食べ物が怖い、料理するのが怖い、食べること自体が怖い。食に関する10の恐怖症

9月13日(水)20時30分 カラパイア

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 食べることは生命活動を維持していくうえでとても重要なものの1つである。中には食べることが生きがいという人もいるだろう。おいしいものを食べてる時が至福の幸せという人も。

 だがその反対に食べることが恐怖の対象になっている人もいる。特定の食べ物にただならぬ恐怖を感じ、生活するのが困難になることも。

 誰しも何かに対し多少の恐怖感はあるが、それが日常生活に支障をきたすほどの「恐怖症」となってしまうと対処するのが難しい。

 食べ物恐怖症は社会的ストレスを生み、その人の幸せを破壊する可能性があるかなり厄介なものだ。ここではそんな食べ物、食べることに関する10の恐怖症を見ていこう。

【10. 会食恐怖症】

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 気の置けない人と一緒に食事をすることは楽しみの一つという人もいるだろう。好きな食べ物が同じならその楽しさもひとしおだ。

 だが、人と食事をすることが悪夢になってしまう人もいる。会食恐怖症の人は、静かに食事をすることを好むため、たいていはひとりで食べる。彼らにとって家族との食事や、友人・恋人との会食は相当な試練なのだ。

 これは、過去にディナーデートで大失敗したとか、ビジネスランチでへまをしたといったトラウマが原因であることが多い。

 この恐怖症は、対人恐怖症の一種なので遺伝的な要素もある。そこに子供時代のトラブルや、社会での経験での失敗という環境的要因が加わり発症するようだ。選択的セロトニン再取り込み阻害薬や認知療法が、この恐怖症を抱える人達の希望だ。


【9. ワイン恐怖症】

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 ワイン好きな人には考えられないかもしれないが、ワイン恐怖症は存在する。最近はコンビニでもボジョレーヌーボー解禁イベントなどがあり、あらゆる場所にワインがかかわってきているので完全に避けることは困難だ。

 彼らにとってワインの存在そのものが恐怖対象なので、外食するのが難しくなり、ワインやスピリッツが棚いっぱいにずらりと並ぶスーパーに行くのも恐ろしくなる。

 ワイン文化の浸透した欧米では、その場にふさわしいワインを選ぶことができないことが原因で発症する場合もあるそうだ。この恐怖症に苦しんでいる人は、パーティに間違ったワインを選ぶとホストのせいにされることを恐れている。

 それほど深刻ではないかもしれないが、不安症を抱える人たちと同じ症状が出ることがある。呼吸が浅くなり、体が震え、状況に対処することがひどく困難になる。

 重症な場合は、うっかりワインを口にしただけで、吐いてしまうこともある。治療には、行動療法や認知療法が用いられる。


【8. 野菜恐怖症】

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 子供たちの多くが、嬉々として野菜恐怖症だと主張するかもしれない。だがそれはただ嫌いなだけで恐怖症ではない。

 本物の野菜恐怖症の人は、スーパーでの買い物や外食が相当な試練となる。野菜を見ただけで、呼吸が苦しくなったり、吐き気をもよおす場合もある。

 だが野菜には野菜にしかない必要不可欠な栄養素が含まれているのも確かだ。野菜恐怖症が原因のビタミン欠乏症やその他の潜在的な食事の問題は、思ったよりもかなり危険な状況を引き起こす。


【7. 調理恐怖症】

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 料理恐怖症の人は、キッチンに入ること自体が悪夢になってしまう。キッチンに立てないだけでなく、料理することを考えただけでパニックや不安になるのだそうだ。

 料理恐怖症は、さまざまな形で現われる対人恐怖症の一種だ。

 食中毒を起こしたらどうしようとか、まずい料理を出してしまうのではないかと考えて恐怖に陥ったり、コース料理の問題を心配しすぎる人もいる。

 ひどい料理を出して、相手を閉口させてしまうのでは、と思っただけで、料理ができなくなってしまうのだ。料理で手を切ったり、火傷をするのを恐れる人もいる。

 この恐怖症の根底にあるものがなんであれ、キッチンに立ち入ることすらできなくなってしまう。あまりひどい場合には、外食したり、出前をとることになるが、軽い人は電子レンジでチンくらいならできるそうだ。


【6. ピーナッツバター上口蓋付着恐怖症】

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 かなり特殊な恐怖症だが、ピーナッツバターを食べなければ問題はなさそうだ。これは、サンドイッチに塗るピーナッツバターで喉が詰まるのではないかという恐怖からきている。

 ピーナッツバターが家の外にある分には問題はないが、それがキッチンの必需品であるアメリカに住んでいる場合は頻発するかもしれない。

 この恐怖症は、動揺、パニック、不安など、症状の深刻さは人によってさまざまに違う。脂汗や呼吸の乱れや震え、不整脈や息苦しさといった深刻な身体的症状が現れることもある。

 この恐怖症の人たちは、自分の恐怖が根拠のない理不尽なものだとわかっていている。だがどうにもならない。恐怖というものは、ふいに忍び寄ってくるものだからだ。

 ピーナッツバターは好きだけど、食べるのが怖い。そういう人は喉にくっつかずに食べられるように、液体のピーナッツバターを飲む。重症の人は、とにかくピーナッツバター、あるいはピーナッツそのものを避ける以外にない。


