日本初開催の第30回「国際情報オリンピック」生徒4人全員がメダル獲得
2018年9月10日(月)13時15分 リセマム
国際情報オリンピックは、数学、物理、化学など、7種類ある科学分野のオリンピックの1つ。情報科学(informatics)を対象としている。
「第30回国際情報オリンピック日本大会」は2018年9月1日から8日、茨城県つくば市で開催。87の国と地域から335人が参加し、情報科学の力を競う競技と相互の親睦を深める行事を繰り広げた。競技では、与えられた現実の問題をモデルにした課題を解くアルゴリズムを考案し、プログラムに仕立ててその効率のよさを競い合った。大会で使用できるプログラミング言語はC++とPascalとJava。
日本からは、日本代表選手として生徒4人が参加したほか、国内予選の次点4人が大会の公式記録や表彰の対象にならない特別参加選手として参加した。このうち、日本代表選手は4人全員がメダルを獲得。北九州工業高等専門学校(福岡県)3年の井上航さんが金メダル、灘高等学校(兵庫県)3年の細川寛晃さんが銀メダル、N高等学校(沖縄県)3年の清水郁実さんと筑波大学附属駒場高等学校(東京都)2年の行方光一さんが銅メダルを手にした。
4人の特別参加選手も健闘し、筑波大学附属駒場高等学校1年の米田優峻さんが金メダル相当、灘高等学校1年の平木康傑さんと開成高等学校(東京都)1年の米田寛峻さんが銀メダル相当、京都市立堀川高等学校(京都府)3年の岸田陸玖さんが銅メダル相当の成績を収めた。
なお、参加できる選手は国・地域ごとに4人以下とされ、成績優秀者にメダルが与えられる。金メダルは参加者の約12分の1、銀メダルは約12分の2、銅メダルは約12分の3が受賞するという。
IOI2018JAPAN組織委員会の古川一夫委員長は、大会の総評として「地元の県・市・大学などに共催いただいたこの国際大会は、多くの組織・企業からの後援、特別協賛、協賛、協力に加えて、クラウドファンディングや寄付に多大なご支援をいただきました。また、多くのボランティア・サポーターの方々の力添えも得て、無事、成功のうちに終えることができました。諸外国からの参加者にも素晴らしい思い出となる大会になったと自負しております。そして、この大会が今後の日本のそして世界の情報教育の発展に弾みをつけてくれることを願っています」と述べている。
全代表選手の中でもっとも優れた成績を収めたアメリカのベンジャミン・チーさんには、トロフィーが授与された。次回の国際情報オリンピックは、2019年にアゼルバイジャン共和国で開催される予定。2019年大会の日本代表選手を選抜する国内予選は12月9日に実施。10月9日より参加申込を受け付ける。