“ぼっち”でも楽しめる! 『PSYCHO-PASS サイコパス』の人狼ゲームを体験してきた

9月24日(木)18時0分 おたぽる

サイコパスの世界を感じられるオープニングは、“目が足りない”状態!

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 プレイヤーが“人間”と“人狼”に分かれ、“人間”に紛れた“人狼”を推理して処刑する「人狼ゲーム」。このパーティーゲームをプレイする役者を観る舞台があるのをご存知だろうか? 13人の出演者がオープニング以外の物語をアドリブで進行させていくライブ・エンターテインメント、その名も『人狼 ザ・ライブプレイングシアター』(人狼TLPT)だ。観客は、人狼ゲームをする役者たちが織り成す即興劇を観ながら、どのキャラクターが“人狼”なのかを推理する。2012年から始まり、観客動員数は累計3万人を突破。チケットも完売するほどで、今、注目を浴びる舞台のひとつといえるだろう。

 そして、この人狼TLPTと人気アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』(以下、サイコパス)とコラボレーションした「人狼TLPT X 『PSYCHO-PASS サイコパス』〜INNOCENT MURDERER(無垢なる殺人者)〜」が、東京・新宿のシアターサンモールにて、10月4日まで開催中だ。今回、そのゲネプロに、パッサー(サイコパスのファンのこと)で推理ゲーム好きの筆者がお邪魔してきた。

 サイコパスは、人間の精神を数値化して法と秩序を管理する“シビュラシステム”が支配する近未来における、刑事たちのドラマを描いた作品だ。今回の物語の舞台設定は、槙島聖護が起こした事件から1年後。ちょうどアニメ1期と2期の間の話となる。ある日、治安維持を司る厚生省公安局に届いた、槙島が残した“シビュラシステム”の秘密を公表する、という一通の脅迫状。その捜査に向かった刑事たちだったが、犯人が仕組んだ罠「人狼ゲーム」に巻き込まれて……というストーリーだ。

 オープニングは、「サイコパスが舞台になった!」という感動で、見事に心をつかまれた。登場人物はすべてオリジナルのキャラクターだが、全員個性が際立っており、アニメ本編で出てきてほしいと思ってしまうほど魅力的だ。公安局でのひとコマや捜査中の様子など、「アニメで描かれないそのほかの刑事たちは、きっとこんな感じで仕事をしているのだろうな……」と想像させてくれる。しかも、ダブルキャストなどではなく、出演者一人ひとりにキャラクターが割り当てられているので、すべてのキャラクターを観てみたいと思わされてしまう演出もにくい。

 そして肝心の人狼ゲームも、なかなか楽しめる。正直なところ、自分でプレイできない人狼ゲームで楽しめるものなのか半信半疑だったが、自分の推理力に自信がある人ほど、おすすめしたい。

 通常、推理作品には伏線が用意されており、解答者が必ず答えに辿り着けるように作られている。しかし、即興劇で構成される人狼TLPTでは、予め定められた結末はないため、物語に一切の伏線がない。そのため、人狼を推理するには、登場人物の発言はもとより、一挙一動までも気を配らなければならず、「観客は本当の推理力が試される」といえるだろう。まさに、新しいタイプの推理ゲームだ。

 さらに、“一挙一動”には、演じているキャラクターとしての言動だけでなく、“役者の素”も加わるのが面白い。役者が実際に人狼ゲームをプレイしている人狼TLPTでは、当然、物語の成り行きは、役者の推理力にかかってくる。

 ゲネプロでは、人狼TLPTで演じるのが初めてだという蒼樹智迅役の米原幸佑が、途中で物語の状況が分からなくなり「“蒼樹パニック”が起きています!」と発言する場面も。確かに、筆者も人狼TLPTの観劇は初めてだったため、13人も登場人物がいると、状況が分からなくなってしまうのもうなずける(初心者にうれしい、状況の解説付きのステージもあり!)。

 しかし、この蒼樹智迅は新米刑事という設定だったが、こうしたキャラクターと役者がニアリーイコールになっているのもミソ。キャラクターを通して役者まで気になってしまうというスパイラルに陥ってしまうこともあるので、気をつけるべし! ちなみに、この“蒼樹パニック”は今回の結末(人狼ゲームの勝敗)に絡んできたので、本当に何が起こるかわからない……。

 ただ、ひとつ言えるのは、『サイコパス』が好きな人、推理ゲームが好きな人は、百聞は一見に如かずで足を運んでもらいたいということだ。毎回、その1回限りのストーリーなので、物語も推理も何度でも楽しめる。そして最後に、人狼TLPTは「人狼ゲームをやりたいけれど、相手がいなかった!」という人にもおすすめ。独りぼっちさんも楽しめるというのが、人狼ゲームの舞台ならではの魅力といえよう。
(取材・文/桜井飛鳥)

人狼TLPT X 『PSYCHO-PASS サイコパス』
〜INNOCENT MURDERER(無垢なる殺人者)〜
【公演期間】2015年9月23日(水)〜10月4日(日)/全16公演
【会場】シアターサンモール
【脚本・演出】吉谷光太郎(ミュージカル「AMNESIA」、超歌劇「幕末Rock」)
【出演】米原幸佑、戸谷公人、谷口賢志、高木俊、小林涼、加藤靖久、杉原勇武、永石匠 他
【チケット料金】前売り5,800円 当日6,300円(共に税込/全席指定)
【主催】セブンスキャッスル/クリエイティヴ零(ポリゴンマジック)
【公式サイト】http://7th-castle.com/jinrou/psycho-pass/
【公式Twitter】@JinrouTLPT
(C)サイコパス製作委員会 (C)7th Castle

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