【株主優待】で“お米代ゼロ”を目指そう。100株保有で5kgの南魚沼産こしひかりが新米の時期に届く銘柄も

2024年10月29日(火)10時30分 婦人公論.jp


優待でもらったお米(筆者撮影)

お米が品薄になり、そのうえ新米の値上がりもあり、これを「令和の米騒動」と呼ぶ人もいます。お米やおこめ券を「株主優待」にしている「お米優待」銘柄を選ぶことで、食費でコストがかかりがちなお米代0円を目指していくことができます。そんな「株主優待」の銘柄、5つを紹介し、銘柄選びでの注意点も教えます。※株価は10月22日終値

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はじめに


・「株主優待」とは?

私たちが株を買うと「株主」になれます。企業は株主に対し、割引券や優待券、お米やカタログギフトなどをプレゼントすることがあり、これが「株主優待」です。

・「権利付最終日」とは?

権利付最終日とは、株主がその銘柄を保有することで、配当金や優待などの株主権利を得られる最終取引日のことです。

つまり、配当金や「株主優待」などを取得するためには、企業が決める「権利確定日」に、株主として株主名簿に記載されている必要があります。

例えば、2024年11月の権利付最終日は11月27日、権利落ち日は11月28日です。そのため、11月に優待を実施している企業の「株主優待」の権利を受けるためには、11月27日までに株を買っておかなければなりません。

お米の「株主優待」銘柄5つ!お米などがもらえる


お米がもらえる「株主優待」、いわゆる「お米銘柄」には、大きく3つあります。ここでは(1)新米の時期にお米を届けてくれるもの、(2)カタログギフトでお米が選べるもの、(3)おこめ券がもらえるもの を紹介します。 

1年以上の継続保有が必要ですが、建設業の高(高ははしごだか)松コンストラクショングループ(1762※)(株価2,899円、最低投資額28万9,900円)は100株保有で5kgの南魚沼産こしひかりを新米の時期に届けてくれます。権利月は3月です。個人的意見ですが、この「株主優待」は家族が絶賛したおいしさでした。

※証券コード…証券取引所に上場する企業に割り振られる識別コードです。従来は数字のみの4桁で構成されていましたが、2024年1月以降に新規上場した企業には、数字だけでなく英文字も入ったコードが設定されるようになっています。

年2回のカタログギフトが選べ、その中からお米が選べるユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(3222)(株価820円、最低投資額8万2,000円)は100株だと2kg(年間4kg)のお米がもらえます。権利月は2月と8月です。

先日、筆者の元にも8月分のカタログが届きましたが、今回は新米を届けてくれるようです。ただし、株価は赤字決算で年初来安値※をつけているので、購入には注意が必要かもしれません。

※その年に付けた最も安い値段

同じく年2回のカタログギフトが選べ、その中からお米も選べるアルビス(7475)(株価2,669円、最低投資額26万6,900円)は、100株保有であれば、1年未満は1,000円分、1年以上は2,000円分(年間2,000円〜4,000円)のカタログギフトがもらえます。以前は富山県産のこしひかりが選べました。筆者も前に注文したのですが、富山県産こしひかりと、ブランド米の「富富富(ふふふ)」が届き、家族からの味の評判もよかったです。権利月は3月9月の年2回です。

おこめ券がもらえる「株主優待」では、高千穂交易(2676)(株価4,050円、最低投資額40万5,000円)があり、100株で2kg分、200株で5kg分、300株で10kg分がもらえます。

おこめ券なので、必要なタイミングでお米を買え、お店によってはお米以外の商品を買える場合もあります。

高千穂交易は高配当銘柄でもあり、2022年では1株あたり配当金が55円でしたが、2023年には133円、2024年には158円にもなっています。配当性向※が2024年3月期では99.7%なので、今買うと減配※になったタイミングで株価が下がる可能性もあり、高値掴み※になる可能性はありますが、300株でおこめ券が10枚になることを考えても、一気に300株にせずにまずは100株から、など自分なりのシナリオを考えて買い進めていくこともできそうです。

※配当性向…企業の純利益のうち、株主に配当として支払われる割合を表す指標
※減配…前の期よりも配当金が減ること
※高値掴み…株価が高値のタイミングで買ってしまうこと


高千穂交易の優待(筆者撮影)

建築材料の鋼管を作る丸一鋼管(5463)(株価3,287円、最低投資額32万8,700円)でもおこめ券をもらうことができ、100株で3kg分、年間6kg分がもらえます。丸一鋼管は配当利回りが約4%ある高配当銘柄でもあります。

お米の「株主優待」の銘柄選びで注意したいこととは?


いわゆる「お米優待」をもらう時に注意したいことは、お米を年間でどのくらい食べて消費しているか把握して、年間で途切れないよう「お米優待」をもらえるようにしておくことです。

まず、各家庭で、注文頻度や注文量を計算して、お米を年間でどれだけ食べているかを計算してみましょう。

ただ、ここで難しいのは、成長期の子どもがいるなら食べる量は年々増えていくことです。だいたいこのくらいの量があればよいと思っていても、翌年はもっと必要になるかもしれません。また、子どもがお弁当の必要な学校に進学したり、塾などの習い事を始めたりして、お弁当を作る頻度が増えると、それまでよりお米の消費量が自然と多くなることも頭に入れておきましょう。

また、「お米優待」で1年間のお米代をかからないようにしたいなら、年間で途切れないように計画を立てたいところです。「お米優待」には、新米の時期にお米を届けてくれるものもありますが、“欲しいタイミングで届けてくれる”銘柄もあります。

紹介したおこめ券がもらえる銘柄のほか、筆者はプレミアム優待倶楽部(PYC)を「株主優待」にしている銘柄も保有しています。このプレミアム優待倶楽部では合算してWILLsCoin(ウィルズコイン)を貯めておけるため、欲しいタイミングで、WILLsCoinを使いお米を注文できるのです。


プレミアム優待倶楽部(PYC)(筆者撮影)

「お米優待」でもっとも注意すべきなのは、お米選びにも家庭の好みが出ることですが、「株主優待」のお米の銘柄も、産地や銘柄は多種多様です。子どもが「こしひかりだと食べてくれるけれど他は食べてくれない」などあるかもしれませんし、ご家庭によっては手間を考えて「無洗米じゃないとお米を炊くのが面倒」と感じることもあるでしょう。

「株主優待」で大切なのは、「使える『株主優待』をもらう」ことで、新潟県産こしひかりをおいしいと思うご家庭が、違う産地のお米を「株主優待」でもらい、口に合わないと思ってしぶしぶ食べるのであれば、いくらお米代が0円になったとしても「株主優待」へのイメージもよくないものになってしまいます。節約のために仕方なく、ではなくて、もらって嬉しいと心から思える「株主優待」を選び、生活を豊かなものにできたら理想的です。

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