【発達の遅い我が子】よその子と比較しまう私。保育士「比べることが悪いとは思いません」その訳は……

2021年10月6日(水)12時5分 マイナビ子育て

今回のお悩みは「我が子とほかのお友だちを比べてしまう」という保護者の方からの声。同年代の子たちを見かけると、「これをするのは一緒ね」「これはまだうちの子はできないかも…」などと思いながら眺めてしまいますね。ましてや発達具合が気になる場合は余計に目についてしまうかも。先生、そのあたりどうでしょうか?

答えてくれた先生:mamaco(元保育士、幼稚園教諭)

<悩み>お友だちと比較ばかりしてしまう

お気持ちとてもよくわかります。同じ学年だったり月齢が近いお子さんを見るとついつい比べてしまったり、我が子ができない身支度を自分でしている子を見ると「今何歳何か月なんだろう?!」と気にしてしまったり…。

よく「比べちゃダメ」と言われることが多いと思いますが、わたしは比べることが悪いとは思いません。周りと比べることで我が子の困り感や違和感に気づき、お子さんが苦手そうなことに対して大人がサポートしてあげることもできるからです。

ただ、比べた結果をお子さんに伝えたり、態度に出したりするのは絶対にやめましょう。子どもは親が思っているより大人の言葉を聞いていますし、態度から感じとっています。

「うちの子はしゃべるのが遅い、苦手」と思って接しているとお子さんにも伝わり、「ぼく(わたし)はおしゃべりが上手じゃない…」と感じ苦手意識をもってしまうこともあります。そうすると、本来はおしゃべりが上手になる時期を待つだけだったのに、時期が来ても子ども自身が自信をもてず積極的に話さなくなる可能性もあります。苦手なことに対してやる気がなくなるのは、大人より子どものほうが顕著ですから、苦手意識をもたせないに越したことはありません。

また、身支度に関してですが、ある発達の本[*1]には3歳〜3歳10か月の項目に『時間はかかりますが、衣服の前-後、表-裏、上-下がわかって着脱し、たたんだり、揃えたり、靴の汚れなどを洗うことなどができ始めます』とあります。3歳すぎに【できる】ではなく、【でき始める】なのです。

保育園に通っていると、どうしても集団生活なので自分でする必要があることから、身支度がどんどんできるようになる子もいます。しかし、本来の発達で言うと、まだできなくてもいいことなので、あまり気にしすぎないようにしましょう。

自分でできることより、自分でやってみたいな、という自立心を育てることのほうが大切です。やる気や自立心さえあれば、子どもの心身の発達が追い付いてきたとき、自然とできるようになりますよ!

(文:mamaco)

[*1]「発達がわかれば子どもが見終える+」(田中真介,2009)

※画像はイメージです

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