【助産師監修】母乳の冷凍保存で注意すべきことは?

9月18日(水)18時44分 マイナビウーマン子育て

赤ちゃんと一緒に出かけられない場合など赤ちゃんに母乳を直接あげることが難しいとき、あらかじめ搾乳した母乳を冷凍してストックしておくといいでしょう。今回は、母乳の冷凍に関して、メリットや注意点、具体的な手順などを解説します。

この記事を解説してくれた先生 坂田 陽子先生 看護師、助産師、国際認定ラクテーションコンサルタント。葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院のNICU・産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。その後、都内の産婦人科病院で師長を経験。現在は出張専門の助産院”My Midwife”を開業している。

HP:http://ameblo.jp/mymidwife-yoko/

冷凍母乳ってどんなもの?

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お母さんの母乳には、赤ちゃんにとって大切な成分がたっぷりつまっています。けれど、直接母乳をあげたいと思っても、何らかの事情で授乳ができないこともあります。そんな時に便利なのが、冷凍母乳です。

どんな時に適しているの?

お母さんが外出時に家族や保育者に育児を頼む時、NICUに入院中の赤ちゃんに母乳を届ける必要がある時に、冷凍母乳はとても便利です。また、お母さんの病気の時など、万が一母乳をあげられなくなった時を想定してあらかじめ母乳を冷凍保存しておくと、いざという時に誰でも赤ちゃんに母乳をあげることができます。

栄養や味は直接授乳と変わる?変わらない?

いったん冷凍した母乳を解凍し温めて与えた場合でも、直接授乳した際の母乳と比べて栄養面での違いはほぼありません。

ただし、母乳の中にある脂肪が分解されて脂肪酸が増えるため、少し匂いが変わるといわれています。風味は落ちても、問題なくあげられます。

いつまで保存できる?

市販の母乳バッグで冷凍母乳を適切に保存した場合(-18度以下)、健康な赤ちゃんでは6ヶ月までは使用できます[*1]。ただし、自宅の冷蔵庫で保存する際には保存状態が一定ではないため、3ヶ月までを目途にできるだけ早めに使いきるようにしましょう。なお、衛生面で問題があるため、余ってしまった飲み残しを再冷凍して使ってはいけません。

母乳を冷凍保存する手順と使い方

母乳を冷凍して保存するためには、まず搾乳することが必要です。搾乳方法から保存のパッキングまでのポイントや注意点を解説します。

搾乳時の注意

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搾乳には、お母さんが自分の手を使って母乳を搾る方法と、搾乳器を使う方法があります。どちらの場合も雑菌が入らないようにしっかりと手洗いを行います。爪の間、指の付け根、手首まで洗い残しのないように気を付けましょう。

手で母乳をしぼる際には、蒸しタオルなどで乳房を温めると母乳が出やすくなります。搾乳する際には、同じ場所ばかり搾るのではなく、左右上下まんべんなく搾るのがコツ。母乳の流れがゆっくりになったら、他の部位に指を移動させ搾乳したり、反対の乳房を搾乳しましょう。

搾乳器を使う際には、消毒してから搾乳口を乳頭にあてて使います。なお、搾乳器のサイズが合わないと手で搾るときよりも乳首に強い力がかかる場合があるため、乳首のサイズに合った搾乳口の搾乳器を使いましょう。痛みを感じたら無理に続けないようにしてください。

搾乳するときは、リラックスできる環境で、楽な姿勢で搾乳をしましょう。

保存の仕方

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搾った母乳はすぐに保存用の母乳バッグに入れますが、その際、母乳バッグの内側に指が触れないように、母乳を入れましょう。また、飲み残しを防ぐため、少量ずつバッグするのがポイント。母乳は冷凍すると膨張するため、決められた容量以上は入れないようにし、母乳バッグの空気をしっかり抜きます。

母乳バッグができたらすぐに、搾乳日を記入してから冷凍庫に入れてください。扉のポケットや入口付近は温度が変動しやすいので、冷凍庫の奥で保存するようにしましょう。

冷凍保存した母乳をどうやって使うの?

冷凍庫で保存していた母乳、もちろん凍ったまま赤ちゃんにあげるわけにはいきません。使う際はどのようにするのでしょうか? 

持ち運びの際の注意点とは?

赤ちゃんが入院している場合や保育園など預け先で使う場合は、自宅の冷蔵庫から母乳を使用する場所まで運ばなくてはなりません。持ち運ぶ際には、途中で溶けないように工夫が必要です。2つの保冷剤で母乳バッグをサンドイッチするようにしてはさんだものをビニール袋に入れ、保冷バッグ内に入れるといいでしょう。特に真夏は、車内などの熱のこもった暑い場所に放置せず、移動先に冷蔵庫があれば使用時まで入れておくようにしてください。

上手な解凍の仕方

冷凍母乳は、冷蔵庫内で時間をかけて(24時間以内)とかすか、流水で解凍します。とけた後は、母乳バッグを清潔なガーゼで拭いて、哺乳ビンに移します。そのあと、40℃前後のぬるま湯で湯せんすると室温〜人肌程度の授乳に適した温度になります。流水やぬるま湯を入れる容器は清潔なものを使用してください。また、温めるときに熱湯や電子レンジを使ったり、直接直火にかけたりすると母乳の成分が破壊されてしまうので避けてください。

まとめ

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お母さんが直接赤ちゃんに授乳できない時、冷凍母乳を使えば、いつでもだれでも母乳を与えることができます。栄養がたっぷりつまった母乳を安心して赤ちゃんに与えることができるよう、冷凍母乳の正しい使い方を知って上手に活用してくださいね。

(文:大角美由貴、監修・解説:坂田陽子先生)

※画像はイメージです

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