【医師監修】出産予定日を超過してもお産の兆候がないときは?

9月30日(月)17時50分 マイナビウーマン子育て

出産予定日を過ぎても赤ちゃんが生まれてこない……そんなとき、どこまでなら安心して待っていてよいのでしょうか。また予定日を超えた場合、どんなリスクがあるのでしょうか。予定日を超えたお産について解説します。

この記事の監修ドクター 浅野仁覚先生 アルテミスウィメンズホスピタル(東京都東久留米市)院長。福島県立医科大学、同大学院卒業後、社会保険二本松病院、南相馬市立総合病院産婦人科医長、福島県立医科大学附属病院総合周産期センター(母体・胎児部門)助教、東府中病院副院長を経て現在に至る。日本産科婦人科学会専門医、医学博士、J-MELSベーシックコースインストラクター

出産予定日の超過はよくあること?

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41週までなら正期産

妊娠週数を数える時は、妊娠前の最後の生理が始まった日[最終生理(月経)開始日)を「満0日」として計算します。そこから数えて満280日(満40週0日)が出産予定日となります。これは世界保健機関(WHO)が定める妊娠期間の定義に基づく数え方です 。ただしこれは生理周期が28日で、排卵日に遅れがない場合には当てはまるものの、そうでない場合には、ずれが生じます。

流産や早産、胎児発育不全などを正確に診断するためにも、出産予定日はできるだけ正確に計算することが求められます。そこで最終生理開始日や排卵日の情報が不正確な場合は、妊娠初期に超音波検査で赤ちゃんの頭からお尻の先までの大きさ(頭殿長:CRL)や赤ちゃんの頭の大きさ(児頭大横径:BPD)を測定し、その測定値から推定した出産予定日を採用することもあります。妊娠初期は発育の個体差が少ないため、CRLやBPDによってほぼ正確な出産予定日を算出することができるのです。

最終生理開始日や排卵日から計算した出産予定日と、CRLまたはBPDによる予定日とが1週間以上違う場合は、CRL(BPD)による予定日を優先します

現在はこのように、できる限り正確に出産予定日を計算しているのですが、それでも何があるのかわからないのが妊娠、そして出産です。予定日になっても生まれてこないことは決して少なくありません。ただし、予定日を過ぎていても満293日(満41週6日)までに生まれてくれば、正期産になります。 日本では予定日を過ぎていても、多くの場合がこのタイミングまでに生まれてきます。

妊娠42週を過ぎると赤ちゃんが危険になることも

正期産の期間を過ぎても赤ちゃんが生まれず、妊娠期間が42週以上になる妊娠を「過期妊娠」、そしてそれ以降のお産を「過期産」といいます。

妊娠42週になってもお産が始まらない場合、羊水が濁ったり少なくなったりすることがあります。 子宮内環境の悪化やストレスなどにより羊水に赤ちゃんの胎便が混ざってしまうことや、胎盤の機能低下により羊水が徐々に少なくなることが原因です。これらの結果、赤ちゃんの体調が悪化するおそれがあります。

そのほか、赤ちゃんが胎内で育ち過ぎて巨大児になってしまうことも。いずれにしても、過期妊娠では赤ちゃんに危険が及ぶ可能性があるため、赤ちゃんの様子に細心の注意をはらっておく必要があります。 なお、日本における過期産の割合は約1% [*1]といわれて います。

出産 予定日を超過したときに行われる医療措置

出産予定日を過ぎても赤ちゃんが生まれてこない場合は、以下のような医療措置を行います。

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1.出産予定日が正しいかどうか、再確認する

妊娠初期のCRLまたはBPD、最終生理開始日、基礎体温などをあらためてチェックし、出産予定日が正しく計算されているかどうかを確認し直します。

2.赤ちゃんの体調が良好かどうか、定期的に検査をする

ノンストレステスト(NST)で胎児心拍を測ったり、羊水減少がある場合は羊水の量を検査したりして、赤ちゃんの体調を細かく確認します。こうした検査を週に1〜2回行い、状態によっては管理入院になることもあります。

3.分娩誘発を行う

子宮頸管の軟らかさ(熟化)の状態を確認し、それに応じて分娩誘発や熟化の促進などを行います。ただし子宮頸管の熟化に問題があっても、赤ちゃんの状態に問題ないことがわかっていれば、積極的に分娩誘発はせず、経過観察を行う場合もありますし、内診所見や超音波検査、胎児心拍数モニタリングなどを用いて、いろんな角度から分娩誘発のタイミングを考慮することもあります。

さまざまな状況を考慮しながら、母子ともに安全なお産となるように配慮して医療措置を行っていきます。

まとめ

出産予定日を大幅に過ぎた場合、赤ちゃんの状態によっては経腟分娩を希望していても、帝王切開になるなど、思い描いたバースプランとは異なる結果になる場合もあります。ただ、そういった場合は、なにより母子の健康や命を優先したうえでベストと考えられる方法が選択されるのだということは頭に入れておきましょう。赤ちゃんに会える日は本当にすぐそこまで来ています。良いお産になることを願いながら、心も体も準備を万全にしておきましょう。

(文:山本尚恵/監修:浅野仁覚先生)

※画像はイメージです

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