限定「月見マフィン」は目玉焼き入りの朝マックの定番「ソーセージエッグマフィン」や「メガマフィン」より美味しいのか? 検証してみた!

2022年9月25日(日)10時49分 食楽web


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 毎年、マクドナルドから「月見バーガー」が登場すると、「あぁ、もう秋か…」と思うようになりました。もはや目玉焼きを月に見立てたマックの“月見”はニッポンの風物詩かもしれません。最近ではマックだけでなくケンタッキーやロッテリア、モスなどからも“月見”と名がつく商品が登場し、“月見戦争”などと言われているのは周知の通りです。

 そして本家のマクドナルドでは、朝マックでも期間限定で「月見マフィン」(340円/509kcal)を出しています。普通、お月見は夜にするものですが、朝からお月様(目玉焼き)を愛でられるわけです。それはいいんですが、一方で気になる点も。それは朝マックのラインナップには、すでに“たまご入り”の商品がいくつもあるということ。


これが「月見マフィン」(340円)。おなじみ「月見バーガー」(360円)との違いは、バンズがイングリッシュマフィン、ビーフパティがソーセージパティ(豚肉)にそれぞれ置き換わっている点

 例えば、目玉焼きが入っている商品は下の通り。

「エッグマックマフィン」(200円)
「ベーコンエッグマックサンド」(200円)
「ソーセージエッグマックマフィン」(250円)
「マックグリドルソーセージエッグ」(300円)
「マックグリドルベーコンエッグ」(300円)
「メガマフィン」(350円)

 しかも350円の「メガマフィン」以外は、すべて「月見マフィン」(340円)よりもリーズナブル。となれば、果たしてわざわざ「月見マフィン」を選ぶ価値があるの? という疑問がふつふつと湧いてきます。そういうわけで、今回はライバルとなるマフィンたちと一気に食べ比べて検証してみることにしました。

「月見マフィン」をわざわざ買う価値はあるのか?


左から「メガマフィン」350円、「月見マフィン」340円、「ソーセージエッグマックマフィン」250円

 まず、「月見マフィン」と比較する朝マック商品をピックアップするに当たり、食材が似ているものを条件としました。つまり、(1)イングリッシュマフィン、(2)ソーセージパティ、(3)たまご。これら3点を具材にしていること。すると、2つの商品が浮かび上がりました。

 1つ目は「ソーセージエッグマックマフィン」(250円/475kcal)。これは、イングリッシュマフィンにソーセージパティ、たまご、プロセスチーズが挟まっています。


「ソーセージエッグマックマフィン」250円

 そして2つ目は、「メガマフィン」(350円/695kcal)。こちらはイングリッシュマフィンに、ベーコン、ソーセージパティ2枚、たまご、プロセスチーズが挟まっています。“メガ”という名称の通り、かなりのボリューム感です。


「メガマフィン」350円

 スペックを表にすると次の表のような感じになります。「ソーセージエッグマフィン」は「月見マフィン」より90円も安く、具材はベーコンが入っていない代わりにスライスチーズが入っています。また、「メガマフィン」は「月見マフィン」と具材の種類は一緒ですが、10円高いだけでソーセージパティが1枚多く入っています。


スペックだけを並べると、「月見マフィン」は内容物に比してやや値段が高い気がするが…

 この違いだけを見ると、「月見マフィン」が340円というのはやっぱり高すぎやしないか?と思えてきます。が、スペックだけでは味はわかりません。そこで、しっかりと食べ比べてみました。

で、結局のところ「月見マフィン」は買う価値あるの?


「月見マフィン」を分解。ベーコン、トマトクリーミーソース、ソーセージパティがイングリッシュマフィンに挟まっている

 具材が似たりよったりの「月見マフィン」、「ソーセージエッグマフィン」、「メガマフィン」ですが、一気に食べ比べてみると、くっきりと味の差が浮き彫りになりました。

 まず、今回の主役である「月見マフィン」で特徴的なのは、ベーコンとソース。このソースは、マックの公式サイトによれば、“濃厚なトマトクリーミーソース”と説明してありますが、いわゆるオーロラソース(マヨネーズ+ケチャップ)のような感じで、これがスモーキーなベーコンの香りと相まって、非常にコク深く印象深い味を醸し出しています。うーん、さすが毎年話題になるだけあって、やっぱり「月見」は美味しいです。


「ソーセージエッグマフィン」を分解。目玉焼き、ソーセージパティ、チーズで構成。ソースなし

 続いて、定番商品である「ソーセージエッグマフィン」(ソーセージパティ、たまご、チーズ)をひと口。すぐ気づくのは、ベーコンの不在。そしてソースがないこと。ソースがないから印象薄めかと思いきや、意外にも美味しいです!

 素朴でシンプルな味わいではあるものの、コショウやスパイスの効いたソーセージパティ、ぷるんとした目玉焼き、そしてチーズの塩味がビビッドに感じられ、これらが絶妙なハーモニーを奏でています。“無駄のない美味しさ”とか“引き算の美学”というような言葉が浮かびます。うーむ、これで250円は安い!


「メガマフィン」を分解。目玉焼き、ソーセージパティ×2、ベーコン、チーズ。ソースはケチャップ

 最後は「メガマフィン」。目玉焼き、ベーコン、ソーセージパティという朝マックの三種の神器がすべて入っているのは、これと「月見マフィン」だけ。月見マフィンとの違いは、ソーセージパティが2枚であること&スライスチーズが入っていること。

「メガマフィンのほうが具材が多いしイイじゃん。10円高いだけだし」と思ったんですが、実際に食べてみると、「月見」とはかなり方向性が違うことがわかりました。その差を生み出している要因は、とりもなおさずケチャップです。

 このケチャップが割とドぎつい甘さと酸味で、ものすごいインパクトなのです。さらにスパイシーなソーセージパティ×2、チーズの塩味が重なり、強い味だらけ。ヘビーかつジャンクで、“お月見”という雅やかで奥ゆかしい雰囲気はなく、燦々と陽光が降り注ぐアメリカ西海岸、といった感じ。これはこれでガッツリ食べたいときは良さそうですが、朝食と考えるとややトゥーマッチな感じがしました。


左から「メガマフィン」。「月見マフィン」、「ソーセージエッグマックマフィン」のイングリッシュマフィンの断面(食楽web)

 そんなわけで、3種のマフィンを食べ比べてみました。好みは人によってさまざまだと思いますが、筆者は「ソーセージエッグマックマフィン」のシンプルかつバランスの良い味が一番好みでした。ソースの味ではなく素材の味で勝負しているのも、潔くて好感が持てます。

 そして今回の主役である「月見マフィン」。ソースはもちろん美味しいんですが、わざわざ買う価値があるのか? と問われると、正直、悩むところです。「ソーセージエッグマフィン」より90円も高いし。とはいえ、何と言っても「月見」は期間限定商品であり、サンマやマツタケのような秋の風物詩。なんだかんだ言って、結局は選んでしまう気がしました。皆さんは秋の朝マック、どれを食べますか?

(撮影・文◎土原亜子)

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