森田剛&吉岡里帆共演で「ファウスト」が現代に 世界初上演舞台「FORTUNE」

2019年9月17日(火)18時0分 シネマカフェ

舞台「FORTUNE フォーチュン」

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「V6」森田剛が主演する舞台「FORTUNE(フォーチュン)」が、来年1月より上演されることが決定。吉岡里帆、田畑智子、根岸季衣、鶴見辰吾ら共演者も発表された。

本作は、これまで多くの戯曲を生み出し、トニー賞、オリヴィエ賞などを受賞、2001年の「ヘロンズ(鷺)」では“オリヴィエ賞の最も有望な劇作家賞”にもノミネートされたイギリス演劇界を率引する劇作家サイモン・スティーヴンスが、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの代表作「ファウスト」を、大胆にも“現代のロンドン”を舞台に置き換えた意欲的な新作。

演出は、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーを皮切りに、ドンマー・ウエアハウスやオールド・ヴィック・シアター、ロイヤル・コート・シアターといった英国有数の劇場で数々の作品を手掛け、2009年から約10年間、英国を代表する劇場であるリリック・シアターの芸術監督を務めたショーン・ホームズ。今回満を持して、英国に先駆け日本で世界初上演する。

物語は、映画監督として成功をおさめたものの、幼い頃に自分を捨てた父親とその自殺という事象から常に喪失感を抱えて生きているフォーチュンは、若きプロデューサーのマギーに好意を抱くも、彼女は幸せな結婚生活を送っていた。欲しいものが手に入らない焦燥、そして逃れられない悲しみから、出会った女ルーシーに誘われるまま、半信半疑である“契約”を交わしてしまう…というストーリー。悪魔と契約し、欲望を叶え続け全てを手に入れた男が、やがて闇へとかけ堕ち最期にたどりつく結末とは…。

このフォーチュンを演じるのは、サイモン・スティーヴンスの代表作「真夜中に犬に起こった奇妙な事件」では数学に天才的な才能を持つ15歳のアスペルガー症候群の少年を演じきり、その演技が高く評価された森田さん。自らの欲望を叶えるために悪魔と契約、闇へと堕ちていく二面性を持った主人公を演じる。

森田さんは「『夜中に〜』は、リアルとファンタジーが入り混じりながら、一人の男がいろいろな人たちと関わっていくことで成長する様子が描かれた物語でしたが、この『FORTUNE』を初めて読んだとき、似た感覚を持ちました」と「真夜中に犬に起こった奇妙な事件」との共通点を見出し、「『夜中に〜』と違うのは、何不自由のない成功者が堕ちていく、ということ。『ファウスト』をベースにしているそうですから当然ですが、正直、最初は少し抵抗がありました。それに、サイモンの戯曲は精神的に強く揺さぶられるので、前回とても苦しんだことも思い出し、そこにまた飛び込むことにも勇気が要りました。ただ同時に、幕が開いた瞬間になぜかすべて報われた感覚も経験したので、今はそれをもう一度味わってみたいという気持ちが強くなっています」とコメント。「文化の違いがあるからこそ、新たな感覚を引き出していただけるのではないかと今から期待しています」と心境を明かしている。

そして、フォーチュンが想いを寄せる若くして結婚しているプロデューサーで、素直でまっすぐな女性・マギー役には、「ごめん、愛してる」「きみが心に棲みついた」などに出演、もうすぐ主演作『見えない目撃者』が公開を迎える吉岡さん。

「このようにスケールの大きい舞台に立たせていただくこと、とても光栄です。まだ26歳の私を抜擢していただいたことを、素直に嬉しく思います」と今回の参加を喜んだ吉岡さんは、「この戯曲には、演劇でしか伝えられないような大きなテーマが描かれています。読めば読むほど、心も身体も全部この作品に注ぎ込みたいと思いました」と語り、「せっかくいただいた貴重な機会、多くを学び、様々なものを吸収して、作品世界を体現し、少しでも多くのお客様に伝えられるよう、努めたいと思います」と意気込んでいる。

ほかにも、全てを手に入れたいフォーチュンと契約を交わす悪魔・ルーシー役を田畑智子、フォーチュンの母親・キャサリン役を根岸季衣、自殺したフォーチュンの父親・ショーン役を鶴見辰吾。さらに、市川しんぺー、平田敦子、菅原永二、内田亜希子、皆本麻帆、前原滉、斉藤直樹、津村知与支らが出演する。

PARCO PRODUCE 2020「FORTUNE(フォーチュン)」は2020年1月14日(火)〜東京芸術劇場 プレイハウスにて上演(プレビュー公演1月13日)。

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