【5. チョコレート恐怖症】

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 チョコレートが好きすぎてつらい人にとっては理解に苦しむかもしれないが、チョコレート恐怖症の人は存在する。チョコレートはどこにでもある。

 買い物のとき、レジに置いてあるチョコ風味のキャンディバーや、職場で同僚が机の中にしのばせているお菓子など、あらゆる場面で遭遇するため、たちまち緊張を強いられ、ストレスのたまる状況に陥ってしまう。

 極端なケースでは、チョコ風味のものに触っただけで、すぐに洗面所へ手を洗いに走らなくてはならないこともあるという。


【4. オルトレキシア(健康食品しか受けつけない神経症)】

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 誰だって体に良い食べ物を摂取しようと思うだろう。だがそれが度を越してしまうと病んでしまう。これは正式には摂食障害ではなくいわゆる神経症の一種だ。

 体に良い食べ物に異様なまでに囚われてとらわれている人たちの数は増え続けている。1997年にある医者が、自身の食べ物とのこうした関係を表現して初めてこのオルトレキシアという名前をつけた。

 この神経症の人たちは極端で、脂肪や砂糖、塩の摂りすぎが良くないときけばそれらを完全に避けてしまう。

 「精神障害の診断と統計マニュアル」にもまだ認識されていない強迫行動で、多くの症状が神経性食欲不振と同じだが、食欲不振の人たちが食べる量を心配するのに対して、この神経症の人たちは食べ物の質を異様に気にする。

 食べ物の新鮮さや清潔さ、農薬などをとても気にして、そうではない食べ物を拒絶し、乳製品や穀物も排除しようとする。

 こうした極端な線引きは、徐々にほかの食べ物も不潔だとみなすようになる傾向がある。こうした神経症をもつ人たちは、“純粋な”食べ物を見つけることにとりつかれるようになり、オーガニックフードしか受けつけなくなり、その食べ物も適切な方法で準備しなくてはいられない。

 何時間もかけて正しい食材を探し、それを自宅で調理するのは、この人たちとっては珍しいことではないないのだ。

 残酷な運命だが、極端に健康的な食品を追い求める行動は、実際には非常に不健康だ。重要な食品群を摂取しないことが原因で栄養不良になり、最終的に体が空腹のシグナルを感じなくなり、認識しなくなってしまうのだ。


【3. 魚恐怖症】

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 この恐怖症の人の前で魚の話題は禁句だ。魚の姿やにおい、魚が泳いでいることを考えるだけで、恐怖に苛まれてしまう。つまり、海で泳いだり、寿司バーに行くことはできないことになる。

 水銀など汚染物質をもつ魚を食べると病気になるという考えが原因になることが多い。あるいは、魚を見ることは、差し迫った運命を彼らに警告している予兆としての行為であるという認識をもつ場合もある。

 症状としては、口渇、不安、めまい、震えなどがある。とにかく魚に関するあらゆることを避けるのが手っ取り早い治療法だ。釣りや魚関連の映画を観る、ペットショップや水族館などすべてダメだ。

 この恐怖症の直接の原因はわかっていないが、見込みのある治療法はいくつかある。催眠療法、神経言語プログラミング、疑似体験療法が一般的だ。


【2. 恐食症】

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 食べ物、水、薬だけでなく、自分の唾ですら飲み込むのを恐れる恐怖症。窒息することを恐れるあまりの症状だが、命にかかわる恐怖症だ。

 この恐怖症の人たちは、できるだけ口になにも入れないようにするため、必然的に栄養不良、脱水症状になってしまう。

 どうしても食べなくてはならないときは、必要以上にやたら噛み続けて、食べ物の舌触りを避けることで対処する。

 恐食症は対処するのが難しい。多くの場合、喉になにかが突き刺さっているような感じがするのだという。だが、医者に診てもらってもなにも異常はない。この違和感はずっと続くが、実際には感覚だけだ。現実に喉になにかがあるわけではない。

 自活できない状況を想像するのが難しい厄介な恐怖症だ。専門家に診てもらっても、なにが悪いのか正確にはわからない。生きるのに辛いに違いない。


【1. 食物恐怖症】

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 生きるためには食べ物が必要なので、拒食症の深刻さは甚大極まりない。生き続けるために必要なものがすべて恐怖だとしたら、いったいどうしたらいいのだろうか?

 常に食べ物を避けるという選択肢はない。それならどうすればいいのか?

 当然ずっと空腹状態だが、幸か不幸か、拒食症の人のほとんどは、食べ物や飲み物なしでいることを心配しない。逆に、事情を知らない第三者が用意した食べ物のほうが恐ろしく、賞味期限をやたら気にしたり、ビーフやチキンを恐れたりする。

 致命的な恐怖症なので、できるだけ早急に対処しなくてはならない。心理療法医は治療の見込みはあると言っているが、拒食症はあらゆる恐怖症の中で最悪の食べ物恐怖症といえよう。


via:medica / swallowingdisorder /design /bu / rsvpmagazine / jackson / .psychologytoday / vegnews / fearofwine / fearofなど/ / translated by konohazuku / edited by parumo

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