JR赤羽駅の「無人ストア」初日はオープン前から行列 新しい買い物体験に期待

10月17日(水)14時44分 弁護士ドットコム

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JR赤羽駅(東京都北区)のホームで10月17日、人工知能(AI)を活用した無人ストアの実証実験が始まり、オープン前から20人ほどが列をつくった。実験は2カ月の予定。


入口の端末に、交通系ICカードをかざして入店。出口近くの決済ゾーンに入ると手に取った商品のリストと金額が表示されるという仕組み。


天井と棚に埋め込まれた100台超のカメラが商品の動きを追跡しており、商品に電子タグなどはつけられていない。金額を確認して、店内の端末に再び交通系ICカードをかざして決済する。東京都中央区のベンチャー企業サインポストの技術が活用されている。



●開店前、ホームに20人ほどの利用者が集まる

記者も赤羽駅を訪ねてみた。無人ストアがあるのは5、6番線ホーム(湘南新宿ライン)。朝10時のスタート時点で20人ほどが集まっていた。店舗前に並べるのは10人、残りは1階のコンコースに案内され、整理券を手渡された。


記者の後ろにいた、埼玉県の男性ビジネスマンは、「羽田に行くために乗り換えたら、行列が見えたので、面白そうだと思って並びました。中国とかでは聞くけど、日本で無人決済は珍しいですよね」。ホームにできた「謎の行列」が、駅利用者の目をひいたようだ。


●決済、拍子抜けするほどあっさり

15分ほどすると順番が回って来た。端末に交通系ICカードをタッチすると自動ドアが開く。実証実験は、2017年11月に大宮駅でも実施された。当時は1人ずつしか入店できなかったが、今回は最大3人まで可能だ。


店内にはお菓子やパン類、飲み物など、スーパーを展開する「紀ノ国屋」の約140品が並ぶ。記者は北海道バターキャラメルとハリボーのグミを手に取り、決済ゾーンに進んだ。端末の画面には自動で商品名と金額が表示される。


事前に「商品がうまく識別されなかったら画面で修正できる」との案内があったが、あまりにもあっさり支払いができて、拍子抜けしてしまった。大宮駅の実証実験では、カメラが商品をうまく識別できないときがあったそうだが、配置などを工夫し、精度が上がっているという。


ただし、少数ながらトラブルもあったようだ。JR東日本と共同で実証実験を行なっているJR東日本スタートアップの柴田裕社長によると、「一度手にとって、棚に戻した商品がカウントされる不具合がありました。まだ課題はありますが、その分改善に向けて燃えますね」とのこと。


店外では、係員が控えており、購入金額に間違いがないか、利用者に再度確認を促していた。なお、レジ袋は入口と出口にあり、利用者が必要な枚数をとる形式。


●利用者「思いのほか『無人』に抵抗がない」

「日本のサービスの原点は『人対人』。ところが、お客様にお話を聞いていると、関心が高い方が集まっているにしても、思いのほか『無人』に抵抗がない。むしろ、無人がよいという方もいるようです」


柴田社長の声は弾んで聞こえた。「レシートのQRコードからアンケートを実施しています。多くの方に利用いただきたいです」。記者は正午ごろまで現地にいたが、店舗前の列は途切れることがなかった。この新しい買い物体験に興味を示す人の多さを感じた。


小売業界では、人手不足が叫ばれて久しく、無人決済システムの実用化には大きな期待がかかる。


ただし、今回の実証実験では、商品の補充は人力。SUICAなどと直接紐付けしているわけではないので、年齢確認が必要なタバコや酒も置けない。コンビニのような公共料金や税金の支払いになると、また違うシステムが必要になるだろう。自動化への道はまだ始まったばかり。今後のさらなる発展に注目していきたい。


(弁護士ドットコムニュース)

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