ヒガンバナ、なんて呼びますか? →3位「ボンバナ」 2位「カジバナ」...
2018年9月28日(金)6時0分 Jタウンネット
彼岸の季節に咲くヒガンバナ(彼岸花)には、実に多くの呼び名がある。マンジュシャゲ(曼殊沙華)、キツネバナ(狐花)、ウドンゲ(優曇華)、さらにはシビトバナ(死人花)というあまり縁起のよくなさそうな名前も。皆それぞれの由来を持った呼び名だが、どれくらい浸透しているのだろうか。
Jタウン研究所では、2017年9月14日から18年9月25日まで、「ヒガンバナの別名は何と呼んでいる?」という質問で読者アンケートを行ってきた(総得票数1889)。果たして結果は——。
圧倒的多数は...
最も得票を集めたのは「マンジュシャゲ/マンジュシャカ」で、総投票数の77%と圧倒的な大差をつけた。本来は仏教用語で仏が天上に咲かせた花を意味し、仏教が日本に普及する中でこの赤い花にそのイメージが託されてきたのだろう。
続いたのは「ボンバナ」「カジバナ」「シビトバナ」で、人口の多い関東・関西を中心にそれぞれ1%の票を集めた。
「ボンバナ」は漢字で書くと盆花、「シビトバナ」は死人花、「カジバナ」は火事花となる。やはり彼岸の時期に咲くことで、彼岸の行事や死者を連想させる言葉だ。また「カジバナ」は花の燃えるような赤色や、根に毒を持っていることから「家に持ち帰ると火事になる」という俗信が語源になっているようだ。「ハッカケババア」や「ドクバナ」もそれらに続いて票を得た。ドクバナは毒を持っていることが語源。ハッカケババアは花が散った後に葉が出てくることから「花に葉がない」→「歯がない」→「歯欠け婆」となまってこの名になったという説がある。この名は山梨県で総投票数の50%を集めたが、実際に関東・中部である程度定着した語であるようだ。
ヒガンバナは人里に自生することが多く、緑の草木の中で赤いヒガンバナは鮮烈な印象を与える。加えて彼岸の季節に咲き、毒を持っていることが人々にある種神秘的なイメージすら抱かせて、これほどたくさんの呼び名を持つようになったのかもしれない。