燃料電池自動車「MIRAI」が新型で変身? トヨタがコンセプトモデル公開

10月11日(金)8時0分 マイナビニュース

トヨタ自動車はこのほど、開発が最終段階に差し掛かっている燃料電池自動車「MIRAI」次期型のコンセプトモデル「MIRAI Concept」を報道陣に公開した。近未来的な風貌だった初代MIRAIに比べると、かなり“クルマっぽさ”を増しているのが新型の特徴だ。現状、街ではなかなか出会えないMIRAIだが、新型の登場により、(いい意味で)普通のクルマへと生まれ変われるのだろうか。

○奇をてらわず、欲しくなるクルマに

MIRAIは水素で走る燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)だ。トヨタは初代MIRAIを2014年12月に発売し、これまでに世界で累計約1万台を販売してきた。日本では年間1,000台弱くらいを売っているという。次期型MIRAIは2020年末に発売予定だ。

水素で走るFCVは走行中にCO2を排出しない。その点は電気自動車(EV)も同じだが、水素の充填は電気の充電よりも圧倒的に早く済む。それに水素は、電気と違って作った後に貯めておいたり、持ち運んだりすることが容易だ。そんな特徴を持つ水素をトヨタは、「将来の有望なエネルギー」と位置づけている。

ただ、普通のクルマにとってのガソリンスタンドにあたる水素ステーションの整備はなかなか進まない。それもあってか、FCVを街で見かける機会も稀だ。インフラ整備とクルマの普及は「鶏と卵」の関係ではあるものの、鶏か卵のどちらかが増えなければ、もう一方も増えない。そこで、新型MIRAIの登場となる。

「奇をてらうとか、FCVだからとか、そういったことを頭から取り除いて、クルマとして欲しいと思うかどうか、そこを重視しました。欲しいと思ったクルマが、結果としてFCVだったというのが一番いい」。初代に引き続き、次期型MIRAIでも開発責任者を務めたトヨタの田中義和チーフエンジニアが、MIRAI Conceptの事前説明会で語った言葉だ。欲しいと思えるFCVを作れば買ってもらえる。たくさん売れれば、インフラ整備にも弾みがつく。そういうことなのだろう。田中さんは、「とにかくカッコよくて、素直に欲しいと思ってもらえるクルマを作りたかった」そうである。

MIRAIを欲しいと思ってもらうため、トヨタは「エモーショナルな魅力」と「すばらしい性能」を持つクルマづくりにチャレンジした。目指したのは「思わず振り返りたくなる魅力的なスタイリング」と「思わずアクセルを踏み込みたくなる新感覚の走り」だ。

まず、スタイリングは写真を見比べて分かるとおり、様変わりしている。具体的に見ていくと、次期型は現行型に比べ、全長で85mm、ホイールベース(前輪と後輪の間の幅)で140mm拡大した結果、プロポーションに伸びやかさが生まれている。車高は-65mmとした一方、トレッド(左右のタイヤの間の幅)は+75mmに変更。つまり、次期型は現行型よりも「ワイド」で「ロー」なのだ。ワイド&ローはクルマのカッコよさにおいて大事な要素だとよく聞く。現行型に比べ直径で80mm大きくなった大径タイヤでは、「走りを予感させるダイナミックさ」を狙ったそうだ。

新感覚の走りについて田中さんは、その魅力は「乗ってみないと分からない」ともどかしそうな様子を見せていたが、「見た目を裏切らないとだけ、いっておきます」と自信ものぞかせていた。事前説明で分かったこととしては、次期型の開発ではプラットフォームもレイアウトも全て、ゼロから見直したとのこと。現行型に比べ、航続距離では1.3倍を目指しているそうだ。

とはいえ、いくら次期型MIRAIが欲しいと思っても、大半の人は、「もう少しインフラが普及すれば……」と購入をためらうのではないだろうか。その点について聞いてみると田中さんは、「(次期型MIRAIは)これであれば、たとえ水素ステーションに行くのに30分かかったとしても乗りたいというクルマにしたかった。そういう人たちに実際に乗ってもらって、『すごいよ』といってもらうことで、大きなウェーブとして広がっていけば」と話していた。

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