「ハロウィンではなく変態仮装行列」激怒の渋谷センター街理事長「来年は禁止に」「放置すればテロに繋がる」

2018年11月1日(木)15時58分 キャリコネニュース

子どもたちのお祭りだったハロウィンは、今年はただの迷惑騒ぎになってしまった。10月31日のハロウィン当日、渋谷の街は仮装する若者や大人で大混雑した。ハロウィン前の週末には、軽トラが群衆に横転させられたことも多く報道された。痴漢や暴行、公務執行妨害など、騒動関連の逮捕者は13人に上る。

「街は割れたビンや仮装の衣装など、ゴミだらけでめちゃくちゃ。今朝は商店街や企業でゴミ拾いをしてきた」と語るのは、センター商店街振興組合理事長の小野寿幸さんだ。

小野さんによると、ハロウィンで渋谷に人が集まるようになったのは6年前からだという。1年目はやや街が賑やかになるだけだったが、2年目からは「わっと人が来出して収集がつかない状態」になった。「最近のハロウィンは賑わいとか騒動じゃなくて暴動。年々ヒートアップしている」と怒りをあらわにする。

商店街同士で意見の相違も「センター街以外の人達に危機感ない」


小野さんはテレビの取材に、ハロウィンではしゃぐ人達を「変態仮装行列」と言い放ち注目を集めている。この言葉は3〜4年前から個人的に言っているものの、「品のいい言葉じゃないので、周りは苦笑いするだけで広まらない」という。ネットではこの言葉に「納得できる」「その通り」と支持する声が多いが、小野さんは「そうですか」と、強い関心は示さなかった。

「あんまり刺激はしたくないんですけどね。怒り心頭でこういう言葉が出ます」

ここまで強く反対するのは、ハロウィンの騒動が今後さらにヒートアップすれば「次は火炎瓶、花火、最後はテロで終わると思っている」からだ。10月31日に渋谷センター街で起きた火事は、ハロウィンとは関係ない出来事だったものの「不吉な予感がする」とこぼしていた。

ハロウィンへの対応では、商店街同士の意見の相違も浮き彫りになっている。

「センター街の人達以外に、危機感はありません。駅周辺の他の商店街や渋谷区は、なんとか賑わいを消さないで良い方向に持っていきたいという考えです。でも、イベントの実行責任者もいないし実際に何か行動するわけでもない。もう手遅れです」

小野さんは、今年の騒動について「早いうちに対策を取らなかった我々にも責任はある」とも語る。ハロウィンの対策会議は年3回ほど、渋谷区や警察、タクシー協会やJRと合同で開いているが、「名案がないから警察におんぶにだっこ。規制の話ばかり進んでいるのが現状」だという。

「関東周辺の人達が自己表現求めて渋谷に来る。もう来ないでもらいたい」

渋谷区長は今年の騒ぎを受け、来年の渋谷のハロウィンを有料化したり、参加者を代々木公園へ誘導するなどの対応策を検討している。しかし、小野さんは区長の考えを「手ぬるい。公園になんて付いていくわけない」とばっさり切り捨てる。

「みんなで渡れば怖くないという考え方で、関東周辺の人達がこの街に、自己表現をしたくて来ているんです。モラルのない人にモラルの話をしても無駄だと思います。そういう人達にはもう来ないでもらいたい。もしくは本来通り、子どものためのイベントにしてくださいというのが個人的な思いです」

センター街としては「来年のハロウィンは禁止にしたい」とも語っていた。今後区や警察と話し合うつもりだ。

渋谷には、スクランブル交差点をはじめ、外国人観光客の観光スポットも多くある。小野さんは「ハロウィンの暴動が観光の目玉になっても渋谷はひかれてしまう。困った問題です」と、頭を悩ませていた。


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