CVTフルードとは?交換時期や方法、料金などを解説
10月12日(月)18時30分 MOBY
提供元: MOBY
国産オートマ車の主流となっている「CVT」専用のオイル、CVTフルードについて解説します。「CVTフルード」とは何かから、メンテナンス方法、交換時期までお伝えします。

「CVTフルード/CVTオイル」とは?
CVTフルードとは、「CVT」の内部を円滑に動作させるための潤滑剤のことをいいます。「CVTオイル」とも呼ばれますが、厳密に言えば、オイル=潤滑油となり、フルードは「液体」となり少し異なるものとなります。フルードには、オイル以外の成分が多く含まれているためです。
CVTとは?
CVTとは、英語の「Continuously Variable Transmission」頭文字を取ったもので、直訳すると「連続可変変速機」となります。
日本の自動車用語では「無段変速機」と呼ばれ、段階のないトランスミッションとなります。
CVTをはじめ、トランスミッションについてはこちら
CVTの仕組み

CVTはエンジン側とタイヤ側の間に2つのプーリー(滑車)があります。それぞれのプーリーは2枚の板で構成され、その板の幅は可変できるようになっています。板の幅を狭くするとプーリーの間のベルトは圧迫されてプーリーの中心部へ行き、逆に広くするとプーリーの外側にベルトが移動します。
このプーリーの幅の可変とベルトの移動の差異を用いてタイヤ側の回転数を可変させるトランスミッションがCVTです。
下の動画は、ダイハツ タント新型に搭載された「D-CVT」の模式図です。一番左の青い部分がCVTのプーリー部分です。ここに注目してご覧ください。
CVTフルードは交換不要?交換時期は?
車の取扱説明書を見ると車種により違いはありますが「CVTフルードはシビアコンディションでなければ交換不要」という旨が記載されています。
この場合、文字通り受け取れば、「私の車は、シビアコンディションではないので交換不要」と思われる方が少なくないでしょう。しかし、これにはちょっと落とし穴があります。
シビアコンディションとは?
車の分野でいうシビアコンディションとは、過酷な状況で運転することが多いことを示しますが、具体的に走行距離、走行時間、走行時の負荷などを明確に示すものはありません。
毎日の通勤通学と、週末のたまのドライブといったありふれたカーライフ、アクセルなんて全開にしないよ、といった普通の乗り方をしているつもりでも、実はシビアコンディションだった、というケースは少なくありません。
CVTフルードの交換時期
前述しました、交換不要という状況もありますが、CVTフルードの交換時期を10万kmないしは5年としているケースがよくあります。
ただ、交換不要も含めて取扱説明書に書かれる交換時期はあくまで目安です。車の定期点検でCVTフルードがきちんと点検項目に入っているかの確認は必要ですが、定期点検で交換が必要となれば、必ずそのときに交換しましょう。
CVTフルードの点検方法
基本的に、一般ユーザーがCVTフルードを正しく点検できる方法はありません。多くの車種ではCVTフルードの量すら点検できません(エンジンルームを開けただけでは)。エンジンオイルのように量や汚れを簡単に点検する方法はありません。ディーラーや自動車整備工場で点検してください。
CVTはDIYで交換できる?自分でやれるのか?
前述したとおり、多くの場合は一般人が簡単に点検できるようなものではないので、自分で交換するのは困難です。不可能ではなく、自分で交換すること自体も違法ではありませんが、MOBYとしては一切推奨しません。CVTフルードの交換は、ディーラーか自動車整備工場で実施してください。
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CVTフルード交換費用
CVTフルードの交換費用は、車種により大きな変動がありますが、概ね5,000円〜20,000円となります。
CVTフルードの痛み具合がひどいと、交換費用はこれ以上に高くなる(フラッシング洗浄に使用する“捨てCVTフルード”の量が嵩む)ことがあります。

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Amazonなどのネット通販サイトで購入は可能ですが、ネットで買ってディーラーに持っていっても、全体の費用を安くすることができるかどうかは定かではありません。
古い車、過走行車は交換した方が良い?逆にしないが良い?
これは一概にどちらが良いかは言えません。古い車のCVTフルードを交換して走りや燃費がよくなったという話がある一方、交換してから故障したいう話もあります。
愛車のCVTフルードが気になったら、ディーラーか自動車整備工場に相談しましょう。
まとめ「きちんと定期点検を」
CVTフルードの交換は、きちんと定期点検を受けていれば基本的に何も気にすることはないものです。ディーラーや自動車整備工場にお任せしましょう。