしい海岸で、素晴らしい応援をもらい楽しかった。私は56歳ですが、ライフセービングの良さは、少年から大人までやれるところです」と話し、イベント参加者の学生らから大きな拍手を浴びた。


オーストラリアチームが注目を集めたのは、やはりデモンストレーション。おぼれた人を発見した後、救助に向かい、波打ち際でけがをした人を見つけて搬送し救助テントに。指令役が全体を見渡し次々に指示を出す。人工呼吸を施す横では、けがの治療に当たり、その間にも酒に酔った人を保護。救助活動が一段落した後は、メンバーが集まり互いに報告し情報を共有する。最後は素早く用具の撤収。コンペティションでは、こうした作業の手際と救助、救命措置の正確さを競う。「人を救う」という目的がより徹底されている印象だ。周囲で見ていた学生らも、メンバーの無駄のない行動に興味津々の様子だった。


法廷弁護士でもあるホワイトさんは「パトロール・コンペティションには3つの要素がある。一つめは、チームとして戦う。二つめは、一般の人にライフセービングはどういう活動なのかを知らせる。三つめは、このチームはどこに力点を置いているのかをアピールする」と、救助、救命活動をスポーツのレベルまで高めている理由を説明した。使命感だけでなく、ほかと競うことで楽しみながら技術と体力の向上を目指すようだ。日本と同じように、周囲を海に囲まれたオーストラリアでは、オーシャンスポーツやサーフスポーツが盛んだ。同時に水の事故を防ぐためにライフセービングの重要性に対する認識も広く行き渡り、ライフセービングのボランティアは約27万人いるという。


このパトロール・コンペティションを日本に紹介する交流事業は3年計画で、オーストラリア外務貿易省の支援を受けている。今回も、全国選手権の男女の個人優勝者を中心に来日メンバーを選抜した。力の入れようが分かる。こうした実のある民間交流が、日本とオーストラリアの関係をより深めていくのだろう。

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