トレカ売上、5年で6倍超…クリスマスはペットトイやリバイバル玩具に注目

2024年10月21日(月)9時15分 リセマム

トレーディングカードゲーム商品 売上推移

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ハピネットは2024年10月17日、自社の流通データをもとに分析した2024年9月までの玩具販売動向と、クリスマス、年末年始の売れ筋商品に関するレポートを発表した。夏休み商戦の玩具市場は前年度比108%と増加、キダルト・インバウンド需要も拡大していることがわかった。

 2024年夏休み商戦の玩具市場は前年度比108%(トレーディングカードゲームを除くと同109%)となった。「キャラクター玩具」では、クルマをモチーフにしたスーパー戦隊シリーズ「爆上戦隊ブンブンジャー」や新幹線変形ロボ「シンカリオン チェンジ ザ ワールド」、動物をモチーフとした「わんだふるぷりきゅあ!」などの関連商品が好調に推移し、売上の増加に貢献した。さらに、「玩具系ホビー商品」では「BEYBLADE X」「HYPER YOYO ACCEL」「ウーニーズ」などが、「トレーディングカードゲーム」では「ONE PIECE カードゲーム」「ポケモンカードゲーム」「遊戯王カードゲーム」「デュエル・マスターズ」などが牽引し、大人需要も取り込んでいることが推測される。

 「キダルト」とは、「キッズ」と「アダルト」をかけ合わせた言葉で、子供のような心をもった大人を意味する。少子化が進む中、「リカちゃん」の大人向けシリーズ「Francfranc × Licca」や「トミカプレミアム」など定番商品をリニューアルし、大人をターゲットとした新商品を発売する動きがみられた。また、1990年代に流行した欧米版たまごっち「Original Tamagotchi」の日本での発売などもあり、キダルト向けの商品が好調に推移している。さらに、親子二世代で遊べる「プラレール」「シルバニア」などの長寿IPは、キダルト需要の増加により子供への買い与えの抵抗感が低減し、購入拡大につながっているようだ。

 空港内ショップでは、「ポケモン」のぬいぐるみやモンコレ、「マリオ」のRCやぬいぐるみなど、IPを使用した商品が海外からの観光客に人気で、同社玩具部門の売上金額は2023年4〜9月および2024年4〜9月の比較で前年度比160%に拡大した。また、同社の成田空港でのカプセルトイの売上金額は同時期比較で前年度比138%に到達。さらに、同社が運営するカプセルトイ専門店「gashacoco」の「gashacoco ダイバーシティ東京プラザ」は前年度比119%、「gashacoco なんば戎橋筋」は前年度比113%と、観光地に近い店舗の売上が増加しており、インバウンド需要が市場の拡大につながっていると推測される。

 トレーディングカードゲームの同社売上は5年推移で630%に増加した。直近の2022年度から2023年度にかけても前年度比160%と依然好調に推移し、2024年4月〜9月の売上も、前年同時期(2023年4月〜9月)の150%に増加した。

 クリスマス当日が月曜日だった2023年のクリスマス需要は第3週(12月18日週)に集中したが、2024年のクリスマス需要はクリスマス直前の土日を含む第3週(12月16日週)に加え、駆け込み需要が見込まれる23日と24日を含む第4週(12月23日週)に分散すると予想される。また、2024年から2025年にかけての年末年始休暇は曜日配置の関係で、前年の年末年始休暇と比べて平均3日ほど長期化することが見込まれ、「アフタークリスマス」における消費行動も拡大すると予想される。

 クリスマス・年末年始の注目商品は「コミュニケーションペットトイ」と「リバイバル玩具」。音声、光、動きなどの機能をもち、話しかけたり、さわったりすると応答するペットトイのニーズが、コロナ下の巣ごもり需要で広がった。2024年は複数のメーカーから大型の商品が発売され、市場金額が大きく伸長すると予想される。また、かつて流行した玩具を復活・進化させた「ハイパーヨーヨー」「ベイブレード」「ワニワニパニック」などの「リバイバル玩具」も数多く発売され、注目度が高まっているという。

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